岸田内閣が発足しました。世界情勢も慌ただしいのですが、経済的観点では、恒大集団問題、半導体、電力不足あたりが鍵になると思われます。

恒大集団については、習氏と異なる派閥と親密といった状況からも、見殺しにする可能性が高いように思います。リーマンショックとは異なる点としては、サブプライムローンみたいな謎の金融工学から作り出された闇鍋みたいなものを世界各国にばら撒いてるわけではないので、金融危機が起こる可能性は高くはありませんが、実体経済の影響はそれなりにあるとは思います。


電力不足とカーボンクレジット

電力不足について何個か記事を貼っておきます。

ある意味、脱炭素とか石炭を悪者にした人災でしかないのですが、冬にかけての電力不足への対策については、日本も注意が必要となりますが、偽情報でも拡散してしまえば、人為的に電力不足といった状況を作り出すことが出来るわけで、ふざけたゲームを終わらせない限りは、こういった茶番が続くことが予想されるのと、こういった騒動でどこにお金が推移しているかについては注意が必要になると思われます。

そしてこのふざけたゲームに拍車をかけたのが、トランプ大統領の退任がトリガーとなってることは経産省の資料からも明白でしょう。この資料に「本年に入って、実際に、研究開発方針や経営方針の転換、ゲームチェンジが始まっている。」と書かれてます。


○「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」(案)

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/seicho/seichosenryakukaigi/dai11/siryou2-1.pdf


日経新聞の記事のThinkの以下のコメントは秀逸です。


脱炭素「産業革新」迫る 電源構成の組み替え必須に: 日本経済新聞


深尾三四郎

伊藤忠総研 上席主任研究員


貴重な体験談政策立案者が産業に求める技術革新は非現実的なものであるのは当然だ。

20年前に欧州の政治家・官僚を育成するロンドンの大学で環境政策を勉強したときにそう教えられた。

トップ企業の技術力でも実現困難な厳しい環境対応を求める目的は、企業のイノベーションを促し、新しい経済圏を創造することで地域住民の雇用を創出し所得を向上させること。成功例は米マスキー法(1970年大気浄化法)という世界で最も厳しい排ガス規制をCVCCエンジンを発明したホンダが初めてクリアし、自動車産業の発展に貢献したと教わった。

脱炭素とは欧州が得意な世界経済のゲームチェンジで、カーボンクレジットという新たな通貨創造、錬金術である。


要するに、脱炭素は環境ではなく、「カーボンクレジットという新たな通貨創造、錬金術」というのがポイントで、環境問題の対策ではなく、利権を作ることが主目的であるということが重要となります。そして、カーボンクレジットを作り出すために必要なのが、人為的に作られた電力不足といったものであるというのが重要となります。恐らく、これも脱炭素キャンペーンだったのでしょうw

脱炭素によって人為的に引き起こされた中国、ヨーロッパ中心の電力危機で、国民生活を擬制してまでふざけたゲームが持続するかというのも気になるし、思ったより早く破綻しそうな気がしないでもないです。


そして原油市場が上昇したとしても、脱炭素を口実に正当化する雰囲気も出てるように思える状況です。

日本としては、このゲームはどうでもいいのですが、将来に向けて産業技術を磨き上げる点においての取り組みそのものは有益ですので、こういった取り組みを利用してから、お金を呼び込みつつ研究開発に取り組むということは国益に繋がりますので、建前と本音は使い分けて、変なのに付き合わないようにしつつ取り組む必要があると思います。


菅首相の退任について

菅首相が在任384日間で退任となりました。



コロナ禍の中で誰がやってもこのような結果にしかならない中、「国民のために働く内閣」として安倍首相の後を継いで見事にやりきり、次に完璧な形で繋げることが出来たことからしても、評価しかありませんし、ホント1年間お疲れさまでした。


菅内閣は短い在任期間でしたが、功績についてはホント凄いと思います。以下の記事を紹介します。1年間という成果ではホント素晴らしいと思います。


去る菅首相がやった仕事「勝手ランキング10選」 |  東洋経済オンラインニュース


以下は筆者が勝手に10項目を選び出し、ランキングをつけてみたものだ。1内閣が1年間で成し遂げた仕事とは考えられないほどの量である。


① ワクチン接種体制の構築。当初、「1日100万回体制」はとても無理ではないかと思われたが、わが国におけるワクチンを2回接種した比率は9月12日時点で全人口の5割を超えた。アメリカを抜くのはもう時間の問題だ。


② 東京五輪の開催。いろいろ議論はあったにせよ、また無観客だったにせよ、とにかく大きな事故もなくイベントを終了させた。「オリパラ」に参加したアスリートたちも、「ありがとう、菅さん」だろう。


③ 「2050年カーボンニュートラル」の宣言。かなり困難な目標となるが、大方針を決したことは歴史に残る仕事。次期首相はこれを引き継いで、いきなり10月の「G20ローマ会合」や11月の「COP26」グラスゴー会合に出席しなければならない。


④ デジタル庁の創設。甘利明・自民党税制調査会長の言葉を借りれば、わずか1年でスタートにこぎつけたことは「日本新記録」の速さ。約600人の小さな組織だが、「デジタル敗戦」と言われた過去を否定できるか、これからが勝負。


⑤ 日米豪印による初のクワッド首脳(オンライン)会合、ジョー・バイデン大統領との日米首脳会談、コーンウォールG7会合出席など一連の外交成果。外交文書に「台湾」という文言を入れることはG7のコミュニケにも踏襲されたが、もとはと言えば日米間で決めたこと。これで長年の国際政治上のタブーを破った。


⑥ 福島第一原子力発電所から出るトリチウム水の処分方法の決定。安倍晋三内閣が先送りしてきた課題にメドをつけた。


⑦ 携帯料金の値下げ。結果的に約4300億円分の負担軽減となり、家計の可処分所得がそれだけ増えたことになる。   


⑧ 最低賃金の引き上げ。「最低時給1000円」を目指し、2021年は全国平均で28円と過去最高の上げ幅になった。


⑨ 不妊治療への保険適用。来年4月からスタートの予定だが、さかのぼって今年1月から助成を拡充。年収730万円未満という所得制限も撤廃へ。


⑩ 過去の積み残し法案の処理。国民投票法案、種苗法、重要土地取引規制法など。総じて安倍内閣8年間のやり残しを一掃した1年であった。


あとは以下の記事を紹介します。


ワクチンの接種についても、2回接種の接種率が60%を超えました。



そして東京都の新型コロナの陽性反応者数も今年初の100人を下回るといった形で、コロナ対策でも完璧とも言える成果を残したわけで、ホントに辞任する必要があるのか疑問を抱くのはありますね。。。

岸田内閣発足

岸田内閣が発足しました。閣僚名簿は以下となります。


全体で見れば、こちらも総裁選の論功行賞が強いようには思いますし、党内の派閥(不要なのはさておきw)のバランスをある程度取った人事で、外相と防衛相を留任させたのは連続性を重視しており、主要なところは経験者で行い、入れ替えというか人事の消化を目的としているように思います。総選挙後も小幅な改造はあるかもしれませんが、安倍政権が長期政権となっていたので人事が硬直している一面もあったので、当面は消化人事をしないといけないというのも分からなくもないです。


甘利さんの幹事長、新設される経済安全保障相からも、経済安全保障が重要なテーマになると思われます。概要については、公安調査庁のページを見るのがいいと思います。

岸田首相の会見です。


公式サイトで早急に発信するスタンスは個人的に好感度高いですね。


以下、記事となります。

日経の記事の小項目です。


・可及的速やかに総選挙

・「新時代共創内閣」

・「新しい資本主義実現会議」立ち上げ

・金正恩氏と直接向き合う覚悟

・TPP水準、中国がクリアできるか不透明

・通常に近い経済社会活動、一日も早く

・より丁寧な説明に不断の努力


衆院選の日程については、「10月14日に衆院を解散し、19日公示、31日に総選挙を行う」と表明しました。選挙を早く行う意図は、新内閣の選挙で信任を得ること、補正予算の着手、新型コロナも今は落ち着いてるなどの要因があると思われます。


もう一つ重要なのは、岸田内閣では新自由主義からの脱却を掲げてるのもあるので、「新しい資本主義実現会議」といった形で、竹中氏などが関わってた成長戦略会議などを廃止といった形で、この動きについては妥当でしょう。新自由主義とか所謂改革とかについては、20年以上くらいはやったとは思いますが、成果が出てないという評価でいいでしょうし、決して改革が足りないからといった要因ではないでしょう(笑)当面のところは、「経済安全保障」と「新自由主義からの脱却」というのと、党としての意思の決定も含めた自民党としての運営も変えていくのかもしれませんね。恐らく、岸田政権でスタンドプレイは通用しなくなるんじゃないのかなwww


あと、錯綜していたG20とCOP26についての発言です。NHKの記事を引用。


来月の気候変動対策の国際会議「発言や存在感しっかり示す」


今月30日からイタリアのローマで開催されるG20サミット=主要20か国の首脳会議や、来月1日と2日に、イギリスで行われる予定の気候変動対策の国際会議、COP26の首脳会合への対応について「国際社会において、大変、重要な会議だと認識してる。ただ現状において、リモートなどの技術によって発言や参加することも可能だと認識しているので、できるだけそうした技術を使うことで、日本の発言や存在感をしっかり示していきたい」と述べました。


記事を見る限り、G20もCOP26も国内の日程もあって欠席して発言だけはしておくというスタンスみたいですね。そこまで言うほど重要ではないが、欠席裁判だけは避けたいといった感じなのでしょうwwwまぁ、特にCOP26は決める必要はない会議ですし、日程的に仕方ないですしね。オーストラリアの首相も欠席の可能性も示唆してるし、こういった動きとも無関係ではなさそうです。どうでもいいけど、ドイツも組閣できそうにないしねwww

変な地雷も用意しており、混沌の2021年の集大成のようには見えますが、別の思惑がありそうな気もしますしどうなるんだかwww正直なところ、対面で参加するほうが危険な気しかしないし、選挙日程もここらへんも絡んでるのかもしれませんね(笑)