ぱよぱよ雑談~20201008
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持続化給付金の不正受給の件
梶山弘志経済産業相は10月6日、政府が中小企業や個人事業者を対象に申請を受け付けている「持続化給付金」を巡り、全国の国民生活センターに「不正受給をしてしまったが返金したい」などとする相談が相次いでいると明らかにした。不正受給に関する逮捕者は30人に上る。持続化給付金は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う営業自粛の影響で売り上げなどに大きな影響を受けた事業者に対する支援金。申請は主にオンラインで受け付けている。消費者庁の調査によると、国民生活センターには「不正受給をしてしまった」「代行業者に個人情報を渡してしまった」「友人が不正受給しようとしている」「SNSで犯罪にならずに金もうけできるとして勧誘された」といった相談が寄せられているという。国民生活センターは、不正受給の申請を代行する業者や、不正な申請方法を教えるビジネスもあるとしている。不正受給をそそのかされたり、個人情報や銀行口座などの情報を盗まれたりする可能性があるとして注意喚起していた。梶山経済産業相は6日の会見で「給付金事務局のコールセンターで返還を受け付けている。一刻も早く相談を」と返金を呼びかけた。不正受給が確認された場合は、加算金2割を上乗せして返還するよう求めるが、中小企業庁が調査を始める前に自主的に返還すれば加算金は求めないとした。
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国民生活センターのリンクです。
経産省のお知らせです。
政府が中小企業や個人事業者を対象に申請を受け付けている「持続化給付金」を巡り、全国の国民生活センターに「不正受給をしてしまったが返金したい」などとする相談が相次いでいるようです。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う営業自粛の影響で売り上げなどに大きな影響を受けた事業者に対しての支度金でしたが、スピード重視でオンライン手続きというのもあって、不正受給が目立ってたようです。
実際の手続きにおいては、中小企業庁は9月28日までに、中小企業や個人事業主に約340万件、約4.4兆円を給付した。7割近くが申請から14日以内と、「スピード重視」の姿勢だったので、虚偽のデータを作成するのも難しくなかったと思われます。不正受給に関するビジネスでも、給付金の何割か貰えばいいので、足がつくのも申請側(これは調査すれば高確率で分かる)ですし、代行する側としてはリスクは申請する側より少ないし、それなりに美味しいビジネスだったと思いますし、反社会的勢力にもある程度行き渡ったと思われます。口座情報を渡した場合は、ドコモ口座やゆうちょ銀行の資金など不正流出などに利用される可能性も出てきますし、こういった口座情報は、そういったところに流れてる可能性も十分にありえますので、その点も注意が必要になるかと思います。
当然、これらの不正受給は犯罪ですし、不正が発覚した場合、申請者は支給額と年3%の延滞金を足した金額をさらに2割増しして請求されます。その場合、100万円を不正受給し、国から返還請求されたら、少なくとも120万を返す必要があるわけで、年3%だと1年で3万円の延滞金がつくことになります。
それに加えて、申請者の屋号・雅号・氏名等の公表、不正の内容が悪質な場合は刑事告発といった流れになります。どっちにしても、口座情報などから個人は特定は出来ますし、逃げることはそれなりに難易度が高いと思われます。
中小企業庁が調査を始める前に自主的に返還すれば加算金は求めないようですし、業者に支払った手数料は授業料みたいなものですし、この点については自己責任でしかないし、申請側においても同情の余地もないしただの加害者です。不正受給である以上、詐欺の被害者であっても加害者なのは確かでしょう。当然、不正受給に関するビジネスを行ってた連中も野放しにはしてはいけませんので、逮捕してほしいなら捜査協力を行うに限りますし、これも徹底した捜査が必要になるのは言うまでもありません。
アメリカの新型コロナ対策の協議停止の件
以下の記事を紹介します。
実態はこちらの記事の方が分かりやすいと思われます。
ドナルド・トランプ米大統領は10月6日、議会民主党と新型コロナウイルスに対する追加の景気刺激策の協議に当たっていた政権の代表者に対して、選挙後まで協議を停止するよう指示した。代わりに、上院のミッチ・マコーネル院内総務(共和党、ケンタッキー州)に対して、エイミー・バレット最高裁判事候補の承認に集中するよう要請した。新型コロナウイルス感染症の治療後、前日の5日夕に退院したばかりのトランプ氏は自身のツイッターで6日、「ナンシー・ペロシは、統治が不十分で、犯罪の多い民主党州を救うために、新型コロナウイルスと全く関係のない2兆4,000億ドルを要求している。われわれは寛大な1兆6,000億ドルの提案をしたのに、彼女はいつもどおり誠実に交渉していない」と、ペロシ下院議長(民主党、カリフォルニア州)を批判した。さらに、スティーブン・ムニューシン財務長官ら政権の交渉代表者に、選挙後まで民主党との景気刺激策の協議を停止するよう指示したとし、自身が選挙に勝利した暁にはただちに景気刺激法案を通すと述べた。政権・議会共和党と議会民主党は3月に成立させた新型コロナウイルス対策法「CARES法」に続く追加の景気刺激策に関して協議を続けてきた。しかし、両者の折り合いがつかず、8月にはトランプ大統領が失効していた失業保険の追加給付を大統領令などの行政措置で限定的に復活させるなど、限られた措置にとどまっていた。ペロシ下院議長は6日、「ホワイトハウスは完全な混乱にある。彼らはパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が今日発した『過少な支援は回復を弱め、家計とビジネスに対して不必要な負担を生み出すことになる』という差し迫った警告を拒絶している」との声明を出した。パウエルFRB議長は同日、全米企業エコノミスト協会(NABE)の年次総会で、米国経済の現状と今後の課題について講演を行っており、ペロシ下院議長が引用したように、景気回復のための公的支援の必要性を指摘していた。
コロナの経済対策も、大統領選を控えて、共和党と民主党の党派の問題や方向性などもあって纏まらないものとなっており、上院と下院でねじれていることからも、うかつに経済対策を打てないといった状況となっていますし、元々共和党が多数派の上院では可決のメドはたってないし、追加の経済対策の早期成立はもともと困難といった事情もありますので、大統領選までは停止して正解な気がします。
トランプ大統領のコメントとしては「統治が不十分で、犯罪の多い民主党州を救うために、新型コロナウイルスと全く関係のない2兆4,000億ドルを要求している」わけで、公平な対策というわけでもなさそうですし、トランプ大統領も「選挙に勝利すれば、勤勉な米国民と中小企業に照準を絞った景気刺激策を成立させる」ということからも、方向性が全く違いますし、ここは民主党の支持層に合致しないしないからね。
因みに民主党の追加経済対策案は以下となります。
そのため新しい民主党案は、家計に大人1人当たり最大1200ドルを支給する現金給付第2弾などを盛り込んだ。失業給付の積み増しや中小企業向けの雇用維持策、航空会社向けの給与補填策もそろって延長する。財政難の州・地方政府にも4000億ドル強を資金支援する。焦点は共和党が多数派の上院だ。マコネル院内総務ら共和党指導部は、民主党が求める州・地方政府への資金支援に強く反対する。ニューヨークやカリフォルニアなど財政難が目立つ州・地方は、民主党の地盤に偏るためだ。失業給付の積み増しも共和党は規模の縮小を求めており、合意案づくりは簡単ではない。
重要なのは、「ニューヨークやカリフォルニアなど財政難が目立つ州・地方は、民主党の地盤に偏る」といったところが一番のポイントですし、そこに予算を投じたくないですし、一種の選挙対策として、通りそうもない案を下院を通過させたといったところですし、恐らく民主党側も上院で応じるとは思ってはいないでしょうし、一種の大統領選に向けた演出と思われます。
日本学術会議の非政府組織化について
自民党の下村博文政調会長は7日の記者会見で、新会員候補者6人の任命を菅義偉首相が見送った日本学術会議の在り方をめぐり、内閣第2部会(平将明部会長)に塩谷立(しおのや・りゅう)元文部科学相を座長とするプロジェクトチーム(PT)を設置し、議論する考えを表明した。早期に党の提言をまとめ、政府に伝える方針だ。学術会議について下村氏は、日本学術会議法に基づく政府に対する「答申」を平成19年以降、「勧告」を22年以降出していないことなどを明らかにした上で「役割がどの程度果たされているのか、いないのかも含め議論していく必要がある」と強調した。設置形態に関し、下村氏は「欧米のアカデミーはほとんど非政府組織になっている」と説明した。15年の中央省庁改革基本法に基づく総合科学技術会議の最終答申は、学術会議について「欧米主要国のアカデミーの在り方が理想的方向」で「今後10年以内に改革の進捗状況を評価し、より適切な設置形態の在り方を検討していく」とした。下村氏は「行政改革の課題、宿題の一つだという位置づけの前提で取り上げていきたい」と語った。
日本学術会議のあり方をめぐり、「非政府組織化」に関する議論も出ていたようですね。実際のところ、日本学術会議法に基づく政府に対する「答申」を平成19年以降、「勧告」を22年以降出しておらず、変な提言ばっか出してたりします。それどころか、意見すら求められていないといったのが実態ともいえます。
実際に元日本学術会議の会員の猪口議員も学術会議がどういう研究を社会と共有できたかという疑問があるといったコメントを出してるしね。
「欧米のアカデミーはほとんど非政府組織になっている」ことからも、非政府組織でもよいのですが、実態は外患誘致罪相当の団体であるということが見えてくると思います。今回の騒動を見れば明白でしょう。
「菅義偉首相による日本学術会議会員任命拒否に対する声明・要望書を発表した学会・団体」について紹介します。
○学協会関係
日本社会学会
日本教育学会
教育史学会
教育思想史学会
日本カリキュラム学会
社会政策学会
日本社会福祉学会
社会事業史学会
基礎経済科学研究所
唯物論研究協会
歴史学研究会
平民研連
関西社会学会
日本地域福祉学会
日本パグウォッシュ会議
貧困研究会
日本倫理学会
女性労働問題研究会
国際ジェンダー学会
日本環境会議
歴史科学協議会
日本保健医療社会学会
関東社会学会
西日本社会学会
東北社会学会
表彰文化論学会
北ヨーロッパ学会
社会思想史学会
日本映像学会
日本福祉教育・ボランティア学習学会
日本労働社会学会
日本NPO学会
日本家族社会学会
日本フェミニスト経済学会
○大学・大学人関係
法政大学 総長メッセージ
明治学院大学キリスト教研究所・国際平和研究所有志
東京大学大学院人文社会系研究科長メッセージ
東京大学社会科学研究所所長メッセージ
京都大学大学院文学研究科長メッセージ
全国大学院生協議会
自由と平和のための京大有志の会
戦争法廃止をめざす東大有志の会
○労働組合
全国大学高専教職員組合(全大教)
日本私大教連
東京大学教職員組合
京都大学職員組合
東京私大教連
東京地区大学教職員組合協議会(都大教)
北海道大学教職員組合
徳島大学教職員労働組合
近畿大学教職員組合
大阪大学箕面地区教職員組合
山口大学教職員組合
関西私大教連執行委員会
京慈地区私立大学教職員組合連合執行委員会
全労連
京都教職員組合
日本マスコミ文化情報労組会議
京都地方労働組合総評議会
立命館大学教職員組合
○諸団体
日本科学者会議
安保破棄中央実行委員会
日本平和委員会
憲法会議
新日本婦人の会
自由法曹団東京支部
全日本民医連
ヒューマンライツ・ナウ
フォーラム平和・人権・環境
立憲デモクラシーの会
戦争させない9条壊すな!総がかり行動実行委員会
映画人有志22名
軍学共同反対連絡会
東京革新懇
平和をめざすオールおおいた
全国地域人権運動総連合
戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センター
日本ジャーナリスト会議
日本消費者連盟
結局はいつもの連中でしかありませんが、日本学術会議というものがどんな団体であるかというのと、同会議は政府の4兆円の研究予算配分に一定の影響力を持っていることと、実際に学問への支障が出ているという点からも、非政府組織でいいのかといった問題も出てくるわけです。
上記の記事を引用。
●軍事研究を拒否し中国とは学術協力一方、学術会議が力を入れているのが、「軍事研究の禁止」を旨とした防衛省関連研究の否定である。実例を一つ挙げる。北大は2016年度、防衛省の安全保障技術研究推進制度に応募し、微細な泡で船底を覆い船の航行の抵抗を減らすM教授(流体力学)の研究が採択された。この研究は自衛隊の艦艇のみならず、民間のタンカーや船舶の燃費が10%低減される画期的なものである。このような優れた研究を学術会議が「軍事研究」と決めつけ、2017年3月24日付の「軍事的安全保障研究に関する声明」で批判した。学術会議幹部は北大総長室に押しかけ、ついに2018年に研究を辞退させた。学術会議は、日本国民の生命と財産を守る防衛に異を唱え、特定の野党の主張や活動に与くみして行動している。優秀な学者の学術集団でありながら、圧力団体として学問の自由を自ら否定している。これに対し、国立大学協会会長の永田恭介氏(筑波大学長)は今年3月26日の記者会見で、「自衛のためにする研究は(募集する)省庁がどこであれ正しいと思う」と学術会議に批判的な見解を述べている。筆者も含め賛同する研究者は多い。さらに学術会議は2015年、中国科学技術協会と相互協力する覚書を締結している。中国による少数民族の抑圧、香港の弾圧、南シナ海の軍事基地化といった強権的行動に国際的な批判が強まる中で、日中学術協力の抜本的見直しが必要ではないか。
これらの内容からも、非政府組織というより、外患誘致に値しますし、抗議してる連中を含め、いろんなリストに入れるべき対象になると思われますw