ぱよぱよ雑談~20190927
まずはこちらの話題から。
日米首脳会談 | 外務省
重要なのは以下の箇所と思います。
自動車関係についても、去年9月の共同声明の「米国としては、自動車分野における市場アクセスの結果は、米国自動車産業の製造および雇用の増加につながることを目指すものとする。」を額面通りの対応を取ったわけです。一例としてトヨタの対応となります。
当然トヨタ側にも思惑はありますが、関税マンと自称するトランプ大統領なんだけど、関税というのを、交渉カードの1つと見ているのが異質で、貿易という意味で関税を見ていないともいえます。
通商交渉の結果について紹介します。
茂木外務相のコメントの通りでしょう。
茂木外務大臣臨時会見記録 | 外務省
詳細資料は以下となります。
・農水省
・経産省
日米貿易協定、日米デジタル貿易協定に関する合意結果について (METI/経済産業省)
特に日米デジタル貿易協定が重要です。今後のデジタル貿易の基準となりえる内容の合意で、日米でこういったガイドラインを制定したという意味は結構大きいです。
以下の記事を紹介します。
日米貿易協定で最終合意、自動車は追加関税回避-共同声明発表 - Bloomberg
成果としては以下のように纏めております。
日米の両国にとって、実のある結果になったとは思います。今回の合意は、トランプ大統領としても問題はないと思います。そういう意味では、勝敗といった意味ではなく、互恵的な関係を目指したところの落とし所にあると思います。
今後において重要なのは、共同声明の3.の「互恵的で公正かつ相互的な貿易を促進するため、関税や他の貿易上の制約、サービス貿易や投資に係る障壁、その他の課題についての交渉」になってくると思います。「互恵的で公正かつ相互的な貿易」とあるので、ある程度上手くやっていけると思います。
最も日本の通商交渉は強いし、今までも上手く国益に繋げてきたわけで、部分的に弊害はあったとしても、国全体としてみれば、国益を損ねるような交渉などはやってはいないし、悲観的に見るのであれば、過小評価してるとしか思えないけどね。交渉というのは、部分最適ではなく、全体最適といった俯瞰的な目線が必要ともいえます。
事業内容が適切であるかという観点で見ていることから、「欠陥があった」と認める主張は、補助金申請の手続きそのものに不備があったのは事実でしょう。そこを突いたのですが、文化庁の手続きに問題がなかったかといえば、別の問題があるようにも思います。文化庁自体が怪しいのもあるので、全体図が見えにくくなるのはあると思います。そういう意味では、文化庁の行動にも疑念は拭えない点については言っておきます。
今回の補助金の手続きについては、役所の手続きの観点では正式に認可されたわけではなく、内定はしていた内容であって、正式に認可されたものを取り消したわけではないというのがポイントになると思われます。山田太郎議員のページを紹介します。
あいちトリエンナーレの補助金全額不交付の件 | 参議院議員山田太郎 公式サイト
・あいちトリエンナーレに対する補助金の取り扱いについて
https://taroyamada.jp/wp-content/uploads/2019/09/7b3161c6760cd4f3be3ff00888e9de46.pdf
文化庁の説明は以下となります。
・愛知県(申請主体)の事務局が来場者や関係者などへの危険を予知していたにもかかわらず、申請の段階で文化庁に報告しなかったことが不交付決定の理由である
・今回の決定は、表現の不自由展の展示物についての問題ではなく、申請における形式上の瑕疵の問題である
・官邸や文科省政務三役、国会議員などによる政治的な影響はまったく受けず、文化庁の中でのみ検討し決定した
「表現の不自由展の展示物についての問題ではなく、申請における形式上の瑕疵の問題である」という理由の正当性が問われることになりますが、事業内容について説明責任を果たしていない愛知県の問題といったところになるでしょうね。
そういう意味では、展示内容に触れていないという文化庁のロジックは妥当のようにも思いますがね。因みに検証委員会の内容についてです。
・中間報告
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/256626_865255_misc.pdf
・検証ポイントQ&A一覧表
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/256626_865257_misc.pdf
4月、同庁の「文化資源活用推進事業」に内定したわけですが、事務局が動いたのは、内定後の話であることからも、芸術監督の津田や不自由展の実行委員会の説明責任を果たしていないことから、名古屋県側としては、申請を出した後に不適切なものが含まれたといったロジックで責任回避をしているようにも思えます。
責任を全て津田と不自由展の実行委員会に被せればいいわけだしねww
貿易に関する日米共同声明の件
まずは日米共同声明の内容を紹介します。「貿易交渉に関する日米共同声明」 全文 | NHKニュースあとは日米首脳会談の外務省のHPとなります。
1 我々、安倍総理大臣とトランプ大統領は、日米貿易協定及び日米デジタル貿易協定に係る最終合意を確認し、歓迎する。我々は、今後、可能な限り速やかにこれらの協定の署名を行い、それぞれの国内手続が完了した後、早期に発効させることを共に望む。
2 日米貿易協定は、世界のGDPの約3割を占める日米両国の二国間貿易を、強力かつ安定的で互恵的な形で拡大するために、一定の農産品及び工業品の関税を撤廃又は削減する。日米デジタル貿易協定は、この分野における高い水準のルールを確立し、日米両国がデジタル貿易に関する世界的なルールづくりにおいて引き続き主導的な役割を果たすことを示している。
3 こうした早期の成果が達成されたことから、日米両国は、日米貿易協定の発効後、4か月以内に協議を終える意図であり、また、その後、互恵的で公正かつ相互的な貿易を促進するため、関税や他の貿易上の制約、サービス貿易や投資に係る障壁、その他の課題についての交渉を開始する意図である。
4 日米両国は、信頼関係に基づき、日米貿易協定及び日米デジタル貿易協定を誠実に履行する。日米両国は、これらの協定が誠実に履行されている間、両協定及び本共同声明の精神に反する行動を取らない。また、日米両国は、他の関税関連問題の早期解決に努める。
5 我々は、これらの成果を、日米関係の力強さの具体的な証左として歓迎する。
日米首脳会談 | 外務省
重要なのは以下の箇所と思います。
3 また,安倍総理からは,トランプ大統領に対し,トランプ政権発足後,これまで累計で257億ドルにのぼる日本の対米投資が発表され,雇用創出数は5万人を超え,日本が対米ナンバー1の投資国になったことなど日本企業による米国への投資を通じた米国の雇用への貢献を説明しました。これに対し,トランプ大統領から高い評価が示されました。対米投資によって、5万人以上の雇用を創出しており、米国の雇用への貢献の件ともいえます。通商交渉についても、貿易というよりは、対米投資や雇用などアメリカの国益になることを望んでおり、その形についてはそこまで言うほど拘ってないのでしょう。
自動車関係についても、去年9月の共同声明の「米国としては、自動車分野における市場アクセスの結果は、米国自動車産業の製造および雇用の増加につながることを目指すものとする。」を額面通りの対応を取ったわけです。一例としてトヨタの対応となります。
当然トヨタ側にも思惑はありますが、関税マンと自称するトランプ大統領なんだけど、関税というのを、交渉カードの1つと見ているのが異質で、貿易という意味で関税を見ていないともいえます。
通商交渉の結果について紹介します。
茂木外務相のコメントの通りでしょう。
茂木外務大臣臨時会見記録 | 外務省
詳細資料は以下となります。
・農水省
「日米貿易協定」の最終合意について:農林水産省日本の主張通りの満点回答ではないでしょうか。詳細については農水省の資料が詳しいと思います。
3.最終合意においては、農林水産品に係る日本側の関税について、TPPの範囲内とすることができました。
我が国の国民の主食である米について、関税削減・撤廃等からの「除外」を確保しました。また、脱脂粉乳・バターなど、TPPでTPPワイドの関税割当枠が設定された品目について、新たな米国枠を一切認めませんでした。さらに、牛肉について、TPPと同内容の関税削減とし、2020年度のセーフガードの発動基準数量を、昨年度の米国からの輸入実績より低い水準としました。
これらのほか、輸入実績がない品目、TPPで関税削減・撤廃した木材・水産品全てを「除外」としました。
今後の農林水産業の発展にとって重要な輸出の促進についても、意義ある成果を獲得することができました。まず、牛肉について、現行の日本枠200トンと複数国枠を合体し、複数国枠65,005トンへのアクセスを確保しました。また、醤油、長いも、柿、切り花などで関税撤廃・削減を獲得しました。
・経産省
日米貿易協定、日米デジタル貿易協定に関する合意結果について (METI/経済産業省)
特に日米デジタル貿易協定が重要です。今後のデジタル貿易の基準となりえる内容の合意で、日米でこういったガイドラインを制定したという意味は結構大きいです。
以下の記事を紹介します。
日米貿易協定で最終合意、自動車は追加関税回避-共同声明発表 - Bloomberg
成果としては以下のように纏めております。
日米の両国にとって、実のある結果になったとは思います。今回の合意は、トランプ大統領としても問題はないと思います。そういう意味では、勝敗といった意味ではなく、互恵的な関係を目指したところの落とし所にあると思います。
今後において重要なのは、共同声明の3.の「互恵的で公正かつ相互的な貿易を促進するため、関税や他の貿易上の制約、サービス貿易や投資に係る障壁、その他の課題についての交渉」になってくると思います。「互恵的で公正かつ相互的な貿易」とあるので、ある程度上手くやっていけると思います。
最も日本の通商交渉は強いし、今までも上手く国益に繋げてきたわけで、部分的に弊害はあったとしても、国全体としてみれば、国益を損ねるような交渉などはやってはいないし、悲観的に見るのであれば、過小評価してるとしか思えないけどね。交渉というのは、部分最適ではなく、全体最適といった俯瞰的な目線が必要ともいえます。
あいちトリエンナーレの件
あいちトリエンナーレへの補助金 文化庁が全額不交付決定 「申請手続きが不適当」 - 産経ニュースあいちトリエンナーレの補助金の件ですが、文化庁は交付手続きの不備という理由で、全額を不交付とする決定を下しました。文化庁にも問題があるので、一概には信用はしておりませんが、展示内容には触れず、交付手続きの観点で判断を下したようです。
愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が中止になった問題で、文化庁は26日、約7800万円の補助金を全額不交付とすることを決定した。愛知県が文化庁に対し、安全面に対する懸念などを事前に申告しないなど、交付申請の手続きが「不適当」であったと判断した。
文化庁によると、あいちトリエンナーレは4月、同庁の「文化資源活用推進事業」に内定したが、愛知県は補助金交付申請の際、不自由展の一部作品をめぐり事業が安全、円滑に運営できるかどうか懸念していたにもかかわらず、文化庁に申告しなかった。このため文化庁では(1)事業が実現可能な内容になっているか(2)事業の継続が見込まれるか-の2点で、「適正な審査を行うことができなかった」としている。
不自由展では、元慰安婦を象徴する少女像や昭和天皇の肖像を燃やすような映像の展示に批判や抗議が殺到。テロ予告の犯罪行為などもあり、安全が確保できないとして開幕3日で中止に追い込まれていた。
一方、この問題をめぐり愛知県が設置した検証委員会は25日、中間報告を発表。政治性を帯びた作品が多いなど「欠陥があった」としつつも、「条件が整い次第、速やかに再開すべきだ」と提言している。
事業内容が適切であるかという観点で見ていることから、「欠陥があった」と認める主張は、補助金申請の手続きそのものに不備があったのは事実でしょう。そこを突いたのですが、文化庁の手続きに問題がなかったかといえば、別の問題があるようにも思います。文化庁自体が怪しいのもあるので、全体図が見えにくくなるのはあると思います。そういう意味では、文化庁の行動にも疑念は拭えない点については言っておきます。
今回の補助金の手続きについては、役所の手続きの観点では正式に認可されたわけではなく、内定はしていた内容であって、正式に認可されたものを取り消したわけではないというのがポイントになると思われます。山田太郎議員のページを紹介します。
あいちトリエンナーレの補助金全額不交付の件 | 参議院議員山田太郎 公式サイト
・あいちトリエンナーレに対する補助金の取り扱いについて
https://taroyamada.jp/wp-content/uploads/2019/09/7b3161c6760cd4f3be3ff00888e9de46.pdf
文化庁の説明は以下となります。
・愛知県(申請主体)の事務局が来場者や関係者などへの危険を予知していたにもかかわらず、申請の段階で文化庁に報告しなかったことが不交付決定の理由である
・今回の決定は、表現の不自由展の展示物についての問題ではなく、申請における形式上の瑕疵の問題である
・官邸や文科省政務三役、国会議員などによる政治的な影響はまったく受けず、文化庁の中でのみ検討し決定した
「表現の不自由展の展示物についての問題ではなく、申請における形式上の瑕疵の問題である」という理由の正当性が問われることになりますが、事業内容について説明責任を果たしていない愛知県の問題といったところになるでしょうね。
そういう意味では、展示内容に触れていないという文化庁のロジックは妥当のようにも思いますがね。因みに検証委員会の内容についてです。
・中間報告
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/256626_865255_misc.pdf
・検証ポイントQ&A一覧表
https://www.pref.aichi.jp/uploaded/life/256626_865257_misc.pdf
4月、同庁の「文化資源活用推進事業」に内定したわけですが、事務局が動いたのは、内定後の話であることからも、芸術監督の津田や不自由展の実行委員会の説明責任を果たしていないことから、名古屋県側としては、申請を出した後に不適切なものが含まれたといったロジックで責任回避をしているようにも思えます。