今日は余命さん関係です。

余命ブログを紹介します。

0146  代理人弁護士大阪裁判

かなり長いのですが、一連の騒動の経緯、そして問題点などが網羅されております。事案の概要については以下となります。
第1 事案の概要

 本件は、いわゆる大量懲戒請求をされたとして、弁護士である訴外佐々木亮、訴外北周士、訴外嶋﨑量が、記者会見を開いたり通知書を送付するなどして、懲戒請求者を全員提訴すると宣言すると同時に、提訴前の和解を呼び掛け、被告らが訴訟代理人となって懲戒請求者らを順次提訴したため、提訴されることを恐れた原告が、反省謝罪文と和解の申出の手紙を送り、和解契約を締結し、所定の金員を支払ったところ、和解契約書には原告を提訴しない旨と原告の住所氏名を公表しない旨が約定されているにもかかわらず、(1)被告らのうち5名が、訴外佐々木と訴外北から委任を受けてその訴訟代理人となり、原告を提訴し、もって原告の住所氏名を公表したこと、(2)訴外佐々木と訴外北がその提訴を取り下げた後も、被告らのうち5名が、事件記録閲覧等制限の申立てをすることもなく、原告に自ら申立てするよう教示することもなく、59名の共同被告に対し訴状記載の原告の住所氏名を抹消するよう依頼することもなく、公表した原告のセンシティブな個人情報を公開状態のまま置き続けたこと、(3)被告らが、訴外嶋﨑から委任を受けてその訴訟代理人となり、第三者を相手方として提訴した6件の訴訟において、原告が懲戒請求した事実と原告の住所、氏名を公表したことにつき、不当提訴とプライバシー侵害の不法行為に基づき、損害賠償を請求する事案である。
大前提として、懲戒請求については、弁護士会に対して行う手続きであって、懲戒請求の手続き自体は合法な行為です。懲戒請求の最高裁の事例で違法とされたのは、裁判当事者同士の問題を弁護士会に懲戒請求を行った件のみです。

過去記事を紹介します。

懲戒請求事案おさらい-ぱよぱよ日記


該当の事例は以下となります。

・平成17(受)2126損害賠償請求事件
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/555/034555_hanrei.pdf

最後に以下のように書かれております。
殊に弁護士が自ら懲戒請求者となり,あるいは請求者の代理人等として関与する場合にあっては,根拠のない懲戒請求は,被請求者たる弁護士に多大な負担を課することになることにつき十分な思いを馳せるとともに,弁護士会に認められた懲戒制度は,弁護士自治の根幹を形成するものであって,懲戒請求の濫用は,現在の司法制度の重要な基盤をなす弁護士自治という,個々の弁護士自らの拠って立つ基盤そのものを傷つけることとなりかねないものであることにつき自覚すべきであって,慎重な対応が求められるものというべきである。

また、懲戒請求関係だと、橋下氏の件も一例となります。
橋下知事が逆転勝訴 弁護団への懲戒請求発言で最高裁  :日本経済新聞

山口県光市の母子殺害事件を巡り、橋下徹大阪府知事が知事就任前にテレビ番組で、被告の元少年(30)=上告中=の弁護団への懲戒請求を呼びかけたことに対し、弁護団側が損害賠償などを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(竹内行夫裁判長)は15日、橋下氏に賠償を命じた二審判決を取り消し、請求を棄却した。橋下氏側の逆転勝訴が確定した。

同小法廷は橋下知事の発言を「配慮を欠いた軽率な行為」としながらも、懲戒請求の呼びかけによって「被告弁護団側の弁護士業務に多大な支障が生じたとまではいえず、その精神的苦痛が受忍限度を超えるとはまでは言い難い」と結論付けた。

被告弁護団側は上告審弁論で「橋下氏は弁護団が被告の供述を捏造(ねつぞう)したと決めつけ、懲戒請求を扇動した」と批判。橋下氏側は弁護団の負担は受忍限度を超えていないなどと主張していた。

一審・広島地裁判決は名誉毀損などを認めて橋下氏側に800万円の支払いを命じた。二審・広島高裁は名誉毀損は認めず賠償額を360万円に減額し、双方が上告していた。

性質的には、橋下氏は弁護士の立場で懲戒請求を呼びかけた件に近いのですが、異なる点として、今回は司法関係者ではない素人??が、ブログを通じて懲戒請求を呼びかけたというのと、訴訟の対象者がブログ主ではなく、懲戒請求者を対象に行った事となります。

本来であれば、懲戒請求者の個人情報は弁護士会で保護するべきで、懲戒請求対象の弁護士に懲戒請求者の情報が伝わることについても問題ともいえます。

因みに主要士業において、懲戒請求制度はありますが、懲戒請求者の個人情報を伝えてるのは、弁理士会と弁護士会の2つで、弁理士会においては、知的財産絡みの話で、当事者同士の争いであることから、これは一定の理解はありますが、弁護士会についてだけは、いろんな意味で異常性があるとしか思えないです。

士業の専門領域について紹介します。

士業 - Wikipedia

弁護士会だけは監督官庁はないのもどうかと思いますが、弁護士自治は認められるべきでという理念は理解出来なくもないとは思います。かといって、懲戒請求者の個人情報を懲戒請求対象者に渡して私的報復の道具として利用されるという弁護士会の制度そのものについては、何の問題がないというのは理解はできません。


そしてその懲戒請求というのが、日弁連でどのような扱いになってるかも重要です。日弁連会長の談話は以下となります。
日本弁護士連合会:全国各地における弁護士会員多数に対する懲戒請求についての会長談話

近時、当連合会や弁護士会が一定の意見表明を行ったことについて、全国の21弁護士会に対して、800名を超える者から、その所属弁護士全員を懲戒することを求める旨記載した書面が特定の団体を通じて送付されてきている。これらは、懲戒請求の形をとりながらも、その内容は弁護士会活動に対して反対の意見を表明し、これを批判するものであり、個々の弁護士の非行を問題とするものではない。弁護士懲戒制度は、個々の弁護士の非行につきこれを糾すものであるから、これらを弁護士に対する懲戒請求として取り上げることは相当ではない。私は、本年12月21、22日開催の当連合会理事会において、各弁護士会の会長である当連合会理事にこの旨をお伝えした。各弁護士会においてしかるべく対処されることを期待する。
問題となってる懲戒請求は、「懲戒請求として取り上げることは相当ではない」ということから懲戒請求ですらなく、そもそもこの懲戒請求で処分が下された弁護士は1人もいないことから、懲戒請求先の弁護士会の事務手続きくらいでしょう。こういった訴訟は弁護士会はやってないし、懲戒請求して懲戒に該当する件は殆どないことからも、懲戒請求の手続きそのものについては、弁護士会としても認めてるという証明とも言えます。

今回の件は、司法の概念も無視して、法的強者の弁護士が、法的弱者の一般人に法律を振りかざして金銭を脅迫して脅し取るために和解行為を持ちかけつつ、和解の有無を問わず、金銭や名誉毀損なども含めた精神的苦痛を与えることを目的に、弁護士が法的手続きを駆使した事が本質的な問題ともいえます。


こんな訴訟のの一例。

0120 一審判決表


地裁の判決の異常性は見えてくるとは思います。こんな用語もあるくらいだしwww


法的強者が法的弱者をなぶり殺すような司法が健全とは思えないし、弁護士だけではなく、裁判所もそうだし、検察も同様であるというのが、司法の実態ともいえます。こういった実態が司法の現場で行われてることからも、司法は法律を捻じ曲げて判断しているという意味合いでも、ディープステートの要素の一つであると思いますがねwww