処理水関係
昨日は途中で寝てしまって、更新をお休みして申し訳ございません。。。全体的に今週は書けない一週間だったような気がします(汗)
今日は処理水関係です。こちらの記事を紹介。
以下の記事を紹介します。
上記の記事の要旨。
・処理水を保存するのは間違った戦略
・処理水を海に入れることが実際にそれを処理する最良の方法である
・すべての放射性元素の中で最も放射性が低く、有害性が最も低いトリチウムで主に汚染されている
・他のすべての放射性元素は、化学処理によって水から低レベルまで除去されている
・グリーンピースのような批評家は、通常のあらゆる原子が危険であると考えており、トリチウムの放射線と化学を理解していない
・濃縮してコンテナに入れると、実際には人々と環境により多くの潜在的な危険がある
・トリチウムで汚染された水を太平洋にゆっくりと約10年かけて放出することを提案
・トリチウムで汚染された水の健康リスクは非常に低い
以下の資料も参考になると思います。
トリチウム水タスクフォース報告書 (案)
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/tritium_tusk/pdf/160527_03.pdf
また、濃度が国際的な基準値以下のトリチウム水を海に流すことは世界中の多くの原発で行われておりますし、日本の原子力規制委も海洋放出がベストな解決だと考えているが、地元の漁業関係者からの理解が得られず、東電も批判を恐れて貯留を選んでいるのが現状とも言えます。
最も「科学的に良い方法でも地元の理解が重要である」とあるのは確かなので、本来であれば、政府が主体となって、地元に対して粘り強く交渉していくしかないわけです。
それも踏まえて、原田前環境相は、海に放出するしかないといった意見を出しました。
毎日増える処理水のために、タンクを作り維持することは、多くの作業員にとってひどく骨が折れる作業ですし、タンクを検査中の作業員が落下して死亡したという事故も実際に起きております。貯蔵スペースも数年後には満杯となって、貯留スペースを探すという作業も発生しますが、それを受け入れてくれるスペースもかなり限られるのが現実です。
結論から言えば、原田元環境相の意見の通り、「海洋への放出、稀釈しか残された選択はない」という結論になりますし、トリチウムで汚染された水の健康リスクは非常に低いし、「ほとんどの原発では処理水は放出している」といった現状からも、科学的根拠を持って説得しつつ、当事者に対して、条件面含めて粘り強く交渉するしか方法しかないというのが現実的な解ともいえます。
そういった現状を踏まえると、小泉環境相の発言というのは、処理水問題に向けて妥当な発言であったかといったところに尽きます。漁連に陳謝というのは安易な逃げとも言えるし、問題の本質に踏み込んだ姿ではないと思います。
原田元環境相の「誰かが言わなければならない、自分はその捨て石になってもいい」という発言については、処理水が環境省管轄ではないにも関わらず、環境問題について真剣に投げたボールを受け止められない小泉環境相の限界が早速見えたとも言えるんだよね。今回の意見については、行政や立法でこの問題を解決しないといけないという捨て石であって、小泉環境相に対してのエールでもあったわけです。発言力のある小泉環境相がこのようなチャンスを踏みにじった事が、政治家としての限界ともいえます。
だからこそのトラップ人事でもあって、小泉氏を試すという意味での環境相というポジションではあったと思います。本質に真摯に向き合わずに、安易な手段に逃げてたら、次の目はないですし、解決が難しい問題に立たされた時に、どのようなメッセージを発信出来るかが政治家として重要な要素であって、これが出来ない政治家は淘汰されるべき存在であると思います。
今日は処理水関係です。こちらの記事を紹介。
以下の記事を紹介します。
小泉環境相 「漁業者に不安与えた」 福島県漁連に陳謝 | NHKニュース就任2日目から早速地雷を踏みにいくスタイルは嫌いじゃないです。処理水を海洋放出といった提案は、2015年の段階でIAEAから行われております。
福島第一原子力発電所にたまり続ける、放射性物質のトリチウムなどを含む水の処分をめぐる、前の環境大臣の発言に地元が反発する中、小泉環境大臣が福島県いわき市で県漁業協同組合連合会の幹部と面会し「漁業者に不安を与えてしまった」として陳謝しました。
福島第一原発で出る汚染水を処理したあとの水をめぐって、原田前環境大臣は10日の記者会見で「海洋放出しか方法がないというのが私の印象だ」などと述べ、福島県の漁業関係者から反発の声が出ています。
こうした中、小泉環境大臣は12日午後、福島県いわき市で県漁業協同組合連合会の幹部と面会しました。
県漁連によりますと、この中で小泉大臣は「発言は前大臣の個人的な所感ではあるが、福島の漁業者に不安を与えてしまい、後任の大臣としてまず、おわびしたい」と陳謝したということです。
IAEA、汚染水放出を提言 福島の状況は“大きく改善”も、避難者生活改善など求める | NewSphereあとは9/12のこちらの記事も必見だと思います。英語なので翻訳サイトにかけるのがいいと思います。
IAEA(国際原子力機関)の調査団が、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業を検証する9日間の訪問を終え、仮報告書をまとめた。17日の記者会見で、調査団長は、事故処理における日本の努力に満足の意を表明。また、汚染水を浄化した後、海に放出することも提案した。(中略)
◆海洋放出は現実的な解決策
東電の資料によれば、福島第一では、1 日あたり約300トンの地下水が建屋に流入し、汚染水となっている(地下水バイパス前から100トン減少)。汚染水は、敷地内のタンクに貯留しているが、浄化設備による処理が進んでおり、汚染水の処理量(累積処理水貯蔵量)は、2014年12月で約24.5 万㎥となった。
DWは、今の技術ではトリチウムは取り除けないものの、浄化システムにより、それ以外のすべての放射性同位元素を取り除くことができると解説。IAEAの専門家たちが、処理水の海洋放出を勧めていると報じた。
レンティッホ氏も、「ほとんどの原発では処理水は放出する」と説明し、トリチウムを含んだ汚染水の海洋放出が「環境と人体に与える影響はわずか」と指摘。さらに、毎日増える汚染水のために、タンクを作り維持することは、7000人の作業員にとってひどく骨が折れる作業だとも述べた(ロサンゼルス・タイムズ紙、以下LAT)。
日本の原子力規制委も海洋放出がベストな解決だと考えているが、地元の漁業関係者からの理解が得られず、東電も批判を恐れて貯留を選んでいる(DW)。しかし、1月に汚染水のタンクを検査中の作業員が落下して死亡。この事故を受けて、規制委は、処理後の汚染水の海洋放出に向けて動くことを東電に求めたと、LATは報じている。
上記の記事の要旨。
・処理水を保存するのは間違った戦略
・処理水を海に入れることが実際にそれを処理する最良の方法である
・すべての放射性元素の中で最も放射性が低く、有害性が最も低いトリチウムで主に汚染されている
・他のすべての放射性元素は、化学処理によって水から低レベルまで除去されている
・グリーンピースのような批評家は、通常のあらゆる原子が危険であると考えており、トリチウムの放射線と化学を理解していない
・濃縮してコンテナに入れると、実際には人々と環境により多くの潜在的な危険がある
・トリチウムで汚染された水を太平洋にゆっくりと約10年かけて放出することを提案
・トリチウムで汚染された水の健康リスクは非常に低い
以下の資料も参考になると思います。
トリチウム水タスクフォース報告書 (案)
https://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/osensuitaisaku/committtee/tritium_tusk/pdf/160527_03.pdf
また、濃度が国際的な基準値以下のトリチウム水を海に流すことは世界中の多くの原発で行われておりますし、日本の原子力規制委も海洋放出がベストな解決だと考えているが、地元の漁業関係者からの理解が得られず、東電も批判を恐れて貯留を選んでいるのが現状とも言えます。
最も「科学的に良い方法でも地元の理解が重要である」とあるのは確かなので、本来であれば、政府が主体となって、地元に対して粘り強く交渉していくしかないわけです。
それも踏まえて、原田前環境相は、海に放出するしかないといった意見を出しました。
処理水「海に放出しかない」=原田環境相、福島第1原発めぐり発言:時事ドットコム原田元環境相のFacebookの記事を紹介します。
原田義昭環境相は10日の閣議後記者会見で、東京電力福島第1原発から出る放射性物質トリチウムを含んだ処理水について、「(海に)放出して希釈するしか方法がない」と述べた。処理水の扱いは環境省の所管外であることに触れ、「単なる意見として聞いてほしい」とも付け加えた。これに対し、菅義偉官房長官は同日の記者会見で、「現時点で処分方法を決定した事実はない」と強調した。
原田 義昭 - 「原発処理水放出」のその後 私の「原発処理水... | Facebook原田元環境相の記事ですが、処理水の扱いは環境省の所管外であるのですが、本問題について真剣に取り組んで、現場を視察して、多くの専門家と意見交換をして、現状を正しく理解してはいても身動きが取れないのが現状です。地元の漁業関係者からの理解が得られず、東電は震災の被害者であっても、被害を引き起こしたというのもあって、批判を恐れて意思決定が出来ない状況にあることから、行政が真剣に取り組まないといけない問題だと思います。
私の「原発処理水 放出」発言が、大きな議論の輪となって、マスコミ、報道でも大きく扱われているようです。小泉環境大臣に引き継がれたことで余計に注目度が大きくなった。実は漁業団体(全漁連)からも厳しい非難声明も出され、私は誠実に文書で回答もしました。
正直言って、私はこのことを長いこと真剣に考えていました。昨年秋に現場を視察して、これでいいのかと疑問を持ったのが最初でした。政府の担当者、多くの専門家と意見交換しました。新聞記事など多くの周辺情報も集めました。とりわけ「原子力規制委員会」委員長 更田(ふけた)豊志氏が一貫して信念を持って「放出しても良い」、「安全基準は心配ない」の発言にはいつも心が震えました。
大方の人が、「放出やむを得ない、しかしそれを一旦口に出せば本当に大変なことになる。」政府の委員会ではつい結論を出せないまま、延々と日が経ってきた。様々の方策、例えば貯留水を蒸発させる技術はないか、といっても現実的なものは出てこない。処理水は今も毎日170トン増えている、この8月の貯留量(累積)は115万トンになる。2022年夏には137万トンとなり、既設の貯留スペースは満杯となり、どこか広大な場所を探さなければならない。いつ終わるのか、予測は立たない・・・。その費用は一体誰が持つのか、も大事な論点である。
記者会見では、淡々と1年の行事を振り返りながら、福島原発に触れていた時、日頃考えたままに「海洋への放出、稀釈しか残された選択はない」と発言しました。記者団は少し騒ぎになりました。しかし私は、これでいずれは世の中が変わる、という不思議な自信も付いてきました。誰かが言わなければならない、自分はその捨て石になってもいい、と素直に自認しました。
毎日増える処理水のために、タンクを作り維持することは、多くの作業員にとってひどく骨が折れる作業ですし、タンクを検査中の作業員が落下して死亡したという事故も実際に起きております。貯蔵スペースも数年後には満杯となって、貯留スペースを探すという作業も発生しますが、それを受け入れてくれるスペースもかなり限られるのが現実です。
結論から言えば、原田元環境相の意見の通り、「海洋への放出、稀釈しか残された選択はない」という結論になりますし、トリチウムで汚染された水の健康リスクは非常に低いし、「ほとんどの原発では処理水は放出している」といった現状からも、科学的根拠を持って説得しつつ、当事者に対して、条件面含めて粘り強く交渉するしか方法しかないというのが現実的な解ともいえます。
そういった現状を踏まえると、小泉環境相の発言というのは、処理水問題に向けて妥当な発言であったかといったところに尽きます。漁連に陳謝というのは安易な逃げとも言えるし、問題の本質に踏み込んだ姿ではないと思います。
原田元環境相の「誰かが言わなければならない、自分はその捨て石になってもいい」という発言については、処理水が環境省管轄ではないにも関わらず、環境問題について真剣に投げたボールを受け止められない小泉環境相の限界が早速見えたとも言えるんだよね。今回の意見については、行政や立法でこの問題を解決しないといけないという捨て石であって、小泉環境相に対してのエールでもあったわけです。発言力のある小泉環境相がこのようなチャンスを踏みにじった事が、政治家としての限界ともいえます。
だからこそのトラップ人事でもあって、小泉氏を試すという意味での環境相というポジションではあったと思います。本質に真摯に向き合わずに、安易な手段に逃げてたら、次の目はないですし、解決が難しい問題に立たされた時に、どのようなメッセージを発信出来るかが政治家として重要な要素であって、これが出来ない政治家は淘汰されるべき存在であると思います。