コメントのレスについては明日します。

最近取り上げるテーマが少なめで申し訳ないです。まずはこちらから・・・。

香港人権法について

米、香港人権法が成立 中国「内政干渉だ」報復言及 (写真=AP) :日本経済新聞

【ワシントン=永沢毅、北京=羽田野主】トランプ米大統領は27日、香港での人権尊重や民主主義の確立を支援する「香港人権・民主主義法」に署名し、同法は成立した。ホワイトハウスが発表した。香港に高度な自治を認める「一国二制度」が機能しているかどうか米政府に毎年の検証を義務付けるのが柱。成立を受け、中国政府は28日に発表した声明で「重大な内政干渉だ」と反発。報復措置を発動する考えを示した。

トランプ氏は声明で「中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と香港市民への敬意をもって法律に署名した」と説明。「中国と香港の指導者と代議員が友好的に隔たりを埋め、長きにわたって全ての人の平和と繁栄につながるよう希望している」と表明した。

香港人権法では、香港で人権弾圧などがあれば、それに関わった中国政府関係者への制裁を科すことができるようになる。米国が香港に提供してきた関税・ビザ発給における優遇措置の見直しにつながる可能性もある。デモ隊への強硬姿勢を強めている中国政府と香港政府をけん制する狙いだ。


香港人権法ですが、トランプ大統領が署名し成立しました。Wikipediaも紹介します。これの措置と上記のポイントを理解すれば、何を意味するものが見えてくると思います。

香港人権・民主主義法案 - Wikipedia

措置の内容について記載しましたが、この法案については、賛成している人も反対している人も法律の要旨を理解していない人が少なくないように思います。更にざっくりいえばこんなところです。

・一国二制度が機能しているか確認
・人権侵害を犯した人物は米国の資産凍結、入国禁止などの制裁
・香港を介した迂回貿易の取り締まり

あとは、一旦取り下げた引き渡し条例が制定した場合は、香港在住の米国人の保護といった内容となります。トランプ大統領も「中国の習近平国家主席と香港市民への敬意をもって法律に署名した」とコメントしていますが、普通に解釈して問題ないと思います。

香港に関する前提知識として、以下の記事を確認するのがいいと思います。

香港デモに油を注ぐ「習近平」vs「上海閥」の暗闘 「市民vs権力」の単純な図式ではない | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

中国共産党が恐れる「香港デモ」でのCIAの暗躍 旧ソ連圏での「民主化工作」の再来か | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

香港「条例改正」の標的は北朝鮮と江沢民だった マネロンと武器調達が栄える「魔界」 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

香港デモが「テロ活動」へとエスカレートする日 習近平もトランプも狙う「漁夫の利」 | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

香港は上海閥の管轄で、習近平氏が手が出せない場所です。林鄭行政長官は、上海閥系の人物ですが、香港生まれというのもあり、香港優先で動いてる人なので、習近平氏からは信頼はされてるようです。

トランプ氏のコメントからみても、習近平国家主席や林鄭行政長官への後押しといった意味合いも含まれているとみていいでしょう。決してデモ隊や民主化を後押ししているわけではないのです。

そういった法案で誰が困るかですが、香港を管轄している上海閥だったり、香港を介した迂回貿易絡みの関係者で、マネロンや武器調達が栄える「魔界」というのを維持したいと思ってる連中だけなんだよね。香港暴動についても、こないだの選挙で議会を占めることが目的ともいえるし、こういった動きからも、今後はお金が動かなくなるのは確かです。

中国政府の対応も内政絡みの話であって、一種のプロレスと思いますし、今後の香港の動きについては一定の意味で沈静化する可能性が高く、香港議会が香港市民を向いて、こないだの選挙を受けて、有権者のホントの声を聞くことが、重要になってくると思います。人権侵害などが行われるとドル資産の凍結の対象ですし、これは暴動側も一緒のことがいえます。そういった意味でも、香港浄化の後押しになる可能性はあると思うが、それは香港議会次第になるような気がします。

北朝鮮のミサイル関係

北朝鮮が飛翔体発射、弾道ミサイルか EEZ外に落下  :日本経済新聞

【ソウル=鈴木壮太郎】韓国軍合同参謀本部は28日、北朝鮮が同日午後4時59分ごろ、東部の咸鏡南道連浦(ヨンポ)付近から日本海に向けて大型ロケット砲と推定される飛翔(ひしょう)体2発を発射したと発表した。飛距離は最大380キロメートル、高度は97キロメートルで、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。日本政府関係者によると飛翔体は弾道ミサイルとみられる。

北朝鮮による飛翔体発射は10月31日以来で、5月以降では13回目。安倍晋三首相は28日、首相官邸で記者団に「度重なる弾道ミサイルの発射は我が国のみならず国際社会に対する深刻な挑戦だ」と語った。日本政府は北京の外交ルートを通じて北朝鮮に抗議した。

北朝鮮は米国との非核化交渉の期限を一方的に年末と定め、制裁の緩和などの譲歩を迫っているが、協議は停滞している。今回の発射にはトランプ政権を揺さぶる意図が透ける。

軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を維持した韓国と日米の連携を試す狙いがあったとの見方もある。聯合ニュースによると、韓国政府関係者は日本からGSOMIAに絡む情報提供の要請はなかったと説明し「要請があれば情報を共有したい」と述べた。

27日には北朝鮮の商船が海上の南北境界線(NLL)を越えて韓国側に侵入し、韓国海軍が威嚇射撃していた。飛翔体発射はこれに反発した可能性もある。
北朝鮮のミサイルの件です。恒例行事ともいえますが、今回の狙いは、GSOMIAを維持した韓国と日米の連携を試すことが目的とも言えます。

日韓の情報提供については、基本は米国経由となり、米国の知らない情報で日韓単独で共有できる情報は限られてますが、韓国政府としても、日本からの情報提供の要請があれば応じる姿勢を見せてることからも、アリバイ作りという意味合いもあるかもですが、軍事関係において、日米韓の枠組みを積極的に壊すような動きになっていないのは事実です。最も反日については別でして、国内事情もあっての話ですので、過敏になりすぎない程度に粛々とやって、然るべき主張は行う必要はありますが、それ以上でもそれ以下でもないように思います。

北朝鮮は米国との非核化交渉の期限を一方的に年末と定めておりますが、非核化に応じて具体的な動きが見えれば、制裁緩和の動きになりますが、アメリカとしても、積極的に制裁を解除する理由はありません。年末だったら、こういうのもありました。

U-1 NEWS : 「我々が日本に与えるGSOMIA撤回猶予期間は40日程度だ」と韓国が表明 それ以内に輸出規制を撤回しろ

実質的に韓国も北朝鮮も期限を年末に定めてるわけですね。恐らくこれらは連動しており、どっちに動くかは分かりません。

どっちにしても現状の優先順位として、香港や上海閥の浄化が先ですが、膠着状態が変化するのは、以下の要因のいずれかともいえます。

・上海閥の浄化
・在韓米軍の撤収

これにイラン情勢も入ってくるかと。。。

どっちにしても、韓国も北朝鮮も優先順位は高くないし、粛々と進めることになると思いますね。