まずはこちらの話題から。今日はあんまネタがないなww

核軍縮INF条約破棄の件

米、核軍縮INF条約の破棄通告 「ロシアが違反」 (写真=AP) :日本経済新聞

【ワシントン=中村亮】トランプ米政権は1日、1987年に旧ソ連(ロシア)と結んだ中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄を正式表明した。2日付で通告し、条約の義務履行を停止する。条約は6カ月後に失効する。ロシアの条約違反が理由としている。米国は核戦力増強を進めるとみるロシアや中国に対抗する姿勢を鮮明にし、軍拡競争を招く恐れもある。

1日に記者会見したポンペオ国務長官は「ロシアは米国の安全保障上の国益を危険にさらしている。我々は適切に対応する責務がある」と強調した。

トランプ大統領も1日に声明を発表し、ロシアの条約違反を非難したうえで「米国だけが一方的に条約に制約されてはならない」と主張。「軍事的な対応策の作成に着手する」と表明した。一方で「軍縮交渉に応じる用意がある」とも説明し、ロシアが違反を解消すれば条約にとどまる可能性を残した。
これがどのような条約かについては、Wikipediaを参照。

中距離核戦力全廃条約 - Wikipedia

最も米露の二カ国で中距離核戦力を破棄することに意味はありませんし、中国などの対応を考えると、このような条約に縛られるのも本末転倒な話のような気がします。

産経の記事を見ると、以下のように報道されております。
露、反発も本音したたか INF全廃条約破棄 対中牽制可能に(1/2ページ) - 産経ニュース

 【モスクワ=小野田雄一】米国がINF全廃条約の破棄方針を示して以降、ロシアのプーチン政権は自らの条約違反を否定して米国を批判し、条約維持を訴えた。ただ、中国が条約に縛られずに中距離ミサイルを開発していることへの懸念は米国と共有する。ロシアは、条約失効の責任を米国に押しつけつつ、配備が可能になるINFを対中牽制(けんせい)などに利用するしたたかな本音を抱いている。
中国が条約に縛られずに中距離ミサイルを開発しており、この条約に中国が加わる可能性はないことから、INF条約の破棄は必至とも言えるし、別にロシア側としても、破棄することには問題はないことからも、大した影響はないと思われます。逆に困るのは中国とは思いますが、ここらへんは手続きを踏まえないと破棄は難しいので、一応の手続きを行ったというのが現状ともいえます。

GPIFの年金運用の件

年金運用、14.8兆円の赤字 過去最大、世界的株安や円高で | 共同通信

 国民年金や厚生年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は1日、昨年10~12月期の運用実績が14兆8039億円の赤字だったと発表した。四半期ベースでの赤字幅としては過去最大となった。米中の貿易摩擦などによる世界的な株安で、国内外の株価が大幅に下落したことが要因。急速に円高が進み、外貨で運用している資産が目減りしたことも影響した。

 利回りはマイナス9.06%。12月末時点の資産総額は150兆6630億円。ただ、2001年に市場運用を開始して以降の利回りはプラス2.73%、累積収益額は56兆6745億円のプラスとなっている。
運用実績については、厚労省やSGPIFが報告していますので、こちらを見るのがいいと思います。

公的年金の積立金運用 |厚生労働省

管理・運用状況|年金積立金管理運用独立行政法人

最も、去年の10~12月期の運用実績が大幅の赤字になることくらい明白な話で、下がった時だけ騒ぎ立てることが特徴にあると思われます。そういう意味ではきちんと累積収益額がプラスとなっており、2001年に市場運用を開始して以降の利回りについても、+2.73%であれば、運用としてはきちんと出来ている印象がありますがね。この手の話で騒ぎになるとは思わないですし、GPIFが運用しているのはこういった信託口ともいえます。

ここで、日本マスタートラスト信託口、日本トラスティ・サービス信託口について触れてみます。以下の記事を紹介します。

四季報の大株主で見かける日本マスタートラスト信託口、日本トラスティ・サービス信託口の正体とは | 1億人の投資術

ここでこの2つを紹介します。

日本マスタートラスト信託銀行 - Wikipedia

日本トラスティ・サービス信託銀行 - Wikipedia

資産管理サービス信託銀行 - Wikipedia

これらについては以下の共同出資によって設立されております。

・日本マスタートラスト信託銀行
三菱UFJ信託銀行、日本生命保険、明治安田生命保険、農中信託銀行による共同出資

・日本トラスティー・サービス信託銀行
三井住友トラスト・ホールディングスとりそな銀行による共同出資

・資産管理サービス信託銀行
みずほフィナンシャルグループ、第一生命保険、朝日生命保険、明治安田生命保険、かんぽ生命保険、富国生命保険による共同出資

おおまかにいえば、日本マスタートラスト信託が三菱UFJモルガン系、日本トラスティ・サービス信託が三井住友ゴールドマン系、貿易管理サービス信託がみずほ系といったところです。今は、日本トラスティー・サービス信託銀行と資産管理サービス信託銀行がJTCホールディングスという持株会社で統合されております。

信託銀行というのは、顧客の資産を預かり・守ることが主な業務となっております。自分も詳しくはないですが・・・。

信託銀行 - Wikipedia

あとはこちらのリンクも追加。

四季報の大株主欄に登場する日本トラスティ信託口や日本マスター信託口って何? | 財テクLIFE.com

マーケットの"クジラ" 世界最大の年金基金GPIFって何? | 財テクLIFE.com

信託口にとって最大の顧客は、GPIFなど公的資金・準公的資金を運用している通称「クジラ」となります。GPIFは世界最大の年金基金となっており、世界最大ともいえる資産を運用しております。

上記の記事にあったのですが、運用資産の大きい年金基金のTOP10です。

以下は、運用資産が大きい年金基金TOP10です。
10位 PFZW(オランダ) 1964億ドル
9位 中央積立基金(シンガポール) 2271億ドル
8位 カナダ年金制度(カナダ) 2358億ドル
7位 カリフォルニア州職員退職年金基金(米国) 3066億ドル
6位 中国国家社会保障基金(中国) 3487億ドル
5位 ABP(オランダ) 4043億ドル
4位 韓国国民年金公団(韓国) 4622億ドル
3位 連邦退職貯蓄(米国) 4856億ドル
2位 政府年金基金(ノルウェー) 8931億ドル
1位 年金積立金管理運用独立行政法人(日本) 1.2兆ドル
韓国国民年金公団でこんなのがありました。

ゴールドマン:ロンドン新本部ビルを1660億円で売却、リースバックへ - Bloomberg

いろんな意味で大丈夫なのかと思うのは気の所為でしょうね。

それはいいとして、信託口に外資がいて信託口が大株主としても、個々の企業の経営そのものについては株主としての影響力はないと思いますが、株主配当には現れており、従業員というより株主に向いていることについては、一定の問題はあると思います。ある意味、GPIFの運用実績も悪くはないし、GPIFを最大の顧客としている信託銀行というのが、複雑な感じがするかもしれませんね。