12月も半分が過ぎましたね。

英総選挙も無事に保守党が圧勝し、米中通商交渉も一段落しましたが、中国が合意を履行しなければ、追加関税が発動するだけの話ですし、当面はこんな感じでやっていくんだと思います。

一つの山場は過ぎたとして、24日のクリスマスプレゼントも気になりますし、年末に向けて、来年に向けた何らかの布石があるような気がしないでもないです。

いろいろと解決しないといけない問題は少なくないのですが、問題を解決するために短絡的な方法というのは、別の問題を作り出す可能性が高いので、その点では注意が必要だし、○○をぶっ壊すとか、改革とかいう類は、斜め見くらいでちょうどいいと思います。変なことが起きてる場合は、必ず何かしらの理由があって、背景をきちんと読み解かないと、解決策も斜め上のものが出てくるのが常です、ハイ。

麻生氏の文藝春秋の記事の読書感想文??が本題ですwww

これかなり面白いです。

一部については、以下の記事の後半に書いております。

ぱよぱよ雑談~20191210-ぱよぱよ日記

目次は以下となります。
・長期政権の理由
・“麻生vs.菅不仲説”の裏には
・政権最大の危機は「今でしょ」
・万が一の場合は韓国への金融制裁も
・安倍総理を気に入っているトランプ大統領
・この数年で中国に負けないだけの国力を
・キャッシュレスでは店は儲からない
・日本の強みはものづくりの“もとのもと”
・1回で1000万円を使う外国人観光客
・労働は「善」の日本、「罰」の欧米
・もし吉田茂が今の時代に生きていたら
・ポスト安倍の候補は岸田、加藤、河野
・清和会との2大派閥に収斂させていく
・11宮家から未婚男子の皇籍復帰を
前半部分は見ることが出来ますが、麻生氏の見解はさすがだと思います。総理経験者ということで、安倍首相と麻生氏で役割を分担しながら、上手く立ち回ってると思います。

目次に関する雑感。

“麻生vs.菅不仲説”の裏には

“麻生vs.菅不仲説”とありますが、麻生氏や菅氏について悪いような風評を振りまく行為については、自民党分断だったり、安倍政権の倒閣目的で動いてると見ていいです。森友学園を巡る公文書書き換えの関係で、国税庁長官が辞任に追い込まれた時に、麻生氏も部下にだけ責任を押し付けることは出来ずに、辞任を考えてたようです。辞めなかった理由として、”役所が「大臣をクビにしたい」と思ったら、定年間際の役人に公文書を偽造させればいい”という事例が作られて、今後、大臣を辞めさせるための作為が横行することを意味するのと、辞めるのは楽ですが、これが責任を取るとはイコールにはならないし、辞めるということにも、何らかの意味があるので、辞め方というのも重要ともいえます。

これも結構面白い部分で、「彼らは勉強はできたかもしらんが、たぶんケンカをやったことがない。俺はそう見るね。安倍政権を支えるという点では2人とも一致してますから、麻生と菅が割れるなんてことはないんです」の件ですね。覚悟もなく、喧嘩もしたこともないような連中が、こんな工作に振り回されるわけないと思うけどねwwwそういう意味では、日米関係も一緒ですが、第二次世界大戦で本気で戦った(戦わされた)から、その点では日米分断というのも、机上の空論ですし、意味合いとしては似てます。そして、本気の喧嘩の出来ない相手ほど残酷というのは言うまでもないのですが・・・。「全ての考え方が一致するわけじゃない」というのは当然で、これを押し付けようとするから、余計な反発を招くのもお約束ですね。

政権最大の危機は「今でしょ」

12年9月の総裁選の背景なども書かれてます。安倍政権誕生の功労者である高村さんと谷垣さんの引退こそが危機というのは確かで、自民党が野党時代で苦しかったときに総裁を引き受けて、自民党を割らずに、今の形を作ってくれたことからもかなり評価してるけど、あの事故がなければと思うのはあります。

ここは笑ったけどwww
朝日がいくら安倍さんを攻撃しても、若い人はもう新聞を読んでいませんよ。部数は減るし、記者の質も下がる。1番手間がかかる地取り(聞き込み)取材を政治部は全くやらなくなりました。結果、スキャンダルは全部「週刊文春」におんぶに抱っこ。その文春の記事を読んで、新聞記者は「文春によれば――」と記事を書き、野党議員は国会で質問する。
こういったところが、新聞や野党議員の質の低下を招き、1番手間がかかる地取りも出来ないことから悪循環しているのと同時に、こういったのに振り回される与党議員の質の低下も同時進行で起きている部分もあって、長期政権の理由というのと、将来の人材の欠乏を招きかねないという状況であることが、ホントの危機ともいえます。

万が一の場合は韓国への金融制裁も

韓国側が徴用工判決で差押えしている民間企業の資産の現金化などを実行したら、貿易関係や金融制裁に言及しております。因みに麻生氏は本来の親韓派と思ってるけどwww「世界中で隣国と仲の良い国などあるのかね。そういうことを言うのは、外国に住んだことがない人」の件もそうですねwww

韓国はどうでもいいとして、日中関係のところは知るべきです。
 日本と中国の関係も同じです。よく「日中友好」と言いますが、友好は単なる手段に過ぎません。友好を築いた結果、損をしたら意味がない。大事なのは「日中共益」。双方が利益を得ることです。小泉純一郎内閣で外務大臣だった頃、俺が「日中友好には興味がない」と言ったら日本では大騒ぎになりましたが、中国の李肇星外務大臣に「共益」と紙に書いて示し、重要なのはこれだろうと言ったら、彼は強く頷いた。中国人は重要なことをちゃんと分かっているんです。あと、中国人というのは商人ですからね。日本じゃ江戸時代に士農工商という身分制度があったけど、中国人からすれば、「なんで商が1番下なんだ」と理解できないと思いますよ。
基本的に外交関係は、有効ではなく、「共益」であって、双方がWinWinの関係を築けることが重要で、言いたいことも言えずに、相手の本心を知らずに、「共益」の可能性そのものを潰すことこそが、国益の観点では一番損ねる行為ともいえます。要するに、「対話」すら出来ない相手に対して、「友好」も「共益」もあり得ないし、当然のことですが、無下には出来なくても、序列は下がるだけの話です。

一番凄いと思ったのが、「中国人は重要なことをちゃんと分かっている」ことではなく、中国人というのは商人で、江戸時代に士農工商という身分制度があったけど、中国人からすれば、「なんで商が1番下なんだ」というところかも・・・。日本人から見れば、「商が1番下」であった理由は、ある程度わかる部分だと思います。「ものづくり」こそが大事という価値観こそが、日本の価値観であることに尽きるし、商が大事というのも事実です。バランスの問題で、バランスが悪いと歪むのはあるかもです。

安倍総理を気に入っているトランプ大統領

安倍総理がトランプ大統領に合わせているのではなく、トランプ大統領のほうが安倍総理をえらく気に入っているのと、トランプさんは安倍さんを信頼しているということが全てだと思います。日本からすれば、理想の日米関係であって、本来の日米関係のあるべき姿が今にあるというのは確かです。

アメリカといってもいろんな姿があって、表向きの日米関係の礎を築いたのも、中曽根氏とレーガン大統領の時代ともいえるし、今思えば、架け橋にはなった部分はありましたが、弊害も大きかった一面もあったのも事実ともいえます。

日米関係において一番重要なのは、本気で喧嘩をしたことも一つの理由で、外交が下手で不器用で誤解を招きやすいといった共通項もあるところが、少し複雑ではあるwww

この数年で中国に負けないだけの国力を

「令和の時代は米中新冷戦の始まりだった」という意識で、アメリカとも中国とも付き合わなければ、日本の国益が損われてしまうのが事実で、麻生氏の主張は妥当です。

中国の経済成長は海外からの投資があってのもので、中国経済は、巷間言われるほど盤石ではないということと、中国経済の強みは人口約14億人という圧倒的な規模であるということに尽きます。

共産主義の国からは新たなイノベーションというのも単純で、自由な発想がなければ、新しいものは作り出せないし、体制の歪みを見えなくするための監視技術といった分野に特化しております。「香港の暴動を見ても分かるように、国民を縛り付けるようなやり方は、どこかのタイミングで破綻する」の言葉の通りでしょうね。香港についても、暴動というのが、共通認識ともいえますね。

「アメリカにも安倍総理と波長の合うトランプ大統領が現れ、日米の連携は一層強固になった。もし安倍総理の登場が5年遅かったら、えらいことになっていたんじゃないか。対中国という意味では、ギリギリ間に合った」というのは、同じ認識で、安倍首相とトランプ大統領が生まれたことで、えらいこと(有事)の可能性はかなり下げることが出来たし、逆を言えば、この道筋でなければ、有事は避けられない状況にあったわけです。だからこそ、安倍トランプラインで有事シナリオのリスクが減ったことによって、現状認識が出来ない保守の暴走を目の当たりにすることになったわけですがねwww

キャッシュレスでは店は儲からない

これは微妙ですね。
安倍政権の実績は外交だけではありません。何と言っても、2度の消費増税を実現させた政権なんです。竹下登政権も橋本龍太郎政権も、結局は増税によって倒れたことを考えれば、その凄さは明らかでしょう。
政治的には間違ってはいませんが、消費増税が正しいのかというのは、別の問題ですし、経済が停滞すれば、税収は減るだけの話です。

「主婦を含めて、街で消費税の話をしている人はいません」というか、個人的には消費税という税制については、個人というより業者間取引に関する問題が大きいし、便乗値上げなど別要因の問題のほうが大きいような気がします。今回の税制単体で見れば、制度を理解していれば、純粋に増税になった部分って、個人レベルの体感はそこまで言うほど大きくはなかったが、実際の経済的なダメージは大きかったというのはあると思います。

今回の増税対策からは、様々な課題が見えてきたのも事実で、「キャッシュレス決済」の課題について、見えてきたということを示したのは大きいと思います。

「キャッシュレスにしてもお客は大して増えないだろうし、カード会社に3〜6%の手数料を取られてしまう」、「結局、儲かるのは中間業者だけで、お店はなかなか儲からない」といった事実は重要です。ここらへんって、分かってる人は少なくないでしょうね。
俺自身はかつて炭鉱やセメントの会社を経営していたから肌感覚で分かるけれど、商売をしたことがない連中は政治家も役人も新聞記者も全然分かってない。こうした田舎のビジネスの実態にも、目配りしないといけません。
廃業支援をした方がいいとかいうような事を書いたけど、「商売をしたことがない連中」だけではなく、「身内に商売をしたことがない連中」というのが正確だと思います。直接商売をしていたことを肌身で知ってる人は、軽々しく経済について言えないと思うし、決して見えるだけの数字だけの世界ではないということです。

キャッシュレスの補助金があれば、一定レベルの相殺は可能ですが、それだけの話に過ぎず、キャッシュレスが解決策ではないということに尽きるし、店への負担も小さくはないし、対応が出来るのは大手だけで、キャッシュレス政策の一面として、「弱肉強食の補助金制度」という一面もあるということも重要だと思います。

日本の強みはものづくりの“もとのもと”

これ重要です。
 1つ目は、経済の基本であるものづくり。そのものづくりにおいて最も大事なのは、金型です。軍艦を作るにも時計の針を作るにも、金型がないと始まらない。実はその機械を作る機械、いわゆる工作機械メーカーの分野では、愛知の森精機、ヤマザキマザック、オークマ、この3社が世界の上位を占めています。特に森精機はドイツの企業を買収し、DMG森精機として世界シェア1位になった。日本は、世界中のものづくりの“もとのもと”を押さえているんです。

 日本ほど正確かつ大量に、ものを作ることができる国などありません。精密加工装置メーカーのディスコという会社は、サランラップ程度の薄さに、半導体に使われるシリコンウェハーを5枚も重ねる技術を持っています。思えば、日本人は、団扇を折り畳めるように扇子を作り出したような民族です。大きいものを小さくするのが大の得意。今の時代、その長所は環境問題の解決にも役立ちますから、こうした超精密加工の技術は世界中からますます求められることになる。

 2つ目は、日本の“稼ぎ方”が変わったことです。たとえば自動車はピーク時の1980年代半ばにはアメリカに年約350万台も輸出していましたが、現在は年約170万台程度。一方、日本のメーカーがアメリカ国内で年約380万台を生産しています。いわば、“アメリカ製トヨタ”“アメリカ製ホンダ”を、カナダやメキシコに輸出しているのです。平成元年の時点で、アメリカが抱える貿易赤字全体に占める対日比率は約44%に上っていましたが、今では7、8%程度でしょう。

 だからといって、日本が損をしているわけではありません。アメリカの子会社が稼いだお金は、配当などの形で日本の親会社に入ってきています。ところが、経済を分かっていない日本の新聞記者は「GDPが伸び悩んでいる」とか書くんだけど。GDPも重要ですが、海外からの配当や利子、特許等使用料などを反映したGNI(国民総所得)を忘れてはいけません。日本は今、GNIが増えるような分野で稼ぐ国になっているんです。
日本のものづくりは、世界のものづくりの“もとのもと”を押さえているということで、ものづくりの実力そのものは劣化しているわけではなく、日本の稼ぎ方が変わったということです。直接モノを売るのではなく、ものづくりを支援することによる配当や特許などの知的財産などの形で還元することで、お金を作り出してるわけです。

だからこそ、知的財産は武器であって、直接売ることではなく、日本の作り出す技術などの付加要素によって、稼ぐ国という構造が出来たことを意味しており、環境技術含め、いろんな課題について向き合って、ホントの意味でのグローバル社会を生きるために取り組んでるのが、日本の打ち出すグローバル社会の生き方ともいえます。

目先のものではなく、今の日本の姿を理解して戦略を描くべきで、自らの立ち位置をきちんと理解することが重要だと思います。現状を理解しない限りは、正しい解決策など導けないのは事実ですしね・・・。