今日は新型コロナ関係です。

岩田健太郎氏について

案外、岩田健太郎氏の例のやつ大手メディアではあんま報じてなさそうですね。お察し案件というのもあるんだとは思いますがwww
新型肺炎、船内の対策を神戸大教授が批判「悲惨な状態」:朝日新聞デジタル

 「ものすごい悲惨な状態で、心の底からこわいと思った」「(船内は)カオス」――。感染症を専門とする岩田健太郎・神戸大教授が、大型クルーズ船のダイヤモンド・プリンセス号内の様子を語る動画が波紋を呼んでいる。新型コロナウイルスの感染対策が不十分だと指摘する内容で、再生回数は英語版と合わせ半日で50万回を超えた。乗客の下船直前に降ってわいた「告発」に、厚生労働省側から反論も出ている。

 「今からお話しする内容は神戸大学など所属する機関と一切関係なく、私個人の見解」。18日夜に公開されたユーチューブ上の約14分の動画はこのように始まる。視聴者に「今日、2月18日にプリンセス・ダイヤモンドに入ったのですが、1日で追い出されてしまいました。なぜそういうことが起きたのか、簡単にお話ししようと思います」と語りかける。
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 岩田さんは、このような状況を踏まえ、感染対策がうまくいっていないのではという懸念を持っていたという。その中で、17日に「厚労省の人」から乗船の許可を得たと説明。最終的にはDMAT(災害派遣医療チーム)の仕事をすることとして、乗船したという。ただ、乗船後に「感染症の仕事をやるべきだ」と言われ、それにあたったと説明する。
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 加藤勝信厚労相は19日午前の衆院予算委員会で、「感染症防御チームの専門家の医師が船内を見て、指摘があれば、その日のうちに対応している」と述べた。

 橋本岳・副大臣は同日にツイートで「私のあずかり知らぬところで、ある医師が検疫中の船内に立ち入られるという事案がありました」としたうえで、岩田さんの乗船について「現場責任者としての私は承知しておりませんでした」と書き込んだ。

 その上で、岩田さんの指摘した内容について「多くの専門家のお力を船舶内外からいただき、臨船検疫を行っています。ただ実際に職員の感染が判明してしまった状況の中で、完全なコントロールができていると申し上げることはできません」などとし、「引き続き全力を尽くします」と書き込んだ。

 厚労省幹部の一人は「専門家がおらず感染防御を素人集団がやっているという指摘は事実誤認だ」と指摘。船内には、感染症に詳しい医師や看護師が毎日現場で業務しているほか、感染症に関する学会の指導などを受けていると説明している。

 安全な区域と危険な区域が混在しているという指摘には、「病院のように区別するよう作られた建物と、船の中で区別するには構造的な限界がある」と反論。感染者の搬送時には、それ以外の人は廊下に出ないようにするなど工夫をしていると話している。
ざっとした経緯とすれば、「厚労省の人」から乗船の許可を得たと説明してるが、現場の責任者の橋本岳厚生労働副大臣は、以下のコメントを残しております。


「厚生労働省の者が適当な理由をつけて許したとの由ですが、現場責任者としての私は承知しておりませんでした」というコメントがありますが、船籍が英国というのもあるので、厚労省の人から許可を得て船内に入る行為自体が問題です。

流れとしてはこんなところですかね。

厚生労働省の者が適当な理由をつけて許した

岩田氏が検疫中の外国籍の船内に侵入

現場責任者の橋本副大臣はこれを知らなかった

橋本副大臣が現場で岩田氏に用向きを尋ねるも明確な返事が無かったので退去

橋本副大臣がYouTube動画で岩田医師の主張を知る

更にこの動画は事実誤認も多く、感染症に詳しい医師や看護師が毎日現場で業務しており、感染症に関する学会の指導などを受けて対応してるにも関わらず、素人対応扱い(確かにこの人は感染症の専門家ではある)して、「病院のように区別するよう作られた建物と、船の中で区別するには構造的な限界がある」ということで、その制約の中で工夫はされており、ある程度機能はしておりました。

経緯はこちらが詳しいです。部分抜粋・・・。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=2703278763058947&id=100001305489071

これ事実です。岩田先生は、これで自分は感染対策についての活動ができるようになったと理解されました。ただ、船には、DMATのみならず、厚労省も、自衛隊も、何より船長をはじめとした船会社など、多くの意思決定プロセスがあります。その複雑さを理解されず、私との約束を反故にされました。せめて、私に電話で相談いただければ良かったんですが、そのまま感染対策のアドバイスを各方面に初めてしまわれたようです。

結果的に何が起きたか・・・、現場が困惑してしまって、あの方がいると仕事ができないということで、下船させられてしまったという経緯です。もちろん、岩田先生の感染症医としてのアドバイスは、おおむね妥当だったろうと思います。ただ、正しいだけでは組織は動きません。とくに、危機管理の最中にあっては、信頼されることが何より大切です。
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そもそも、こんなことは初めての取り組みです。失敗がないわけがありません。それを隠蔽するようなことがあれば、それは協力してくださった乗客の皆さん、仕事を放棄しなかった乗員の方々、自衛隊の隊員さんたち、そして全国から参集してくれた医療従事者の方々を裏切ることになります。

ただ、いま私たちの国は新興感染症に直面しており、このまま封じ込められるか、あるいは全国的な流行に移行していくか、重要な局面にあります。残念ながら、日本人は、危機に直面したときほど、危機そのものを直視せず、誰かを批判することに熱中し、責任論に没頭してしまう傾向があると感じています。不安と疑念が交錯するときだからこそ、一致団結していかなければと思っています。
何か、菅直人を思い出したのは自分だけではないのですが、多くの関係者がいて、意思決定プロセスが複雑さについて理解せずに、現場が混乱してしまったみたいです。感染症医としてのアドバイスなどは妥当であっても、周囲からの信頼も必要で、こういったことが出来ないタイプみたいですね。「正しいだけでは組織は動かない」という部分もそうだし、自分のわがままが通らなかったからこじれちゃったみたいですねww

後半ですが、「日本人は、危機に直面したときほど、危機そのものを直視せず、誰かを批判することに熱中し、責任論に没頭してしまう傾向があると感じています」については激しく同意ですね。危機を歪んで煽る行為って批判することが目的で、責任論に没頭してるのが、特定界隈でして、ホントの危機というのは、危機そのものを直視して、本質を理解することから始まります。これが出来ないで批判ということに全く意味などない。

「不安と疑念が交錯するときだからこそ、一致団結していかなければと思っています」もホントそうだと思うし、そのためには関係者への敬意は必要だし、それすらも理解せずにただ批判とか・・・。もういい加減にしてくれと言いたいです、ハイ。

岩田氏の人物を知る上で、重要な内容は以下となります。


この人の知識は超一流なのですが、「その知識に比して致命的にコミュニケーション能力がないのに、あると錯覚しているだけなんです…」といった部分に集約されます。

香ばしい人物ですが、適当に紹介しときます。



ここらへんから見てもお察し案件なのは言うまでもないです。

ダイヤモンド・プリンセスの下船が始まるのが19日からだったので、それに合わせて仕込み動画を準備して、海外メディアに報じさせて、日本外国特派員協会で会見といった地点で、手際の良さからしても、一連の流れまでセットだと思いますよ。

あとは以下の点も危惧しております。

今回、岩田氏がやったことは、現場への配慮が全くなく、現場を混乱させてしまったわけで、この通りではありますが、今後の感染症業界と厚労省の協力体制にヒビが入る可能性があるということなんだよね。「その知識に比して致命的にコミュニケーション能力がないのに、あると錯覚しているだけ」という点だけはお察しください。。。意図的にやってたら、極めて悪質だと思いますが、単純にスキルが凄いし、一生懸命コミュニケーションを取ろうと頑張ろうとしてるけど、他のことに関する理解が乏しく、空気を読めないだけで、悪気はない痛い人といったところが、この人の持ってる部分ともいえます。そういった資質を悪用されたという感じになるのかもしれませんね。

ここも気になるけどww
DOCTOR-ASE:医学生がこれからの医療を考えるための情報誌

世界のどこに行っても通用する人間でありたい
岩田 健太郎先生

今に至る経緯と、感染症との出会い

島根という場所で育ったせいか、僕は小さい頃から「世界で通用する人間になりたい」と思っていました。大学生時代は基礎医学者になりたくて、解剖学や微生物学の教室にもよく出入りしていました。そんな5年生の頃に笹川平和財団主催の「フィリピンで国際保健を学ぶ」というツアーに参加し、国際保健や貧困地域の医療・感染症対策に触れる機会がありました。基礎研究もしたいし、公衆衛生や行政に関わるのも面白いなと思っていましたが、臨床感染症の専門家という選択肢は持っていませんでしたね。

卒後は、研究の道に進むために1~2年で手っ取り早く臨床を学ぼうと考え、当時は研修病院として日本一厳しいと言われていた沖縄県立中部病院で研修を受けました。もちろん、実際に1~2年勉強したくらいでモノになるはずもなく、そのまま臨床を続けることになったのですが(笑)。この中部病院には当時では珍しく感染症科があり、優れた医療を行っていて、ここで感染症の臨床の基本を叩きこまれました。その後アメリカに留学する機会があり、アメリカで感染症医療のトレーニングを受けました。アメリカや中国で感染症科医として働いた後日本に戻り、今は大学で感染症科の教授をやっています。
本題ではないので詳細は省きますが、笹川平和財団あたりは鍵になるかもねwww

クルーズ船の対応について

まずはWHOに関連する記事を紹介します。
日本政府のクルーズ船対応「好ましい」 WHO幹部が評価 - 産経ニュース

 【ロンドン=板東和正】世界保健機関(WHO)で緊急事態への対応を統括するマイク・ライアン氏は18日、横浜港に停泊中のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客乗員を船内で待機させた日本政府の措置について、乗客らが(検査などを受けずに)各国に散らばってしまうより「明らかに好ましかった」と評価した。同船をめぐっては、船内に乗客乗員をとどめる日本の対応を批判する報道が米国などで相次いでいた。

 ライアン氏は18日、同船で起きた新型コロナウイルスの集団感染について「船やホテルは、ウイルスの感染拡大がより広がりやすい特別な環境だ」とした上で「感染者が予想以上に増えた」と指摘した。ライアン氏は「(今回の集団感染は)とても不幸な出来事だったが、日本政府は適切な対応をしてくれていると信用している」と述べた。

 WHOは、同船で感染拡大を防止するための対応を日本当局と緊密に協議している。

 一方、WHOのテドロス事務局長は18日、中国、香港、マカオ、台湾を除く12カ国で、新型肺炎の「人から人の感染」がこれまでに92件確認されたと指摘した。横浜のクルーズ船を除いて、中国国外では「持続的な感染は確認できない」と指摘した。
今回のクルーズ船の対応については、被害を最小限に留めるためには適切な手段ではあったと思います。今のところではありますが、一人の死者も出さずに感染者に対して、適切な医療を施してるわけで、その点も含めて、WHO幹部が一定の評価をしたと思います。日本にとっては、尻拭い感は多々あるけど、日本人乗客も多かったのもあって、感染拡大を防止するための対応を日本当局と緊密に協議して対応したというのが正しいところだと思います。

この評価については、国立感染症研究所の報告書から見えてくる部分があります。

現場からの概況:ダイアモンドプリンセス号におけるCOVID-19症例 (2020年2月19日掲載)

背景
クルーズ船ダイアモンドプリンセス号(以下クルーズ船)は、2020年1月20日、横浜港を出発し、鹿児島、香港、ベトナム、台湾、および沖縄に立ち寄り、2月3日に横浜港に帰港した。この航行中の1月25日に香港で下船した乗客が、1月19日から咳をみとめ、1月30日に発熱し、2月1日に新型コロナウイルス陽性であることが確認された。そのため、日本政府は2月3日横浜港に入港したクルーズ船に対し、その乗員乗客の下船を許可しなかった。2月3日からの2日間、全乗員乗客の健康診断が検疫官により行われ、症状のある人、およびその濃厚接触者から新型コロナウイルスの検査実施のために咽頭ぬぐい液が採取された。2月5日に検査結果よりCOVID-19陽性者が確認されたことから、クルーズ船に対して同日午前7時より14日間の検疫が開始された。この時点でクルーズ船には、乗客2,666人、乗員1,045人、合計3,711人が乗船していた。

暫定的な結論
発症日の判明している確定例の検討に基づいて評価すると、2月5日にクルーズ船で検疫が開始される前にCOVID-19の実質的な伝播が起こっていたことが分かる(下記船内の常設診療所に発熱で受診した患者数参照)。確定患者数が減少傾向にあることは、検疫による介入が乗客間の伝播を減らすのに有効であったことを示唆している。乗客の大半が検疫期間を終える2月19日に近づくにつれ、感染伝播は乗員あるいは客室内で発生している傾向にある。特記されるべき点は、クルーズ船の性質上、全ての乗員乗客を個別に隔離することは不可能であったことである。客室数には限りがあり、乗員はクルーズ船の機能やサービスを維持するため任務を継続する必要があったからである。

無症候性症例の最近の検出の増加は、2月14日頃より体系立てて乗客の検体を採取し始めたことが一因と考えられる。一部の症例は、客室内での二次感染例であった可能性はあるが、検疫が始まる前に感染した可能性も否定できず、実際にいつ感染したか、判断は難しい。しかし、これらの無症候性症例は下船後入院し、同室者は濃厚接触者として最終接触日から新たに14日間の隔離期間を開始している。同室者が無症候性症例の濃厚接触者であることが分からないまま下船しなかったことを考えると、この体系立てた検体採取には意義があったと考えられる。
1月25日に香港で下船した乗客が、1月19日から咳をみとめ、1月30日に発熱し、2月1日に新型コロナウイルス陽性が確認されたことから、2月3日横浜港に入港したが、下船を許可せずに検疫を行った結果、2/5にCOVID-19の陽性者が確認されたことから、14日間の検疫が開始されました。

2/18で2404検体で542検体、2/19で3011検体で621検体(うち無症状病原体保有者延べ322検体)にて、陽性反応が確認されました。


結論の通りですが、2月5日にクルーズ船で検疫が開始される前にCOVID-19の実質的な伝播が起こっていたことと、クルーズ船の性質上、全ての乗員乗客を個別に隔離することは不可能であったが、検疫による介入が乗客間の伝播を減らすのに有効であったという結論に至っております。

一部で2/5以降で感染した例もありますが、隔離したことで感染が拡大したという意味ではないということだけは確かです。今回陽性反応を示した中に無症状病原体保有者が半数を占めているというのは、大きな意味があって、経過観察は必要ではあるけど、検疫を開始したことで、感染は一部で起きたが、軽度の感染ですんでるのと、未知の対応であったとしても、被害を最小限にとどめたことを意味します。今日現在において、一人も犠牲者が出ていないということは、検疫含め日本の医療機関で適切に対応出来ていることを意味します。この点が重要だと思いますよ。

日本の対応については、本来であれば対応する筋合いはないのですが、最善を尽くしており、評価されたとしても、貶められる筋合いは全くありませんし、全ての乗員乗客を個別に隔離することは不可能にも関わらず、犠牲者を今日現在で出さなかったことについて、適切な対応だったと思います。

検疫官への感染など、未知の状況においての対応で至らない点があったかもしれませんが、きちんと対応出来たから、検疫官1名の感染ですんだともいえます。これだけのオペレーションを行い、厳しい状況において、被害を最小限にとどめた対応と思うけどね。多分、ここまでの対応が出来る能力を持ってるのは日本くらいだと思うし、日本の医療システムが素晴らしいことを示した一例を示したということが、一番主張しないといけない内容だと思っております。