まずは統一地方選から。
41道府県議選 自民が過半数を維持 地方議員選でも「自民1強」継続 - 毎日新聞

 41道府県議選では、自民が計1153議席を得た2015年の前回統一選に続き、総定数(2277)の過半数を維持した。8日午前2時35分現在、立憲民主、国民民主両党は合わせて200議席にとどまり、旧民主党が前回獲得した264議席を下回った。地方議員選でも「自民1強」の継続が鮮明になった。

 自民は前回、41道府県議選の総定数に占める議席占有率で24年ぶりに5割を超え、前回比17人減の1302人が立候補した今回も同水準が目標だった。安倍政権下で築いた地方での強固な基盤を生かし、順調に議席数を伸ばした。

 立憲、国民は候補者の擁立段階で難航し、立憲が177人、国民113人と計290人で、前回の民主の345人を下回っていた。旧民進党分裂による地方組織の弱体化が響き、各地で厳しい選挙戦となった。166人を擁立した公明党は支持層を手堅くまとめて全員当選。共産党は前回に続き全47都道府県での議席確保を目指した。
自民党は大阪では惨敗しましたが、41道府県議選全体で見れば、順調に議席を増やしており、懸念していた統一地方選については無難に通過しそうです。後半戦と補欠選挙もあるので、油断はせずに勝ちにこだわって欲しいと思います。

公明党は相変わらず堅調で、票読みは一番出来ている政党で、ほとんどの候補を当選させているのはさすがといったところです。立憲民主党と国民民主党ですが、これを見ると、立憲が伸ばしてるように見えますが、推薦候補を含めたら国民民主党の方が多いし、民主党系も小幅減にとどめて、共産党も議席を減らしたようです。

大阪や沖縄の状況を見る限りでは、自公でも戦えてないように見えますが、それ以外の地域では自公連立でなければ、投票率の兼ね合いもあって、地方選挙は戦えてないのが現状のように思います。ここが自民党のジレンマでもあるわけですが、国政選挙は自公でなくても何とか戦えるかもしれませんが、地方選挙は厳しいというのが置かれている現実ともいえます。ここが重要なので、この構図は頭の片隅に入れといた方がいいです。


となると、このニュースも意味合いが少し違ってくるように思います。
橋下徹氏、公明を牽制 関西6選挙区に「全部立てる」 - 産経ニュース

 7日投開票の大阪府知事・大阪市長のダブル選で完勝した日本維新の会の橋下徹前代表(元大阪市長)は8日、フジテレビの情報番組に出演し、関西で公明党の現職がいる衆院選の6選挙区について「(維新の候補を)全部立てていく。エース級のメンバーが準備できている。戦闘態勢に入っている」と牽制(けんせい)した。

 維新は大阪市議選で過半数を確保できず、「大阪都構想」の是非を問う住民投票実現には公明党の協力が必要になる。橋下氏は「あとは公明党次第だ」と述べ、知事選で当選した吉村洋文氏が次期衆院選に出馬する可能性にも言及した。
一つの目的として、都構想に向けて公明党の協力を得るための圧力もありますが、もう一つの目的として、自公連立の分断を目的としており、自民党と維新で改憲とかいうストーリーあたりの揺さぶりも兼ねております。改憲をするにしても、維新と組んだ場合は道州制がセットになりかねないし、維新と改憲するというのは、地方解体を意味することになります。例のツイートを紹介します。
現に道州制改憲を主張しており、ここらへんはセットなのでしょう。

あとは過去記事も紹介します。

ぱよぱよ雑談~20190404 | ぱよぱよ日記

橋下氏は次の選挙の可能性に言及しているし、今回のクロス選も橋下氏も関係していると見ていいです。

であれば、7月の衆参同日選挙を視野にいれるのもありかもしれません。衆院選出馬のために吉村府知事を辞任させる動きを見せたら、有権者にどのように映るかといったところです。元々、大阪維新も人材難というか、意図的に軽量級の人しか置かないのもあって、吉村氏というのは、維新にとって重要なカードともいえます。吉村氏は武富士のスラップ訴訟の弁護士をやってた経歴を置いとけば、若くてイケメン系で実務能力は備えており、橋下氏の後の市長に指名したことからも、信頼も大きさは分かると思います。

個人的な維新はこんな感じで見てます。

・橋下氏→頭脳
・松井氏→コア
・吉村氏→顔

因みに足立氏や丸山氏はそこまで言うほど、重要ではないと踏んでます。こういった組織は体質的には脆弱ですので、隙がないわけではないんだよね。戦術の基本は相手を知ることに尽きるし、スタンドアロン的な強さはないということが鍵となりますね。


続いてはEU離脱関係。
英離脱、折り合えぬ与野党 EUサミット前でも暗雲 (写真=AP) :日本経済新聞

【ロンドン=中島裕介】英国の欧州連合(EU)離脱の再延期か「合意なき離脱」か――。そのカギを握る臨時EU首脳会議が10日に迫る中で、英議会は今なお明確な離脱計画を固められていない。メイ英首相が新たに始めた最大野党・労働党との協議も双方の主張の隔たりが大きく、首相自身の求心力低下もあって成果が出ていない。EU各国の見解にも温度差があり、首脳会議は紛糾が避けられない情勢だ。

英国の離脱時期は3月21日のEU首脳会議で当初の3月29日から4月12日に延期されている。メイ氏は4月10日の首脳会議でこれを「6月30日まで」に再延期するようEUに要請する。メイ氏は会議前日の9日にベルリン、パリを訪れ、メルケル独首相、マクロン仏大統領とそれぞれ会談し、英国の現状に理解を求める見通しだ。

ただ再延期のためにはEU各国を説得する今後の具体的な計画が欠かせない。当初、メイ氏は10日までに与野党協議で合意し、その内容を反映した協定案を議会承認する筋書きを描いていた。だが足元の情勢は厳しい。

労働党が強く推す「関税同盟への恒久的な残留」はEUとの関税に関わる貿易ルールを維持できる一方、EU域外の国と独自に自由貿易協定(FTA)を結べない欠点がある。EU離脱により貿易政策の自由を取り戻すと訴えてきた与党・保守党の大多数の議員には抵抗感が強い。(略)

イギリスのEU離脱問題ですが、解決の目処はたってないし、このままだと4/12の期限を迎えることになる可能性が高いように思います。決められない政治ではなく、決めたくない政治ともいえるわけですが、与野党のいずれかがメイ首相の案を飲まない限りは、4/12のハードブレグジットの流れになりそうです。再延期するにしても、EU側もイギリスに付き合うのも嫌気がさしてるのと、イギリスに抜けられたら、EUの崩壊の可能性も高くなることからも、ここらへんの駆け引きという名の自滅に追われることになりそうです。

重要なのは、5月の欧州議会選挙となりますが、現行体制の否定という結果になる可能性が高いと思われます。だからこそ、メイ首相は離脱期限を6/30に定めたともいえます。ある意味、イギリスの持っているタックス・ヘイブンの存在も鍵かもしれません。

タックス・ヘイヴン - Wikipedia

ここらへんも6月に大阪で開催されるG20サミットの課題になると思われます。

ここらへんはGAFAにも関連してきます。

大阪サミットも見据えた形で6月末といったメイ首相の期限の切り方がどのように機能するかが注目するポイントになると思われます。EUとしても、ソフトランディングを考える上ではイギリスの要請を飲まざるを得ないだろうが、これを飲んでしまっても、EUの存続問題にも関わることからも、主導権はイギリスにあるようには思っております。