令和2年9月16日
令和2年9月16日は、一つの区切りとなる重要な1日となりました。
今日は安倍内閣の総辞職と菅内閣発足に関する件となります。
安倍ロス
安倍内閣の総辞職の談話です。
本日、安倍内閣は総辞職いたします。この八年近く、内政、外交の諸課題に全力でチャレンジしてまいりました。残された課題も残念ながら多々ありますが、同時に、様々な課題に挑戦する中で、達成できたこと、実現できたこともあります。福島の復興なくして東北の復興なし。東北の復興なくして日本の再生なし。その思いで、政権発足以来、東日本大震災からの復興に全力で取り組んできました。経済最優先で、働きたい人が働くことができる社会をつくる。二十年近く続いたデフレに「三本の矢」で挑み、四百万人を超える雇用をつくり出しました。成長の果実を活かし、保育の拡充、教育無償化を実行しました。更には働き方改革、女性活躍、全世代型の社会保障改革。「一億総活躍」の社会に向かって、大きな一歩を踏み出すことができました。外交・安全保障では、集団的自衛権に係る平和安全法制を制定し、助け合える同盟はかつてなく強固なものとなりました。普遍的価値を共有する国々と手を携え、積極的平和主義の旗の下、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に取り組みました。地球儀を俯瞰する外交を展開する中で、TPP、EUとのEPA、日米貿易協定が成立し、自由で公正な経済圏を世界へと広げるため主導的な役割を果たしてきました。全ては、国政選挙のたびに力強い信任を与えてくださり、私たちの背中を押していただいた国民の皆様のおかげであります。改めて心より御礼を申し上げます。大変厳しい時にも、至らない私を、変わることなく応援してくださった全ての皆様に、感謝申し上げます。どうか、次なる内閣、新総理に対しても、国民の皆様の御理解と御支援を心よりお願いいたします。私も、一議員として、新体制を支えていく。引き続き、日本の未来のため、全力を尽くしたいと考えております。国民の皆様。八年近くにわたり、本当にありがとうございました。
安倍首相のメッセージとなります。
そして両院議員総会の際のサプライズ動画となります。官邸スタッフです。
— 首相官邸 (@kantei) September 15, 2020
本日、安倍内閣が総辞職するにあたり、安倍総理からのメッセージです。 pic.twitter.com/5OxHj0rnZJ
党大会に代わる両院議員総会でのサプライズ動画です。
— 自民党広報 (@jimin_koho) September 16, 2020
掲載リクエストをいただいたみなさん、ありがとうございます✨#安倍晋三 #サプライズ動画 pic.twitter.com/77qO5VvZFl
官邸を去る安倍首相・・・。
皆様、8年近くにわたり本当にありがとうございました。 pic.twitter.com/TZFqNbh05r
— 安倍晋三 (@AbeShinzo) September 16, 2020
2012年12月26日から2020年9月16日まで続いた第2次安倍政権も本日で終わりを告げることになりました。安倍首相の在職日数は第1次内閣から通算で3188日、2次内閣以降の連続で2822日に上り、歴代最長を更新することになりました。ここまで惜しまれつつ辞めることや、第3次安倍政権も期待する人も少なくないというのも、今までにはなかったと思うし、外国の首脳からも、評判がよかったというのも、かなり珍しいと思います。
個人的に第2次安倍政権で印象に残ってるのは、SNSなどもありますが、国民と官邸の距離が短くなったことを感じたりもありますが、外交のホントの日本の立ち位置だったり、日本を取り戻すという過程で、ホントの意味の戦後レジームの姿というのを可視化して、日米同盟も和解を通じて本物になったことなどですかね。こういった部分は一見見えにくい部分もあるかもしれませんが、この7年8ヶ月を通じて戦後レジーム(ディープステートも同様)からの脱却の道筋を描けたというところが大きいと思います。
今回は体調もあって、一時撤退することになりましたが、今後についてはどちらかといえば実務的な要素が大きくなるでしょうし、存在するのは外交問題ではなく、実質的に国内問題であるということと、背後にいる連中というのが見えてきたわけで、総決着については今後の内閣の課題になってくると思います。情報、司法、教育の歪みの是正こそが、法治国家として法の支配を考える上で重要な課題ともいえます。
あとは、普遍的価値を共有する国々と手を携え、積極的平和主義の旗の下、「自由で開かれたインド太平洋」の実現というのが重要です。逆を言えば、普遍的価値を共有出来ない国々については、手を携えることが出来ないことを意味するわけで、戦後レジーム脱却後の世界では生きていけないことも意味するように思います。
安倍首相や関係者の方々、ホントにお疲れさまでした。健康上の問題が一段落したときに再び表舞台に出てくることを心待ちしております。
ガースー黒光り内閣爆誕
菅内閣の閣僚となります。
全体を通して無難に人事にまとめたと思います。実務面は言うまでもありませんが、思い出づくり枠も確保することも重要ですしねw
防衛相の安倍首相の実弟の岸信夫氏とか、法相の上川氏のこのタイミングの登板、意外なポジションの行政改革・規制改革担当相、沖縄担当相の河野氏など、ところどころに面白い仕掛けもあるのが特徴です。
河野氏は素直に役所の縦割り打破だけの役割だけではなく、沖縄担当相にもつけたというところも一つのメッセージかもしれませんね。上川法相は検察との全面対決といった役割もあるわけで、邪推すれば、林真琴氏を検事総長にしつつ、名古屋飛ばしの張本人の上川法相を持ってくるあたりも、妙手だとは思いますよ。
菅首相としての初会見は以下となります。
会見の様子。
記事としてはこんなところ。
大項目は以下となります。
・安倍政権の継承が使命
・経済再生は最重要課題
・最優先課題は新型コロナウイルス対策
・デジタル庁を新設する
・官房長官在任中 危機管理のあらゆる案件に対応
・地方の活性化に取り組む
・日米同盟を基軸 拉致問題の解決に全力
・安心して子どもを産み育てることができる社会整備を
・「桜を見る会」は中止したい
・衆議院解散は時間の制約も視野に
・行政の縦割り 既得権益打破 規制改革を全力
産経新聞の全文記事。
ざっと見た感じ、覚悟は決まってるようですし、菅首相は実務面も有能だし、ある程度は国内問題に関してはある程度機能しそうな気がします。外交に関しては安倍元首相みたいなカリスマ性があるわけではないというか、安倍元首相や麻生副総理が異質なだけですし、外相も継続してることからも、実務面においてはある程度は何とかなるとは思います。
最も菅首相は安倍元首相ほど甘くはありませんし、ここが重要なポイントと見えたら、容赦なく手を打つと思います。ある意味、日本の国内問題解決においてはこういった人物がいいのと、戦後レジーム脱却の実務においては、最適とも思える人選と思いますし、菅内閣は安倍内閣とは違った楽しみ方が出来そうですし期待したいですね。