レジームチェンジ~経済関係
今月初の土曜の更新です(笑)それにしても日経平均1000近く下落しましたね。トランプ氏のやろうとしていることの本質を理解しないと、論点がずれてくると思いますし、既存のメディアにおいても、何か的を得ない記事なのか、自分の理解力が足りないのかは分かりかねますが、個人的に違和感を感じる部分でもあります。
まずはこちらの記事から。
あとはこちらの記事も。
トランプ氏「もうだまされない」 日本の要求通さず :日本経済新聞
トランプ大統領就任時に、日本にとって軍事的にはプラス、経済的には中立というのと、相手は手強いので覚悟を決める必要があるようなことを書いた記憶があります。そういう意味では本音でぶつかるという覚悟は求められるわけで、トランプ氏は生易しい相手じゃないですよ。
こちらの記事も紹介します。寧ろこっちが重要です。
単純に国ごとの制限というより、製品別による除外がホントの狙いと思いますがね。国別適用除外というのも、別の交渉を踏まえた上での時限付きの措置であって、単純に除外しているわけではないということもポイントですね。
ここで重要なポイントとして、アメリカ産業界で必要で代替が難しい商品については、ここに関税を設けたら、アメリカの産業界への影響も多いことから、除外といった流れになると思います。相手というより、アメリカ産業界にとっての話だけどね。平たくいえば、代用可能な商品にコスト削減目的の輸入については関税をかけることで、価格優位性を軽減することがホントの目的と思われます。
価格優位性についても、決して公平な意味で担保しているとは限らずに、為替絡みや国政絡みの本来かけないといけないコストを削減(人道的意味も含める)しての優位性を担保している部分もありますので、単なる価格競争になると、底辺の競争になって企業が消耗して産業ごと死を招くことになります。消耗戦で潰し合って独占や寡占状態になった産業に未来はないし、競争そのものは大事なんだけど、競争の方向性を見失えば本末転倒の事態を招くことになります。現在の状況としては、路線変更しないと先進的ではなく後進的な方向に進む可能性が高いと思います。
以下の記事も紹介します。
有権者にしても共和党員にしてもそうなんだけど、自由貿易肯定派が減ってるということが一つの傾向にあります。単純に公平なルールの競争ならいいんだけど、国ごとに事情も制度も異なることから、同じルールで競争というのは不平等なだけの話で、自由貿易としても、最低限のルールがあってこその自由であって、何をやっても許される自由の類ではないという話に過ぎないと思います。そういう意味では、アメリカの中でグローバル資本主義について疑念を抱いているというのが現状で、日本においても同じことを思ってる人が多いのではないのでしょうか??グローバリズムというのは、無個性を意味するのと、共産主義の亜種といった思想になるわけですね。グローバリズム=地球市民と置き換えたら分かりやすいと思うけどなww
そういう意味では、経済面でのレジームチェンジといった潮流を読めないと、本質が見えなくなるわけですね。グローバル化が過度に進むと、先進国の有り余る資本が、自国内でなく、自国内よりもより儲けの機会の大きい発展途上国や共産政権が倒れて自由化された東側の勢力に移動するわけで、結局は共産主義勢力に資本が移動することを意味します。具体的には中国が分かりやすい部分ではあります。共産主義と自由主義のダブスタが中共のスタンスともいえますし、実際にこのように動いております。
因みに資本というのは金融を意味します。お金だけ見れば、制度が確立されている先進国ではなく、無法地帯で稼いだ方が合理的ですし、労働力の安い移民が流入すれば、受け入れた側の中産階級といわれる人の仕事を奪うわけですね。秩序のない貿易も移民についても本質は一緒なんだけど、受け入れた側の産業も労働者も壊すことを意味します。
トランプ大統領の戦略を読み解けば、経済面でのレジームチェンジを目論んでるというのが、一連の動きの本質と思います。ここらへんは安倍政権の動きとも連動しております。基本的には、金融よりモノ作り、価格ではなく代替の出来ない個性といった方向に、競争の基軸を変えようとしているといったところになると思います。どっちも重要ではあるけど、比重や方向性こそが重要だと思いますし、ここらへんが理解出来なければ、今の潮流に取り残されることを意味すると思います。アメリカの戦略の基本は、基軸通貨である事の優位を得ることが目的であって、そこの軸はぶれていないということも重要なポイントと思います。
まずはこちらの記事から。
【米輸入制限】日本の甘さ露呈 適用除外で“明暗”「中国包囲網」に軋みも(1/2ページ) - 産経ニュース
米国の輸入制限で欧州連合(EU)などが暫定的な適用除外となる一方、日本は“落選”となった。日本は製品別での除外に期待するが、思わぬ出遅れは見通しの甘さの表れだ。ただしEUも今後、正式除外に向けた米国との個別交渉に臨まねばならない。もともと鉄鋼などで過剰生産を続ける中国をターゲットにした米国の輸入制限だが、対中包囲網で連携する日米欧に軋轢(あつれき)をもたらしかねない。
「各国で事情が違う」
世耕弘成経済産業相は23日の記者会見で、緊密な日米同盟にもかかわらず国別適用除外から漏れた理由を問われ、こう反論した。
適用除外の7カ国・地域のうちオーストラリア、アルゼンチン、ブラジルは米国に対する貿易赤字国で、米国が問題視する理由はない。またカナダとメキシコは北米自由貿易協定(NAFTA)、韓国は自由貿易協定(FTA)で米国とそれぞれ再交渉中。適用除外で交渉を優位に進めたい米国の狙いが透ける。
しかし日本と同様に対米貿易黒字を抱えるEUが国・地域としての適用除外となる一方、製品別除外に期待せざるを得ない日本は出足でつまずいた。世耕氏は23日、日本の輸出が製品別の適用除外になることに「かなり可能性が高い」と述べ、引き続き日米関係に自信を見せた。製品別除外は6月以降にも判断される見通しだが、それでも出遅れの悪印象は拭えない。
あとはこちらの記事も。
トランプ氏「もうだまされない」 日本の要求通さず :日本経済新聞
トランプ大統領就任時に、日本にとって軍事的にはプラス、経済的には中立というのと、相手は手強いので覚悟を決める必要があるようなことを書いた記憶があります。そういう意味では本音でぶつかるという覚悟は求められるわけで、トランプ氏は生易しい相手じゃないですよ。
こちらの記事も紹介します。寧ろこっちが重要です。
【米輸入制限】世耕弘成経済産業相「除外の可能性高い」米の鉄鋼輸入制限、製品別で - 産経ニュース
世耕弘成経済産業相は20日の閣議後の記者会見で、米国が23日に発動する鉄鋼とアルミニウムの輸入制限について、日本が製品別で「かなり除外される可能性は高いのではないかと考えている」と述べた。
世耕氏は、日本の鉄鋼やアルミ製品が「米国の産業界に役立っている。代替する物があまりない商品が多い」と強調した。
国ごとの輸入制限についても、日本からの輸入が「米国の安全保障に悪影響を与えることはない」として、引き続き適用除外を求める考えを示した。
米商務省は19日、米国内の産業界から適用除外を希望する製品の申請受け付けを始めた。
単純に国ごとの制限というより、製品別による除外がホントの狙いと思いますがね。国別適用除外というのも、別の交渉を踏まえた上での時限付きの措置であって、単純に除外しているわけではないということもポイントですね。
ここで重要なポイントとして、アメリカ産業界で必要で代替が難しい商品については、ここに関税を設けたら、アメリカの産業界への影響も多いことから、除外といった流れになると思います。相手というより、アメリカ産業界にとっての話だけどね。平たくいえば、代用可能な商品にコスト削減目的の輸入については関税をかけることで、価格優位性を軽減することがホントの目的と思われます。
価格優位性についても、決して公平な意味で担保しているとは限らずに、為替絡みや国政絡みの本来かけないといけないコストを削減(人道的意味も含める)しての優位性を担保している部分もありますので、単なる価格競争になると、底辺の競争になって企業が消耗して産業ごと死を招くことになります。消耗戦で潰し合って独占や寡占状態になった産業に未来はないし、競争そのものは大事なんだけど、競争の方向性を見失えば本末転倒の事態を招くことになります。現在の状況としては、路線変更しないと先進的ではなく後進的な方向に進む可能性が高いと思います。
以下の記事も紹介します。
米ビジネス界 共和党トランプ派と距離 (写真=ロイター) :日本経済新聞
■自由貿易肯定派の共和党員が減少
ポール・ライアン下院議長(共和党)はホワイトハウスに「この計画を進めないよう」求めた。共和党のランド・ポール上院議員も、貿易戦争になれば米国は負けるだろうと語った(同議員の地元であるケンタッキー州は、特産のバーボンに対して欧州が報復関税を課せば大打撃を被る)。
トランプ氏に投票した有権者は、公約であるこの関税にも賛成したのだ。同氏は、貿易に対する共和党の姿勢そのものをひっくり返した。2015年には自由貿易協定を肯定的に捉える共和党員の割合は56%だったが、17年には36%に減少した。諸外国、特に中国が貿易ルールを破っているとするトランプ氏に共感する企業経営者も多い。多くの人が減税と規制緩和に声援を送る。
多くの中小企業は、量販店にところ狭しと並ぶ中国製の安価な粗悪品との競争の助けになるのならば、多少の保護主義は支持するだろう。
有権者にしても共和党員にしてもそうなんだけど、自由貿易肯定派が減ってるということが一つの傾向にあります。単純に公平なルールの競争ならいいんだけど、国ごとに事情も制度も異なることから、同じルールで競争というのは不平等なだけの話で、自由貿易としても、最低限のルールがあってこその自由であって、何をやっても許される自由の類ではないという話に過ぎないと思います。そういう意味では、アメリカの中でグローバル資本主義について疑念を抱いているというのが現状で、日本においても同じことを思ってる人が多いのではないのでしょうか??グローバリズムというのは、無個性を意味するのと、共産主義の亜種といった思想になるわけですね。グローバリズム=地球市民と置き換えたら分かりやすいと思うけどなww
そういう意味では、経済面でのレジームチェンジといった潮流を読めないと、本質が見えなくなるわけですね。グローバル化が過度に進むと、先進国の有り余る資本が、自国内でなく、自国内よりもより儲けの機会の大きい発展途上国や共産政権が倒れて自由化された東側の勢力に移動するわけで、結局は共産主義勢力に資本が移動することを意味します。具体的には中国が分かりやすい部分ではあります。共産主義と自由主義のダブスタが中共のスタンスともいえますし、実際にこのように動いております。
因みに資本というのは金融を意味します。お金だけ見れば、制度が確立されている先進国ではなく、無法地帯で稼いだ方が合理的ですし、労働力の安い移民が流入すれば、受け入れた側の中産階級といわれる人の仕事を奪うわけですね。秩序のない貿易も移民についても本質は一緒なんだけど、受け入れた側の産業も労働者も壊すことを意味します。
トランプ大統領の戦略を読み解けば、経済面でのレジームチェンジを目論んでるというのが、一連の動きの本質と思います。ここらへんは安倍政権の動きとも連動しております。基本的には、金融よりモノ作り、価格ではなく代替の出来ない個性といった方向に、競争の基軸を変えようとしているといったところになると思います。どっちも重要ではあるけど、比重や方向性こそが重要だと思いますし、ここらへんが理解出来なければ、今の潮流に取り残されることを意味すると思います。アメリカの戦略の基本は、基軸通貨である事の優位を得ることが目的であって、そこの軸はぶれていないということも重要なポイントと思います。