今日で5月も終わりとなります。


緊急事態宣言や五輪開催前なので、ノイズだらけの報道が多く追うのがかったるい一ヶ月でもありますが、高齢者へのワクチン接種が本格化しており、ワクチン接種体制も強化されたことからも、ここまで来ると日本の対応はかなり早いので、思ったより早くワクチン接種は一巡するかもしれませんね。

以下、国際比較となりますが、高齢者へのワクチン接種が始まってから加速化していることが分かると思います。



9月末までに米ファイザー社製とモデルナ社製で接種対象となる国民の2回分を上回る2億4400万回分が供給が確保されており、ワクチン接種が進み、東京五輪の開催に向けて本格的に動き出すことが出来れば、ある程度は状況は落ち着くと思われます。

内閣支持率は今はスが内閣で最低の数字となっておりますが、この数字は新型コロナの感染状況に左右されるのと、例年でも通常国会会期中は下がる傾向があり、通常国会も16日で閉会されることから、こちらについても東京五輪が終わることにはある程度は戻ると思われます。

6月の1ヶ月予報です。平均気温は全国的に平年並みか高い予想となっており、マスクがうっとおしい不快な季節となりますので、くれぐれも体調には気をつけてください。

先日は取り上げてなかったのですが、先日の菅首相の会見について少しだけ・・・。

基本はこれです。


 効果的な調査と対策で感染を抑え込んでいる地域があります。福井県では、4月の陽性者の98パーセントの感染経路を特定し、その85パーセントがマスクなしの会話が原因であると分析されております。これを踏まえ、飲食店などにおいても会話をする際にはマスクを着用することが徹底され、極めて低いレベルに感染が抑えられております。こうした地域の結果も踏まえれば、会食時も含めた会話の際にもマスクの着用という基本的な対策が有効です。

 皆さんに改めて、マスク、手洗い、3密の回避、基本的対策、いわゆる会話をする際にはマスクを着用することの重要性を御認識いただき、その徹底をお願いいたします。たとえ変異株であっても対策に変わりはありません。


ワクチンについては、これまでに1100万回を超える接種が行われました。国民全員に行きわたるためには、24000万回となりますが、その分のワクチンは既に確保しているようです。1日100万回となれば、単純計算で7~8ヶ月はかかりますが、希望者が6割くらいと想定した場合でも、年内あたりが一つの鍵となりますが、国民全体で考えた場合は、来春くらいにはなるとは思います。


 1日100万回を目指して、日々の接種回数を増やし、まずは希望する高齢者の接種にめどをつけます。そして来月中には、予約状況などを踏まえ、高齢者への接種の見通しがついた市町村から、基礎疾患がある方々を含めて、広く一般にも接種を開始いたします。併せて、皆さんの職場や大学でも接種を進めてまいります。十分な量のワクチンは既に確保しております。6月末までに1億回分が供給され、9月までには更に1億回を上回るワクチンが確保できる予定です。


ここらへんも重要かな。


(記者)

 毎日放送、三澤と申します。総理、よろしくお願いいたします。

 総理は先ほど、ワクチンの効果ははっきりと現れているというふうにおっしゃいました。諸外国の例、例えばイギリスとかイスラエルの例を見ていましても、やはり接種率が上がると感染率がだんだん下がってくる、相関関係が見られます。そういった観点からすると、例えば日本国民の半分、50パーセントの接種ということを考えたときに、総理はいつまでにこれが完了するというふうに見ていらっしゃるでしょうか。総理は高齢者の接種期限7月末と非常に野心的な目標を掲げられました。この50パーセントの目標についても明確な期限を示していただきたいというふうに思います。

 尾身先生にもお伺いしたいのですが、この集団免疫の観点から、接種率がどれぐらいまで行けば感染率は下がってくるのか、日本の場合はどうなのか、専門的な見地から御解説を頂ければというふうに思います。よろしくお願いします。


(尾身会長)

 私にも質問があったので、集団免疫がいつ頃達成されるかということですけれども、実は皆さん、最近、外国の、特にワクチンの接種率が高い欧米の国を見て、ワクチンの接種率が上がったと同時に急激に感染者が減っているというカーブを見ると、比較的まだ接種率が低いところで感染者が下がっているというふうに感じられると思いますけれども、実は、欧米の今話したような国では、実はロックダウンをした時期、終わった後に打っているということもあるし、それから、国民というか、その国の多くの人がもう感染しているという中であったというようなことがあって、そのまま外国の例を日本に持っていくことは私はできないと思っています。

 その上で、どのぐらいというのは、これはまだまだ今、まだサイエンティフィックにはっきりした、日本の場合に何パーセントというのは言えませんが、このワクチンは実は当初、我々も去年、分科会でこのプライオリティーなんか優先順位を議論したときの提言では、基本的にはこれは発症予防、それから重症化予防というのがメインであるというふうに、我々はそういう前提で話していましたけれども、ここに来て、外国のいろいろなデータなんかを見ますと、いわゆる発症予防に加えて感染の予防ですね。これについてもかなり効果があるのではないかという指摘がなされている。そうなると、今、高齢者がある程度希望者がいった後になるべく早く、それ以外、65歳以下の人に、なるべく早くワクチンをやることによって、高齢者の場合には重症化予防ですけれども、感染予防というのもどうも我々が思っていたよりも期待されるということで、もうなるべく早く、高齢者がある程度打てたら、弾力的にいろんな接種のチャンネルを増やして、チャンネルを増やすということが非常に重要で、若い人たちにもなるべく早く打つということで。集団免疫というか、日本の感染をということが今、求められて、いつということを、だけれども、半分ぐらいになると少しは効果が出てくると。ともかく早く、若い、65歳以下の人にも打つということで、そのためには、一番大事なことは、ワクチンの接種のチャンネルを多様にするということが非常に重要なので、そういうことで、集団免疫というような状況、そのような状況ですよね。感染がどんどん下がるというような状況がなるべく早くするために、オールジャパンで努力すべき、今、時期だと思います。


欧米の例がそのまま該当しないというのはその通りなのでしょうね。高齢者の場合には重症化予防ですけれども、感染予防というのもどうも我々が思っていたよりも期待される部分もあるみたいですね。医療の観点では重症化しやすい高齢者への接種を急げば、医療機関への負担は減りますし、とにかく回数をこなすことが重要になることから、ワクチンの接種のチャンネルを多様にするということが非常に重要というのは同意ですね。


今回の緊急事態宣言というよりはそれ以降の話となります。


(尾身会長)

 ワクチンの接種が解除の条件に加味されるかという話ですけれども、私はワクチンの接種率そのものが今のステージの分類に代わるという必要はないと思います。むしろワクチンの接種が進むと、簡単に言いますと解除がしやすくなるというふうに思います。例えば高齢者が今どんどん進んでいますと、このワクチンは高齢者の重症化予防をかなり期待できますので、そうすると、高齢者の重症化というのが減ってきて、入院する人も減るということで、感染者はまだ比較的多くても、医療の体制の方の負荷というのがかなり取れてくるので、いわゆる、今までにいう解除の条件というものに達するのが比較的早くなって、これが今度、感染予防の方にもなるともっと簡単になるわけですけれども、少なくとも重症化予防という高齢者に対する効果が出てくると、感染者の数はもう多くても、医療への負荷が取れてきますから、解除する場合には医療の負荷というのをより優先にしてやりますので、今までよりも解除しやすい、解除の時期が早まるということはあり得ると思っています。


が、ワクチン接種が進めば、高齢者の重症化というのが減ってきて、医療の体制の方の負荷というのがかなり取れてくるのと、解除する場合には医療の負荷というのをより優先することからも、今年の冬の注意が必要となりますが、基本的には医療体制への負荷にならなければ、緊急事態宣言の発令は減るし解除も早くはなると思います。最も11月以降から年末年始イベあたりが最大の山となるでしょう。


あとは興味深いのがこちら。今はサイエンス、テクノロジーをフルに活用についてです。やはりこういったのは難しいのはありますが、テクノロジーを利用した調査の部分ですね。感染の現場、起きている現場が、完全には把握しないと対策も難しいですしね。


 これを解決するのには、保健所はもう疲弊していますから。ここには私は、今までもいろいろトライしたことがあるのです。例えばQRコードを飲食店。これがなかなか、様々な理由でうまくいかなかったのですけれども、私はもうここに来ると、1つの例ですよ、1つの例ですけれども、飲食店にQRコードを置いて、お店に行く人はそこでタッチするということで。万が一感染が起きたときには、個人情報の名前を公表することは、もっともそんなことは絶対にないのですけれども、どういう人がどういうところで感染をしたということがある程度分からないと、とてもこの感染を、今、下げ止まりになっているのを下にするということは難しいと思うので。

 ここに来てワクチンが、今、国全体でやっている、検査をやる。それに加えて、私はデジタルITテクノロジーを使って、感染がどこにあるのかということを各自治体で共有できる。これが今、日本では非常に難しかった。1年間これをずっと言っていたのですけれども、うまくいかなかったです、様々な理由で。これはもうそろそろ、ワクチンの接種と同時に私は解決する強い意志でやってもらいたいと思います。


最後にこちら。


(記者)

 香港フェニックステレビのリ・ミャオと申します。

 外国人の新規の入国についてお尋ねしたいと思います。現状では、日本がほとんどの全世界の国々からの新規の入国を認めていないということだと思うのですけれども、しかし、例えば中国や多くの外国では、やはり日本に行って留学したい、日本で生活したい人たちはたくさんいるのですが、こうした中で、海外でワクチンの接種が進んでいる国もありますけれども、ワクチンの接種済みの人たちに対して、例えば優先的に日本への入国を認めるとか、そういったワクチンパスポートの検討を今されていると伺っているのですが、総理のお考えをお伺いしたいと思います。そして、このワクチンパスポートがもし実現できた場合、どのような時期を想定されますでしょうか。


(菅総理)

 いわゆるワクチンパスポートの導入については、諸外国で様々な議論、そして動きがある、そうしたことは当然承知しております。その導入に当たっては、ワクチンの感染予防効果だとか、あるいは効果が持続する期間などに関する科学的評価のほかに、接種を受けない方への不当な差別につながらないようにする、こうしたことの様々な論点があるというふうに思っています。このため、政府としては、官房長官の下で全体の調整を行う体制を今、整えており、引き続いて国内外の議論や各国の状況を収集しながら検討を進めていきたい、このように思っています。


ワクチンパスポートについては、現段階では消極的といった印象を受けます。外国人の新規入国に利用するというのは反対ですし、ワクチンによる信頼度も、パスポートの企画も統一されたものではないことからも、かなり時間をかけて慎重な検討が必要となります。受け入れ側で必要であれば発行程度のものになるでしょうし、どっちにしても、「ワクチンの感染予防効果だとか、あるいは効果が持続する期間などに関する科学的評価」という見極めが難しいことからも、人の受け入れのためのワクチンパスポートについてはやらないほうがいいし、個人的には長期に渡る欧州の人体実験の結果を踏まえて、時間をかけて慎重に検討といった方針で問題はないと思われます。