トランプ氏の意向について
今回はトランプ氏の意向についてです。
読売新聞の記事ですが、「They've gotten away with murder」を意図的に誤訳している悪質な事例ともいえます。見出しが問題とも言える記事とも言えます。
読売新聞「「日本など『殺人』」トランプ氏、貿易巡り非難」の見出し記事⇒検証⇒あり得ない誤訳でした。 - Togetter
トランプ氏、日本などが貿易で「殺人」と非難 対抗措置を警告 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News
最も読売新聞は中川昭一氏の件もあって信用は朝日や毎日よりはマシな程度の認識です。
中川昭一氏を罠に嵌めたとされる読売の記者 越前谷知子 - NAVER まとめ
因みに元記事はこちらと思われます。
Trump threatens new trade penalties, but it could be a hard bargain, United States News & Top Stories - The Straits Times
「They've gotten away with murder」の訳ですが、"get away with murder”の意味は以下となります。
全体の文脈を考慮すると、一方的に貿易赤字を膨らまして、貿易赤字を削減の努力をしていないという意味合いで捉えていいと思います。殺人と素直に訳すことが問題ではあるんだけどね。ホントに重要なキーワードとして、25年という部分となります。25年前だと1993年で、1990年代前半といった意味でいいと思います。
以下の記事を紹介します。
25年の好き勝手の意味というのは、1990年代以降の話であって、日米の貿易摩擦については、1990年代以前の問題のほうが大きいわけですね。
悪名高い年次改革要望書ですが、アメリカの貿易摩擦解消目的としては無意味なものなのか、日本が上手く立ち回っていたかは不明な部分があると思います。ISバランス論や『貿易黒字』という字面だけを見て、貿易赤字を『損失』と捉え、『貿易黒字減らし』を求めるという議論がどのように機能するかは未知数な部分もあるわけですが、少なくともアメリカとして、日米貿易摩擦の件は理解していると考えるのが普通で、トランプ大統領がここらへんについて理解していないと考えるのは極めて危険だと思います。
元記事の英文記事ですが、一例としてあるのが、洗濯機や太陽光発電モジュール、鉄鋼、知的財産権の侵害、ハイテク中国製品、米国への中国の投資の制限などに触れられております。これらの品目においては、日本との関連性は低いというのもあるのと、日本企業としては現地生産に切り替えて、アメリカの雇用も一定の配慮をしていることからも、好き勝手しているとまでは言い切れないと思います。
これらを踏まえて考えると、貿易赤字という意味合いで考えると、中国を意識しており、後は韓国やドイツを視野に入れてると見ていいと思います。ただ、名指しにした発言ではなく、要因として取り上げないと変に揉めるから避けてるように思います。
こちらも同じ話とも言えます。
米軍駐在経費の件ですが、こちらの記事を紹介します。
米軍駐在国の経費負担については、不公平の是正を考えた場合、「防衛費用のほんの一部しか払わないのは不公平だ」を素直に受け取ると、負担割合で見た場合は日本以外の国へ向けたメッセージと見る方が自然のように思います。ただ、名指しにした発言というより、米軍駐在国の負担という観点で見た方がいいと思いますね。ここらへんも、努力という配慮というのを意識しての発言のように思います。
これらの事案については、日本を標的に含まれるように見えますが、実際に日本を標的とした発言ではないと思うんだよね。過剰反応を示している部分はあるのですがね。ホントに問題視していたら、日米首脳会談のテーマとして取り上げられる話なんだけど、会談の内容を見る限りでは、こういった話になったというような記事はないような気がします。恐らく、こういった話で議題になれば、日本のメディアは絶対に見逃さないと思いますがねwww
一連の話を見て言えることとしては、これらの発言の対象というのは、中国、ドイツ、韓国がメインだと思います。但し、これらの議論を通じて、日本に対してもアメリカの国益になるような譲歩を求めているということも重要な論点であるということは忘れてはいけません。日本として国益を考えた場合は、軍事関係の取引という形で折り合いをつけるといった対応を取っているのが日米の貿易収支や防衛関係の対話の内容となっているのが現状で、防衛予算の拡大はこういった要因にあると考えます。
「日本など『殺人』」トランプ氏、貿易巡り非難 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
【ワシントン=黒見周平】トランプ米大統領は12日、ホワイトハウスで開いた会合で、米国が貿易赤字を抱えている国々を対象に報復関税を課す方針を表明した。
制度の詳細は明らかにしなかったが、トランプ氏は「週内、数か月のうちに耳にすることになる」と指摘。対象国は「米国につけ込んでいる国で、いくつかはいわゆる同盟国だが、貿易上は同盟国ではない」と述べたうえで、「米国は中国や日本、韓国、その他多数の国で巨額のカネを失っている。(それらの国は)25年にわたって『殺人』を犯しておきながら許されている」(They’ve gotten away with murder)」と述べ、異例の表現で非難した。
トランプ氏は不公平な貿易により、米国の製造業が衰退し、雇用が失われる一方、相手国は不当に利益を得ているというのが持論で、その被害の大きさを「殺人」という極端な言葉に込めたとみられる。
トランプ政権は1月、中国や韓国の製品を念頭に米通商法に基づく緊急輸入制限(セーフガード)を発動するなど、保護主義的な傾向を強めている。
読売新聞の記事ですが、「They've gotten away with murder」を意図的に誤訳している悪質な事例ともいえます。見出しが問題とも言える記事とも言えます。
読売新聞「「日本など『殺人』」トランプ氏、貿易巡り非難」の見出し記事⇒検証⇒あり得ない誤訳でした。 - Togetter
トランプ氏、日本などが貿易で「殺人」と非難 対抗措置を警告 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News
最も読売新聞は中川昭一氏の件もあって信用は朝日や毎日よりはマシな程度の認識です。
中川昭一氏を罠に嵌めたとされる読売の記者 越前谷知子 - NAVER まとめ
因みに元記事はこちらと思われます。
Trump threatens new trade penalties, but it could be a hard bargain, United States News & Top Stories - The Straits Times
「They've gotten away with murder」の訳ですが、"get away with murder”の意味は以下となります。
get away with murderの意味・使い方 - 英和辞典 Weblio辞書
主な意味:好き勝手なことをしておきながら罰を免れる
全体の文脈を考慮すると、一方的に貿易赤字を膨らまして、貿易赤字を削減の努力をしていないという意味合いで捉えていいと思います。殺人と素直に訳すことが問題ではあるんだけどね。ホントに重要なキーワードとして、25年という部分となります。25年前だと1993年で、1990年代前半といった意味でいいと思います。
以下の記事を紹介します。
中国の対米巨額貿易黒字の見方 | ChaseChina and Asia
25年の好き勝手の意味というのは、1990年代以降の話であって、日米の貿易摩擦については、1990年代以前の問題のほうが大きいわけですね。
日米貿易摩擦 - Wikipedia
1989年以後日米構造協議が実施され、続いて1994年以後年次改革要望書が出されるようになった。だが、その一方で1990年代に入ると中国の急激な経済成長に伴う貿易摩擦と軍事的・政治的台頭がアメリカ側の注目の対象となり、ジャパンパッシングと呼ばれる現象も発生するようになった。
悪名高い年次改革要望書ですが、アメリカの貿易摩擦解消目的としては無意味なものなのか、日本が上手く立ち回っていたかは不明な部分があると思います。ISバランス論や『貿易黒字』という字面だけを見て、貿易赤字を『損失』と捉え、『貿易黒字減らし』を求めるという議論がどのように機能するかは未知数な部分もあるわけですが、少なくともアメリカとして、日米貿易摩擦の件は理解していると考えるのが普通で、トランプ大統領がここらへんについて理解していないと考えるのは極めて危険だと思います。
元記事の英文記事ですが、一例としてあるのが、洗濯機や太陽光発電モジュール、鉄鋼、知的財産権の侵害、ハイテク中国製品、米国への中国の投資の制限などに触れられております。これらの品目においては、日本との関連性は低いというのもあるのと、日本企業としては現地生産に切り替えて、アメリカの雇用も一定の配慮をしていることからも、好き勝手しているとまでは言い切れないと思います。
これらを踏まえて考えると、貿易赤字という意味合いで考えると、中国を意識しており、後は韓国やドイツを視野に入れてると見ていいと思います。ただ、名指しにした発言ではなく、要因として取り上げないと変に揉めるから避けてるように思います。
こちらも同じ話とも言えます。
防衛費負担で対日批判=「不公平」と議論蒸し返す-米大統領:時事ドットコム
【ワシントン時事】トランプ米大統領は13日、ホワイトハウスで開かれた与野党議員らとの貿易に関する会合で、日本や韓国の防衛費負担に言及し、「防衛費用のほんの一部しか払わないのは不公平だ」と批判した。
トランプ氏は2016年の大統領選挙戦で、日本に米軍駐留経費の全額負担を求めるなどと表明。大統領就任後はこうした発言を控えていたが、再び議論を蒸し返し、11月の中間選挙を前に対外強硬姿勢を鮮明にした形だ。
トランプ氏は、米国がこれまで、日本や中国、韓国など多くの国の経済成長を支援してきたと強調。その上で「米国は日本や韓国、サウジアラビアを防衛しているが、これらの国は費用のわずか一部しか負担していない。これは貿易とは無関係だが、現実の問題だ」と不満をあらわにした。(2018/02/14-11:18)
米軍駐在経費の件ですが、こちらの記事を紹介します。
なるほドリ・ワイド:米軍駐留経費、日本の負担は?=回答・村尾哲 - 毎日新聞
米軍駐在国の経費負担については、不公平の是正を考えた場合、「防衛費用のほんの一部しか払わないのは不公平だ」を素直に受け取ると、負担割合で見た場合は日本以外の国へ向けたメッセージと見る方が自然のように思います。ただ、名指しにした発言というより、米軍駐在国の負担という観点で見た方がいいと思いますね。ここらへんも、努力という配慮というのを意識しての発言のように思います。
これらの事案については、日本を標的に含まれるように見えますが、実際に日本を標的とした発言ではないと思うんだよね。過剰反応を示している部分はあるのですがね。ホントに問題視していたら、日米首脳会談のテーマとして取り上げられる話なんだけど、会談の内容を見る限りでは、こういった話になったというような記事はないような気がします。恐らく、こういった話で議題になれば、日本のメディアは絶対に見逃さないと思いますがねwww
一連の話を見て言えることとしては、これらの発言の対象というのは、中国、ドイツ、韓国がメインだと思います。但し、これらの議論を通じて、日本に対してもアメリカの国益になるような譲歩を求めているということも重要な論点であるということは忘れてはいけません。日本として国益を考えた場合は、軍事関係の取引という形で折り合いをつけるといった対応を取っているのが日米の貿易収支や防衛関係の対話の内容となっているのが現状で、防衛予算の拡大はこういった要因にあると考えます。