日米通商交渉とトウモロコシ
フェイクだらけのG7となり、何が本当なのかが分かりかねない部分もあって困りますね。。。今日は日米通商交渉とトウモロコシ関係です。
日米両首脳、2国間貿易交渉の大筋合意を発表 | ビジネス短信 - ジェトロ
トウモロコシが表に出過ぎてる感が否めないが、特に「工業や電子商取引分野に関しては詳細に言及しなかった」というところが重要ですね。今は伏せてるようなので、来月末の合意の段階で見えてくると思いますが、ここらへんについては注目が必要です。
日米通商交渉において、一時期はTPPで合意出来てたことからも、トランプ大統領がTPPを離脱したのは、TPPの締結内容以上の問題が含まれてたわけです。問題点の1つとして、北米自由貿易協定(NAFTA)の問題もあったと思われます。
北米自由貿易協定 - Wikipedia
NAFTAが誰得状態になったことが見直しの背景ですが、TPPを締結しても、NAFTAが抜け穴にあれば、TPPの協定が形骸化することになります。2国間貿易交渉に拘った背景は、既に締結済みの協定そのものにあったことが理由だと思います。2国間であれば、スピード的にも動けるし、相手が飲むのであれば相応のメリットもあるのも事実です。
興味を抱いたのは、「日本の民間セクターは公的セクターに良く耳を傾ける。米国とは少し違うようだ」という部分ですね。共通部分として、民間セクターの意見を公的セクターが耳を傾けてるわけですが、日米の相違点として、日本の民間セクターの方が公共の意識が強い傾向があるといったところになると思われます。
ツマジロクサヨトウについては、農林水産省の記事を紹介。
ツマジロクサヨトウの対策についてです。
遺伝子組み換え食品については、消費者庁のページを紹介します。
遺伝子組換え食品 | 消費者庁
そして日本では以下の対策が行われております。
中国の対策は以下となります。
元々は中国もツマジロクサヨトウの対応に頭を悩ましてる状況において、米国産の農産品を輸入制限というのは、結構困る事態であるのも事実です。
日本と同じ事情があるのですが、ツマジロクサヨトウ対策もそうだけど、中国については人口が多いだけあって、食糧調達が難しいといった背景があります。中国は世界最大の食糧輸入国であって、水や食糧についてはかなり脆弱ですし、そこまで言うほどの余裕があるわけではないです。だからこそ、トウモロコシをいくら輸入したとしても、ビジネス機会が生まれるわけで、損はしないと思いますがね、
ここらへんの背景を踏まえてみて、トウモロコシの輸入に弊害があるのであれば、具体的な理由が聞きたいとは思いますねwww
日米通商交渉について
日米首脳、通商交渉で原則合意 9月下旬に署名へ - ロイタージェトロの記事は以下となります。
トランプ大統領と安倍首相はこの日、主要7カ国(G7)首脳会議が開かれているフランスのビアリッツで会談した。
米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表によると、農業、工業、デジタル分野がカバーされる。米国が日本製の自動車に課している関税は、今回の合意で変更はない。
トランプ氏によると、日本は、余剰になっている米国産トウモロコシを購入することに同意したという。安倍首相はトウモロコシ購入の「可能性」に言及し、民間セクターが対応すると述べた。
トランプ氏は日米の原則合意を評価。安倍首相との共同記者会見で「大きな取引だ。われわれは原則合意した。農業従事者にとって素晴らしいものだ」と語った。
安倍首相は通訳を介して、通商合意の文言や合意内容の詰めなど、実務レベルでやるべきことがまだ幾分あると指摘。その上で、9月末の国連総会前後の署名実現に向け、楽観的な見方を示した。
ライトハイザー氏は、日本が約140億ドル相当の米国産農産物を輸入していることに言及。今回の合意により、70億ドルを超える規模の市場が開放されるとし、牛肉、豚肉、小麦、乳製品、ワイン、エタノールといった製品が恩恵を受けるとの見解を示した。
また、米国産牛肉を含めた関税の引き下げと、非関税障壁の撤廃につながると語った。工業や電子商取引分野に関しては詳細に言及しなかった。
トランプ氏はとりわけ、余剰トウモロコシに関する取引で農業従事者を支援する計画に満足を示し、安倍首相が民間セクターが購入に対応すると強調し、購入が絶対的ではないことを示唆したとみられることは気にしない様子だった。
トランプ氏は「日本の民間セクターは公的セクターに良く耳を傾ける。米国とは少し違うようだ」と述べた。
一方の安倍首相は、トウモロコシの購入が既成事実と受け止められないようにしたい姿勢をうかがわせつつも、害虫によって国内の一部農産品が影響を受けており、特定の農産品を購入する必要性が生じていると指摘。民間セクターによる米国産トウモロコシの早期購入を支援する緊急措置を講じる必要があるとの認識を示した。
日米両首脳、2国間貿易交渉の大筋合意を発表 | ビジネス短信 - ジェトロ
トウモロコシが表に出過ぎてる感が否めないが、特に「工業や電子商取引分野に関しては詳細に言及しなかった」というところが重要ですね。今は伏せてるようなので、来月末の合意の段階で見えてくると思いますが、ここらへんについては注目が必要です。
日米通商交渉において、一時期はTPPで合意出来てたことからも、トランプ大統領がTPPを離脱したのは、TPPの締結内容以上の問題が含まれてたわけです。問題点の1つとして、北米自由貿易協定(NAFTA)の問題もあったと思われます。
北米自由貿易協定 - Wikipedia
NAFTAが誰得状態になったことが見直しの背景ですが、TPPを締結しても、NAFTAが抜け穴にあれば、TPPの協定が形骸化することになります。2国間貿易交渉に拘った背景は、既に締結済みの協定そのものにあったことが理由だと思います。2国間であれば、スピード的にも動けるし、相手が飲むのであれば相応のメリットもあるのも事実です。
興味を抱いたのは、「日本の民間セクターは公的セクターに良く耳を傾ける。米国とは少し違うようだ」という部分ですね。共通部分として、民間セクターの意見を公的セクターが耳を傾けてるわけですが、日米の相違点として、日本の民間セクターの方が公共の意識が強い傾向があるといったところになると思われます。
飼料用トウモロコシとツマジロクサヨトウについて
トウモロコシの購入について触れておきます。今回購入するのは飼料用のトウモロコシで、デントコーンとなります。説明は以下となります。トウモロコシの種類、製品の特性と用途|農畜産業振興機構背景として、「害虫によって国内の一部農産品が影響を受けており、特定の農産品を購入する必要性が生じている」という理由があります。こちらについては以下の記事を紹介します。
(1)デントコーン
デントコーンは馬歯種コーンとも呼ばれ、穀粒の側面が固い澱粉層からなり、冠部は柔らかい澱粉層からなる。粒が成熟するにつれて柔らかい部分が収縮して冠部にくぼみ(デント)ができ、馬歯のようになる。デントコーンは主に澱粉(コーンスターチ)製造用、飼料用、さらに近年バイオエタノール生産原料として利用されている。
日本農業新聞 - ツマジロクサヨトウ 代替飼料購入を支援 農水省が追加対策 1トン当たり5000円補助飼料用トウモロコシを中心にツマジロクサヨトウという害虫の被害を受けており、農水省として追加対策として補助を行っております。そういう意味では、今回の措置は日本国内の対策といった意味合いが強いわけですね。
農水省は9日、鹿児島などで発生が初確認された飼料作物などの害虫、ツマジロクサヨトウの被害まん延防止の追加対策を明らかにした。生産者集団やJAなどに対し、防除によって不足する飼料の代替分を共同購入する場合、1トン当たり5000円を補助する。発生地域が九州、沖縄の7県に拡大する中、既に講じている防除作業などへの補助と併せて、農家を支援していく考えだ。
飼料用トウモロコシを中心に、食用トウモロコシや飼料用ソルガムの生産農場で同害虫が確認されている。県別に見て、発生した市町数が最も多いのは鹿児島の24市町だが、九州北部の佐賀や大分にも広がっている。
ツマジロクサヨトウについては、農林水産省の記事を紹介。
ツマジロクサヨトウに関する情報:農林水産省以下の記事も参考になると思います。
ツマジロクサヨトウ(Spodoptera frugiperda)は、極めて広食性なヤガ科の害虫であり、サトウキビ、トウモロコシ、イネ、豆類、いも類、野菜類等、80種類以上の作物に被害を与えることが知られています。
令和元年7月、鹿児島県南九州市内の一部ほ場において、本虫の発生が我が国で初めて確認されました。
農林水産省では、関係機関と協力の上、本虫のまん延の防止に向けて緊急的に取組を実施しています。
ツマジロクサヨトウの対策についてです。
日本農業新聞 - ツマジロクサヨトウ 世界で拡大を警戒 侵入・飛来の現状報告 農林害虫防除研これを見ると、殺虫剤がないことから、DNAを用いた分類が求められるということで、原産地のアメリカでは虫に毒性がある遺伝子組換えトウモロコシにより商業栽培が維持されておりますが、同じ方法を日本が取れるとは限らないのが現状です。DNA組み換えについてネガティブに言われておりますが、これも農薬同様、農作物を守るための手段の一つとして有効なのは事実です。
農研機構・農業環境変動研究センターは、3日に鹿児島県で初めて報告されたツマジロクサヨトウについて説明した。侵入が警戒されている害虫で、アメリカ大陸が原産。2016年にアフリカ、18年にインド、19年に中国でも確認され、短期間に分布が拡大している。成虫はハスモンヨトウより小さく、アフリカシロナヨトウより大きい。現時点では防除に使える殺虫剤がない。昆虫分類評価ユニットの吉松慎一ユニット長は「ツマジロクサヨトウを含む害虫グループは見分けがつきにくい。DNAを用いた分類が求められる」と話した。
遺伝子組み換え食品については、消費者庁のページを紹介します。
遺伝子組換え食品 | 消費者庁
そして日本では以下の対策が行われております。
ツマジロクサヨトウ対策について:農林水産省
本虫のまん延の防止に向けて、以下の取組を緊急的に実施することとしました。
(1)発生状況の把握
鹿児島県での確認を受け、国の植物防疫所と都道府県が連携して、ツマジロクサヨトウの発生状況を把握するための調査を全国で実施。本調査でツマジロクサヨトウが確認された場合、植物防疫所が生産者の協力を得つつ初動防除(別紙1)。
(2)ツマジロクサヨトウに効果のある農薬による防除の推進
専門家の意見を聴取し、主要な作物ごとにツマジロクサヨトウの薬剤防除に使用できる農薬一覧を作成し、農業者に速やかに情報提供(別紙2)。
(3)ツマジロクサヨトウの初期のまん延防止のための防除に対する支援
ツマジロクサヨトウの防除マニュアルを策定するまでの間、植物防疫所等の指導に基づき追加的な防除を行う際に必要となる薬剤購入費等を支援(別紙3)。
(4)ツマジロクサヨトウの防除体系の確立に向けた調査・研究の推進
ツマジロクサヨトウの生態や防除技術に関する調査・研究を植物防疫所において緊急に実施。作物ごとの防除マニュアルを順次策定。
中国の対策は以下となります。
駆除至難害虫が台湾に到達、日本へは稲作が心配(団藤保晴) - 個人 - Yahoo!ニュースカメムシ類を増やすということによる弊害が気になるところですが、各国で対応に悩んでる様子については理解が必要となります。
雲南省での野外試験で中国の科学者は、カメムシ類が1日で最大41のツマジロクサヨトウの幼虫を破壊することができると発見しました。植物保護研究所は、年間1000万匹のカメムシ類を繁殖させることができる工場を設立しました。
元々は中国もツマジロクサヨトウの対応に頭を悩ましてる状況において、米国産の農産品を輸入制限というのは、結構困る事態であるのも事実です。
日本と同じ事情があるのですが、ツマジロクサヨトウ対策もそうだけど、中国については人口が多いだけあって、食糧調達が難しいといった背景があります。中国は世界最大の食糧輸入国であって、水や食糧についてはかなり脆弱ですし、そこまで言うほどの余裕があるわけではないです。だからこそ、トウモロコシをいくら輸入したとしても、ビジネス機会が生まれるわけで、損はしないと思いますがね、
ここらへんの背景を踏まえてみて、トウモロコシの輸入に弊害があるのであれば、具体的な理由が聞きたいとは思いますねwww