最近、あんま書く気力がないですね。。。今月は日曜はお休みにするので、明日はゆっくりしたいと思います。

今日は地銀再編に関するテーマです。

以下の記事を紹介します。

経営環境が厳しくなっている地方銀行の在り方について、菅官房長官は、3日午前の記者会見で、「再編も1つの選択肢になる」と指摘したうえで、地方銀行の経営統合を後押しするための制度も活用し、経営基盤を強化していく必要があると強調しました。

菅官房長官は、自民党総裁選挙への立候補を表明した2日の記者会見で、経営環境が厳しくなっている地方銀行について「将来的には、数が多すぎるのではないかと思う」と述べました。

この発言について、菅官房長官は、3日午前の記者会見で「地方銀行は、人口減少の中で経営環境も厳しく、みずから経営改革を進めて経営基盤を強化し、地域に貢献していく必要がある。個々の銀行の経営判断の話になるが、再編も1つの選択肢になるという趣旨を申し上げた」と述べました。

そのうえで、「これまで独占禁止法の特例制定の環境整備に取り組んでおり、地方銀行には、こうしたことも活用しながら、経営基盤の強化を進めていただきたい」と述べ、地方銀行の経営統合を後押しするための制度も活用し、経営基盤を強化していく必要があると強調しました。
経営環境が厳しくなっている地方銀行のあり方について、菅官房長官は「再編も1つの選択肢になる」と指摘した上で、経営基盤を強化していく必要があるとコメントしました。

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発言の真意というのは以下のようです。
ざっくりとまとめるとこんな感じ。
  • 地銀の競争力を伸ばし、地方再生の核としたい
  • 地銀の体力低下は異次元の金融緩和のボトルネック
  • 地方の銀行について、将来的には数が多すぎる
  • 少子高齢化で地方の人口が減少し、事業承継に苦しむ地方の実情
  • 大規模金融緩和であふれたマネーを有効に融資へと活用する事業が地方には乏しい
  • 外国人訪日客、農産物の海外輸出を増やす政策は地方の稼ぎ頭をつくる
  • 地銀の経営統合や合併について、独占禁止法の適用除外とする特例法を制定
  • これまで困難だった同一県内の地銀合併を促し、経営基盤の強化を促す
  • 経営環境の悪化に苦しむ中小企業を対象とした人材支援の明記
  • フィンテックなどで人材を持て余す大手銀行の専門人材をリスト化し、地方に人材を供給する
地方創生といっても、インフラなど他の要因もありますが、独自産業がなければ、地方の産業は育たないというのと、将来的には少子高齢化で事業承継に苦しむ地方の実情があります。だからこそ、地方で稼ぐためにも、観光業の強化、農産物の海外輸出などで、地方にお金を落とす仕組みに腐心しているということは分かると思います。当然のことながら、ここらへんは、国民ウケはよくないのは事実ですが、地方にお金を落とすための仕組みを作らない限りは、地方創生の実現は出来ないのが現状です。

そして、地方に必要なのは、地元の産業とそれに資金を融資してくれる銀行であって、そのためにも、地銀の体力強化が必要といった考えから、フィンテックなどで金融機関も今後変わるとは思いますが、それに併せて、地銀の新たな姿を作るために、再編が必要といったところになるのではないかと思います。

地銀の経営統合や合併に関する特例法は以下となります。

地方銀行同士の統合・合併を独占禁止法の適用除外とする特例法が20日の参院本会議で可決、成立した。超低金利や人口減少で収益が細る地銀の再編を後押しし、経営基盤の強化を促す。合併で市場占有率が高まった地銀が不当に貸出金利を上げないよう監視し、利用者保護を徹底する規定も盛り込んだ。バス事業者の共同経営にも同様の特例を設ける。

金融庁が統合・合併をめざす地銀の事業計画を審査し、収益力の向上や金融サービスの維持につながることを条件に認可する。公正取引委員会とも協議して判断する。適用期間は10年間。

地銀の合併で特定地域の市場占有率が高まると、優位な立場を利用して貸出金利を引き上げる懸念がある。このため金融庁は不当な金利の引き上げを禁止し、顧客の利便性が損なわれないよう監視する。借り手の不利益が大きいとみれば業務改善命令などで是正を求める。
あとは骨太の方針を紹介します。



地方創生において需要な部分となるのは、こういった新しい日常における東京一極集中型の脱却などあらゆる取り組みを通じて、事業を通じて地方にお金を分散させることとなります。

以下の記事を紹介します。
記事にネット金融大手、SBIホールディングスの話が出てたので、以下の記事も紹介。

 SBIホールディングスの北尾吉孝社長(69)は3日、共同通信のインタビューで、全国の地方銀行の連合をつくる構想について参加銀行は最大で10行になるとの見方を示した。現在の4行から拡大し、参加銀行が出そろう時期は「(9月末までの)決算をみての状況。そんなに時間はかからないかもしれない」とした。

 地銀を巡っては、自民党総裁選に出馬表明した菅義偉官房長官が再編が選択肢の一つだとの見方を示しており、SBIの動きも含め、今後の業界の対応が注目を集めそうだ。

 菅氏からは3日に電話があり、連合構想などの取り組みを続けるよう要請されたことも明らかにした。
背景としては、上記にも取り上げてましたが、地銀(メガバンクも一緒ですが)が苦しいといった実情があります。
こちらの記事に以下のように書かれております。
金融庁が本業赤字となっている地域銀行数を集計しています。「本業赤字」とは、銀行の運営コストを貸し出しや手数料の収入など基本業務で賄えない状況です。2019年3月期には約100行の4割強が本業赤字で、一部は赤字体質が慢性化しています。

今は本業以外に株式や債券の運用で利益を捻出していますが、この状況が長続きするかどうか。日銀は19年春公表したリポートで10年後の28年度に地銀の6割が「最終赤字」になると試算しました。運用による収益で本業赤字を穴埋めできなくなるわけです。
原因としては根っこにあるのは地方経済の停滞、金融緩和を行っても地方の資金需要はない(融資可能という意味)で、貸出金利が下がれば、預金金利との差である利ざやが縮むといった両方の一面から、経営が苦しくなっており、コストを削り経営基盤を強化する地銀再編を行ったとしても、肝心な体力がなければ、銀行の維持が限界で、融資するための余力もなくなるわけですね。

あとは以下の記事を紹介します。
経営が危険な銀行ランキング1~20位まで紹介します。


地銀再生の鍵としては、こういった取り組みが行われておりますね。

 島根銀行や福島銀行など地方銀行と言えば、SBIホールディングスが出資し、フィンテックの導入や運用ノウハウの提供を軸に地銀連合「第4のメガバンク」を構想があります。この構想は、地域金融機関への共通システムの提供や収益力強化戦略の提供などを担う「SBI地方創生サービシーズ」と、地域の企業などへ投融資する「SBI地方創生投融資」の2社があり、その上に統括会社「地方創生パートナーズ」が置かれています。また、これとは別に資本提携先の地銀を取りまとめる100%出資の持ち株会社「SBI地銀ホールディングス」を設立する。SBIはすでに島根銀行や福島銀行、筑邦銀行、清水銀行の4行とは既に資本提携をしており、最終的に10行程度がこの地銀連合に参加すると想定しています。地銀再生の1つの道筋は、SBIによるものになるでしょう。

とはいっても、地銀を再編させたり、フィンテックを導入すればいいわけではなく、地銀再生において一番重要なのは、地元企業に融資出来るような環境を作ることであって、金融というのは、本来は補助的な役割に尽きるわけで、真っ当なビジネスが出来る投資環境の構築というのがポイントです。