夏休み期間最後の更新となります。日曜は定休日なので、月曜から通常更新に戻ります。先日の堂島取引所の件は久々の重量級の更新でしたが、いろんな要素があって纏まってなかった感じがしましたね(汗)単純な事象であっても、それぞれの背景や思惑などが絡んでる場合は、個々の判断は部分最適とは言えない形とはなりますが、国家全体での最適化という意味では、理にかなってる部分もありますが、そういった点だけを批判していくのも相手側の手口ですし、政府への不満というのも、部分最適ではないところをついてくるのも定石ともいえます。今日は現況の整理がメインとなります。


菅政権の現況

ここ暫くの政権支持率の傾向については、世論操作もありますが、コロナの感染具合に左右される傾向が強く、デルタ株が蔓延して、ワクチン未接種者に対して煽ってる部分もあって苦しい状況です。本質的な改善については、ワクチン接種が進むこととなりますが、デルタ株の蔓延によって、接種率70%の集団免疫は厳しい状況となり、これによって戦略の変更が余儀なくされたことが、菅政権にとって一番頭の痛い問題となっております。


菅さんの会見の様子です。

本来であれば、9~10月にはワクチン接種には集団免疫とされる水準までは進む予定でした。当初計画を大幅に上回る速度で接種が進み、世界での相対評価でも上位の水準になったのは、菅政権の一見無茶ともいえる取り組みで十分な成果とは思いますが、メディアの情報に汚染されている意識の高いバカのせいで共有されていないといった状況にあります。

菅首相の表明通り、8月下旬までのすべての国民の4割超の接種はほぼ確実ですし、実際はこの対応についても、菅首相や河野担当相みたいな型破りなタイプでなければ、ここまでの対応は無理だったのですが、普通にメディアや一次情報を追っても、すぐ分かるようなことも分からないわけですし、胡散臭い人の言葉は信じるみたいなので、本質的には民主党政権のときとはほとんど変わっていなかったというのが現在の状況です。


ワクチン接種状況は以下となります。


新型コロナワクチンについて | 首相官邸ホームページ



8/12現在でのVRS登録済みの接種率が36.5%となっており、来週くらいにはすべての国民の4割超の接種は達成することになり、掲げた目標については実現率は高く、現状でも「国民の皆さんに大変御不満があろうかと思いますけれども、ワクチンでも10月の初旬までには日本国民全員に2回、8割の希望する方に打てるような体制」で想定より早く進んでいるため、前倒しも表明しております。こういった状況で、政権の枢軸にいる立ち位置の人からすれば、総裁を積極的に下ろす理由は全くないですし、安倍政権の後も大変でしたが、菅政権の後を引き継ぐのも大変なので、表立った立場での菅おろしの動きは、今のところは見られておりません。


自民党総裁選 細田元幹事長が菅首相の再選支持の意向示す | NHK政治マガジン


自民 二階幹事長 総裁選で「菅総理代える意義見つからない」 | NHK政治マガジン


二階派というか、二階幹事長について触れておきます。この人は総裁になるつもりもなく、党をまとめるというよりは、自身の派閥の強化も含めて動いてる部分も強く、他派閥の若手議員にとっては不満が溜まるような状況ともいえます。他派閥の若手の問題は、同じ派閥内で解決するべき問題でもあるし、そこまでの個々の配慮のあるタイプではないし、何かあれば、自分が矛先になるくらいの感じのタイプであり、下からも上からも、どうでもいいものについては二階さんのところで表にならないように処理するタイプではあります。二階氏は選挙を知っており取りこぼしは少なく、仕事は極めて地味ですが着実にはこなす感じですね。この人は単純に面倒見のいい親分タイプ(同じタイプだと元沖縄県知事の翁長氏w)であり、理解している人と理解していない人での評価の乖離が埋められないところと、身近な問題で動き国家観や思想というタイプではないため、誤解を招きやすい部分があるのが欠点といえば欠点のように思います。


麻生派は細田派の意向次第というか、麻生派として現段階で掲げられる総裁候補としては、河野氏しかいませんが、この方はまだ早いといった状況ですし、経歴や実績から見れば、将来の自民党のエース級の人材でありますので、このカードを切るタイミングではありません。総裁になるのが早すぎた人で出てくるのが、第一次政権時の安倍前首相だったのですが、カードも切るタイミングを間違えると、機能するものも機能しなくなります。となると、最大派閥の細田派の意向に従い、次のタイミングを待つというのが麻生派としての立ち位置となるでしょう。


となると、次の総裁選については、菅首相の無投票再選というのが、一番無難な選択肢ともいえます。

菅さんを下ろすだけならこのタイミングでなくてもいいし、秋の総選挙も政党支持率はほとんど変わっていないことから、基本的な構図は前回とは大きくは変わらないです。コロナ対策など与党の失政が原因で、野党の振る舞いが支持されてたら、政党支持率にも大きな変化はありますが、そうはなっていないわけで、議席の取りこぼしなどはあったとしても、勢力図が大きく変わり事はないと思われます。そんなわけで、菅首相に責任を取らせるなら、コロナ対策などの責任ではなく、総選挙の責任の方が合理的ですし、いろんな意味で、9月の総裁選は無投票再選の方が都合がいいわけですし、本命とされる候補ほど慎重な動きが求められます。今回岸田さんの動きが表立って見えない理由はそこらへんだし、石破氏は前回の総裁選以降、推薦人を集めることが難しくなったというのもあるかもしれません。


軽量級の動きとして高市氏の動きがありますが、これも自民党内のガス抜き的な動きや次に向けた牽制といった役割があるように思います。

このタイミングで女性首相とかいってもこの人を担ごうとするのは、ただの反日のようにしか見えないし、自民党にお灸を据えたいといった特定界隈の動きも見えますが、この手の連中にとっては、民主党政権を懐かしく思ってる人たちなのでしょう(棒)


菅首相や横浜市民にとって頭痛いのが横浜市長選ですが、ここは素直におこのぎ八郎氏に勝ち取って欲しいです。現状では総選挙の可能性はなさそうでだし、おこのぎ氏がきちんと勝ちきればいいのですが、SNSは地味な絵が続いてる部分もあり心配な部分もありますw


おこのぎ八郎さん (@hachiro_okonogi) / Twitter


そんなわけですが、現在の状況とすれば、この状況で頑張ってる菅政権の継続がベストなのですが、それを心無い言葉で罵るような輩は反日勢力と決めつけていいと思います。苦しい状況なのに背景も知ろうともせずに、安全圏で批判(誹謗中傷レベル)するような輩の言葉など全く重みもないですしね。今後のいろんな発言は参考になると思いますので、気になる発言があれば控えておいたほうがいいかもしれません。とにかく、菅政権としては、今度の衆院選を何とか乗り切れば、来年の参院選も大丈夫でしょうし、党が団結してこの状況を乗り切れるかが大事になると思います。


新型コロナ関係

記事を紹介します。

重要なのは国民の命を守ることで、死亡者は25人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は1478人といった状況にあり、新規感染者数自体は大きな問題ではないのですが、その中から重症者や死亡者が出てくることからも、決して軽視していいといった数字ではないです。


最近ではイベルメクチンと5類ガーあたりが蔓延してそうです。長尾和弘医師あたりが出て煽ってますねw

そして、この方は長男である長尾議員の生き別れの兄だったようです。



実の兄弟かは全くを持って重要ではありませんが、長男である敬氏の兄の和弘氏といったところで別の意味で盛り上がってしまったのは言うまでもないですwww


謎の長尾兄弟の話はいいとして、5類については触れておきます。これについてもツッコミ心満載なのですが、ワイドショーに出演するような時間に余裕のある医者も、こういった意見だと信じる人も中にはいるようですw



5類の議論については今やることではないのですし、ワクチン接種が進み、こういったお薬の供給が行き渡り、季節性のインフルエンザみたいな状態になれば、当然進めるべき話であります。

5類になれば、医療費は国民保険や社会保険に加入していれば3割負担で、無保険だと10割負担になります。3割負担は保険内治療の話で、そうではない場合は10割負担になります。そして開業医が全て面倒を見れるかと言われたら無理でしょうし、実際問題、コロナ対応をしたいと考える開業医がどの程度いるか不明です。


そしてコロナの治療薬というのは現地点ではありませんので、対症療法(疾病の原因に対してではなく、主要な症状を軽減するための治療を行い、自然治癒能力を高め、かつ治癒を促進する療法)しかありませんので、全ての開業医でみれるものでもなく、コロナ患者を嫌がる開業医が多いとは思います。実際のところ、コロナの医療現場も、リスクもなく給料もよければ、ここまでは逼迫はしないでしょう。


○診療の手引き 第5.1版

https://www.mhlw.go.jp/content/000801626.pdf


あとはこちらも参考になると思います。

今は感染症病床が足りないことが問題ですが、確かに5類にすれば病床自体は増えますが、一般病床にコロナ患者でも詰め込んだらどうなるのかというのもかなり疑問ですし、これも他の患者は絶対に嫌がるとは思うし、支持は得られないと思います。


5類になれば、保健所のリソース軽減はしますが、そうなると積極的疫学調査は行われずに、クラスターもそうですが、濃厚接触などの調査も行わないことになります。確かに保健所は守られるでしょうが、これらが行われなくなると、この程度の数では済まなくなるでしょうし、現段階で5類にやると、医療どころか社会システムそのものも崩壊しそうな気もするし、さすがに2類相当の感染症の指定が原因で、犠牲者を増やしているというのは無理があるというか、悪質のようには思います。


イベルメクチンについては、少なくとも医学的根拠という意味では希薄で、アビガンと同じような立ち位置にあるというのが適切かと思います。


○新型コロナウイルス感染症流行下におけるイベルメクチンの使用に関する Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.のステートメント

https://www.msd.co.jp/static/pdf/announce_20210402.pdf


・前臨床試験では新型コロナウイルス感染症に対する治療効果を示す科学的な根拠は示されていない

・新型コロナウイルス感染症患者さんに対する臨床上の活性または臨床上の有効性について意義のあるエビデンスは存在しない

・大半の臨床試験において安全性に関するデータが不足している


【識者の眼】「COVID-19に対するイベルメクチンの現時点のEBM」倉原 優|Web医事新報|日本医事新報社


あとはイベルメワクチンなので、これはノーカウントなのかもしれませんが、謎のイベルメクチン推しはいろんなところで蔓延してそうですね。

それはいいとして、分科会が以下の低減を出してました。

○期間限定の緊急事態措置の更なる強化に関する提言 令和3年8月12日(木)

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/taisakusuisin/bunkakai/dai5/kyouka_teigen.pdf


本質的にはワクチン接種を進めるしか対策はありませんが、基本的には人との接触を避けるのと、三密時のマスクと手洗いしか、個々で出来ることはありませんし、デルタ株は生活空間に持ち込まれたら対処のしようがないので、その時は素直に諦めるしかなく、当面の間は他人との導線を極力減らすといった心がけくらいになるとは思います。