イギリス総選挙と米中通商交渉
取り上げるネタは多いのですが、いまいち消化しきれない。。。
大企業と国民は分断されてるのは各国共通の状況で、一時的な混乱があったとしても、企業の利益が国民の利益と乖離しており、国際金融や共産主義者の理想郷の姿であるEUから変なもんを押し付けられるよりはマシと判断したというのが実情でしょうねwww単純な移民反対ではなく、ポリコレ疲れといったところでしょう。
経済面においては、EUを離脱しても他と提携出来れば、EU分はカバー可能です。
第1章 第1節 米中貿易摩擦の背景と経緯 : 世界経済の潮流 2018年 II - 内閣府
昨年のデータとなりますが、イギリスのGDPは2.8兆ドルとなるので、実質的に日米でカバーは可能ですし、中国が浄化出来れば、尚更の話とも言えます。
世界の名目GDP(USドル)ランキング - 世界経済のネタ帳
という意味でも、EU離脱をしても、イギリスの経済で一時的な混乱は生じますが、中長期のリスクはそこまでいうほどないし、今取り組んでる「自由で開かれたインド太平洋構想」を拡大していくのがベストともいえます。日米の動きは以下となります。
上記の記事で、米英は「壮大で新しい貿易合意を自由に締結することができる」とし、「EUとの間で結ばれるいかなる合意よりもはるかに大きく、もっと利益をもたらすものとなる可能性がある」とコメントしております。実際問題、TPP&アメリカでEUとの合意より利益をもたらす可能性のある協定も見えてるのは確かともいえます。付随するものとして、「自由で開かれたインド太平洋構想」となります。
自由で開かれたインド太平洋と一帯一路-ぱよぱよ日記
あとは金融についても触れておく必要があります。
合意なき離脱の場合、英中央銀行のイングランド銀行は条件合意なしの「無秩序離脱」の場合、最大で41兆ポンド(約6000兆円)のデリバティブが不安定な状態に置かれると言われております。
Brexitですが、今回の選挙で保守党が勝ったことで、英議会の離脱案は可決する可能性は高いですが、かといって、ハードブレグジットの可能性がなくなったわけではなく、寧ろ高まったともいえます。だからこそ、デリバティブの話に繋がるのですが・・・。
今までは、イギリスの政治の停滞が理由で、EU諸国はイギリスに対して、強気に出ることが出来てたわけですが、今回の選挙でイギリス国内の政治の柵がなくなったことから、イギリスとEUとのパワーバランスが変わったことを意味します。これが意味するものは、英議会でEU離脱案が実際に可決すれば、EU諸国の国内事情と政治のバランスと、欧州議会が一貫した対応を取ることが難しくなることが予想されます。そして、欧州委員長のユンケルの次の委員長が纏める事が出来るとは限らないし、英議会を通過後からが本番だと思います。「イギリスのEU離脱が現実化したときに生じる混乱の意味するもの」というのも、今後見えてくると思います。
「第4弾」はアメリカとしても避けたかったのはあるし、予想通りともいえる内容ですが、今後問われるのは、「米農産物の輸入拡大」は実現する可能性は高いが、「金融市場の開放や知的財産権保護、為替政策の透明化」については、合意はしたとしても、実現については高いハードルがあるともいえます。交渉という意味では、「第2段階の交渉に速やかに着手する」というのは、第1段階の実現具合を見るための圧力でもあって、これが実現出来なければ、当初予定していた関税の発動を意味することになります。
中国の合意した内容の「第1段階の合意は米国産の農畜産物の輸入拡大、知的財産権保護、技術移転、金融サービス、為替、紛争解決など9項目」の実現が出来るかが問われることになります。今回の合意によって、中国内の対応はやりやすくなってる部分はあることからも、これが踏み絵になるという意味も含まれてると思いますよ。
イギリス総選挙の件
英総選挙、保守党が過半数 首相「1月に必ず離脱」 (写真=ロイター) :日本経済新聞イギリスの総選挙ですが、英国民はEU離脱の国民投票時は僅差でしたが、時間を通してEU離脱派が増えており、保守党とBrexit党が競合しなかったことからも、今回の選挙は当然ともいえますが、思った以上に保守党は勝ったという感じともいえます。結局は、メディアが煽ってたのか現実逃避をしてたかは知りませんが、それに巻き込まれた労働党が自滅したというのが、今回の選挙結果でしょうね。EU残留派の自由民主党も議席を減らしており、EUに対しての未来はないというのが、一連の結果ではないでしょうか??
【ロンドン=久門武史】英国の下院総選挙(定数650)は13日開票をほぼ終え、ジョンソン首相率いる与党・保守党が過半数を獲得した。ジョンソン氏は「1月31日までに欧州連合(EU)から必ず離脱する」と勝利宣言し、公約だった2020年1月末の離脱へ準備を加速させる姿勢を強調した。16年の国民投票で離脱を決めてから3年半。英政治の混乱で迷走が続いてきた英国のEU離脱は実現へ大きな節目を迎えた。
保守党の獲得議席は365と解散前から67上積みし、サッチャー政権下の1987年以来の歴史的な大勝を収めた。最大野党の労働党は203と40減の惨敗を喫した。労働党のコービン党首は辞意を表明した。スコットランド民族党(SNP)は48(13増)に躍進、自由民主党は11(10減)となった。
保守党は過半数を奪還したことで、EUからの離脱関連法案を単独で可決できるめどをつけた。ジョンソン政権は議会の主導権を回復し、クリスマス休暇入りまでに離脱案の審議を再開する方針だ。英議会が1月中に新離脱案を可決すれば、20年末までは離脱のショックを和らげるためにEUとの経済的関係を維持する「移行期間」付きの離脱が決まる。
大企業と国民は分断されてるのは各国共通の状況で、一時的な混乱があったとしても、企業の利益が国民の利益と乖離しており、国際金融や共産主義者の理想郷の姿であるEUから変なもんを押し付けられるよりはマシと判断したというのが実情でしょうねwww単純な移民反対ではなく、ポリコレ疲れといったところでしょう。
経済面においては、EUを離脱しても他と提携出来れば、EU分はカバー可能です。
第1章 第1節 米中貿易摩擦の背景と経緯 : 世界経済の潮流 2018年 II - 内閣府
昨年のデータとなりますが、イギリスのGDPは2.8兆ドルとなるので、実質的に日米でカバーは可能ですし、中国が浄化出来れば、尚更の話とも言えます。
世界の名目GDP(USドル)ランキング - 世界経済のネタ帳
という意味でも、EU離脱をしても、イギリスの経済で一時的な混乱は生じますが、中長期のリスクはそこまでいうほどないし、今取り組んでる「自由で開かれたインド太平洋構想」を拡大していくのがベストともいえます。日米の動きは以下となります。
上記の記事で、米英は「壮大で新しい貿易合意を自由に締結することができる」とし、「EUとの間で結ばれるいかなる合意よりもはるかに大きく、もっと利益をもたらすものとなる可能性がある」とコメントしております。実際問題、TPP&アメリカでEUとの合意より利益をもたらす可能性のある協定も見えてるのは確かともいえます。付随するものとして、「自由で開かれたインド太平洋構想」となります。
自由で開かれたインド太平洋と一帯一路-ぱよぱよ日記
あとは金融についても触れておく必要があります。
合意なき離脱の場合、英中央銀行のイングランド銀行は条件合意なしの「無秩序離脱」の場合、最大で41兆ポンド(約6000兆円)のデリバティブが不安定な状態に置かれると言われております。
Brexitですが、今回の選挙で保守党が勝ったことで、英議会の離脱案は可決する可能性は高いですが、かといって、ハードブレグジットの可能性がなくなったわけではなく、寧ろ高まったともいえます。だからこそ、デリバティブの話に繋がるのですが・・・。
今までは、イギリスの政治の停滞が理由で、EU諸国はイギリスに対して、強気に出ることが出来てたわけですが、今回の選挙でイギリス国内の政治の柵がなくなったことから、イギリスとEUとのパワーバランスが変わったことを意味します。これが意味するものは、英議会でEU離脱案が実際に可決すれば、EU諸国の国内事情と政治のバランスと、欧州議会が一貫した対応を取ることが難しくなることが予想されます。そして、欧州委員長のユンケルの次の委員長が纏める事が出来るとは限らないし、英議会を通過後からが本番だと思います。「イギリスのEU離脱が現実化したときに生じる混乱の意味するもの」というのも、今後見えてくると思います。
米中通商交渉の件
米中貿易交渉「第1段階の合意」 農畜産物など9項目 :日本経済新聞米中通商交渉についてですが、「第1段階の合意」に達して、「第4弾」は見送り、適用済みの追加関税の税率も一部引き下げに応じる結果となりました。今回の引き下げの対象は、第4弾の一部で、第1~3弾については現状維持となります。そして、「第2段階の交渉に速やかに着手する」とトランプ大統領はコメントしております。
【北京=原田逸策、ワシントン=河浪武史】米中両国政府は13日、大詰めを迎えていた貿易交渉で「第1段階の合意」に達したと発表した。米国は15日に予定していた対中制裁関税「第4弾」の発動を見送り、適用済みの追加関税の税率も一部引き下げる。中国は米農産物の輸入拡大のほか、金融市場の開放や知的財産権保護、為替政策の透明化も打ち出す。
トランプ米大統領は13日、「中国と非常に大きな第1段階の合意に達した。15日に予定していた関税発動は見送る」とツイッターに投稿した。「第2段階の交渉に速やかに着手する」と協議継続にも意欲を示した。
「第4弾」はアメリカとしても避けたかったのはあるし、予想通りともいえる内容ですが、今後問われるのは、「米農産物の輸入拡大」は実現する可能性は高いが、「金融市場の開放や知的財産権保護、為替政策の透明化」については、合意はしたとしても、実現については高いハードルがあるともいえます。交渉という意味では、「第2段階の交渉に速やかに着手する」というのは、第1段階の実現具合を見るための圧力でもあって、これが実現出来なければ、当初予定していた関税の発動を意味することになります。
中国の合意した内容の「第1段階の合意は米国産の農畜産物の輸入拡大、知的財産権保護、技術移転、金融サービス、為替、紛争解決など9項目」の実現が出来るかが問われることになります。今回の合意によって、中国内の対応はやりやすくなってる部分はあることからも、これが踏み絵になるという意味も含まれてると思いますよ。