今年を終える上で重要な2日になりそうです。各国で末期と見受けられてる症状も見えてきておりますが、敵側は強力で正面突破はリスクが大きいので、相手側の資金源を潰しつつ、地道に浄化していくのが定石ともいえます。

そういう意味では、香港デモもこういった状況ですので、資金源を潰せば、収束すると思います。


取り上げてなかったテーマについて簡単に・・・。

日米首脳電話会談について

日米首脳電話会談 | 外務省

 12月21日午後10時30分頃から約75分間,安倍晋三内閣総理大臣は,ドナルド・トランプ米国大統領(The Honorable Donald J. Trump, President of the United States of America)からの要請を受けて電話会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 両首脳は,北朝鮮をめぐる最新の情勢について意見交換を行い,北朝鮮問題に関する方針を綿密にすり合わせました。安倍総理からは,米朝プロセスを完全に支持していること,北朝鮮に対しては危険な挑発行動ではなく,平和的な対話を通じて,朝鮮半島の完全な非核化に取り組むよう,改めて強く求めていることを述べました。また,両首脳は,拉致,核,ミサイルの諸問題の解決に向けて,今後も日米で一層緊密に連携し,共に対応していくことで,完全に一致しました。

2 安倍総理から,23日に訪中し,習近平中国国家主席と会談を行うとともに,日中韓3か国のサミットに臨み,この地域の平和と安定に向けて,中国,韓国ともしっかりと連携したい旨述べました。

3 なお,安倍総理は,この機会に,ローハニ・イラン大統領の訪日の結果についても説明しました。総理から,中東における緊張緩和と情勢の安定化に向け,引き続き米国と緊密に連携しつつ,外交努力を続けていく旨述べました。
重要なのは、約75分間の電話会談であったということに尽きます。概要としては上記の内容となっておりますが、記録には残っていない重要な話も含まれてると見ていいでしょう。

米朝プロセスについては、昨年の米朝首脳会談の共同声明の内容となります。
米朝首脳会談、共同声明の全文  :日本経済新聞

トランプ大統領と金委員長は、新たな米朝関係の確立と、朝鮮半島における持続的で強固な平和体制の構築に関連する諸問題について、包括的で詳細、かつ誠実な意見交換をした。トランプ大統領は北朝鮮に安全の保証を与えることを約束し、金委員長は朝鮮半島の完全非核化への確固で揺るぎのない約束を再確認した。
新たな米朝関係の確立と、朝鮮半島における持続的で強固な平和体制の構築というのが米朝プロセスともいえるし、これこそが、拉致問題の解決の解決策ですし、一連の問題のために必要なのは、日米だったり、各国との連携が必要です。

2019年最後のイベントとなる日中韓3か国のサミットとなりますが、この書き方からすれば、習近平中国国家主席との会談が重要で、中韓との連携については、出来れば程度のニュアンスにも見えなくもないし、これについては、明日までに一定の答えが出るような気がします。

ローハニ・イラン大統領の訪日について説明をしているということは、トランプ大統領も安倍首相を信頼して理解はしておりますが、アメリカとイランとの関係で日本と協調出来る部分と出来ない部分があるのは事実です。この箇所も重要だけど、「中東における緊張緩和と情勢の安定化に向け、アメリカと緊密に連携しつつ、外交努力を続けていく」という部分ともいえます。これについては、もう少し時間が必要かもしれません。

この会談に含まれてない話題が気になりますが、この点については、今後答え合わせが行われることになるかもしれません。

日英首脳電話会談について

日英首脳電話会談 | 外務省

 本21日,午後3時30分頃から約20分間,安倍晋三内閣総理大臣は,ボリス・ジョンソン英国首相(The Rt Hon Boris Johnson MP, Prime Minister of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)と日英首脳電話会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。

1 安倍総理大臣から,ジョンソン首相に対し,サッチャー首相以来の総選挙での歴史的大勝利に祝意を述べた上で,「日英同盟以来の良好な日英関係を,一層強化すべくボリスと手を携えて協力していきたい。」と述べました。また,11月29日にロンドン橋で発生したテロ事件に対して,哀悼の意を表明しました。これに対し,ジョンソン首相から,先般日本で行われたラグビーワールドカップの成功に祝意を述べ,また,安全保障・防衛協力,貿易の両面で日英両国が友好関係をさらに強化していくモメンタムを維持したいと述べました。

2 英国のEU離脱に関して,安倍総理大臣から,日系企業の経済活動や世界経済への影響を最小限にする形で離脱が実現し,その後の英国・EU間の将来関係協定の交渉が速やかに進展することを強く期待している旨述べました。これに対し,ジョンソン首相から,迅速かつ円滑に,関係者にとって最大限の安定性をもたらすようなEU離脱を実現したいと述べました。
また,安倍総理大臣から,両国企業が円滑かつ安定的に経済活動を継続できるよう,英国のEU離脱後,貴首相と一致したとおり野心的な日英間の新たな経済的パートナーシップの構築に迅速に取り組みたい旨,また,英国のTPP11加入の可能性については,日本として支援を継続していく考えである旨述べました。これに対し,ジョンソン首相から,日英間の新たな経済的パートナーシップについては,日EU・EPAを基礎に,来年1月末のEU離脱後,可及的速やかに議論していきたい旨述べました。

3 両首脳は,自由で開かれたインド太平洋を共に実現するため,日英の協力を更に進めていくことで一致しました。
重要なのは、英国のEU離脱関係で、「迅速かつ円滑に,関係者にとって最大限の安定性をもたらすようなEU離脱の実現」という構想から、EU離脱後についての準備を両国で水面下で取り組んでたことを意味します。

英国のTPP加盟だけではなく、他の国の合意も必要で時間もかかることから、日英EPAも視野にEU離脱後にすぐ発効出来る形で動いてるようです。「交渉期限はないが、関税優遇の切れ目をなくしたい」ということからも、迅速に進めることになると思います。

外務省のデータを紹介します。

・主要経済指標・経済指標関連リンク | 外務省
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000018853.pdf

これを見ても、英国がEUを離脱しても、日米でEU分はカバー出来ますし、これらの交渉において、日本にとって何の弊害もありませんし、今までの歴史にもなかった「日米英同盟」結成に向けて動くというのは、各国にとっての偉業を意味すると思います。そして、日本にとって重要なのは、「自由で開かれたインド太平洋」構想ともいえます。

自由で開かれたインド太平洋と一帯一路-ぱよぱよ日記

この構想の実現というのは一つの鍵ですし、日本にとっても一帯一路も重要です。各国との信頼関係があれば、一帯一路も中国より成果を出しているのもあるしね。経済規模からしても、中国は無視は出来ないので、米中通商交渉を通じて、中国の浄化も今後の経済において必要であると思いますよ。

東アジア地域包括的経済連携(RCEP)について

日中韓貿易相、RCEP合意へ協力確認 (写真=共同) :日本経済新聞

【北京=杉原淳一】日本、中国、韓国は22日、北京市内で経済貿易相会合を開いた。交渉が難航している東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の合意に向けた協力を確認した。日韓は日本による韓国向けの輸出管理の厳格化を巡って対立しているが、両国の公式な閣僚会談は開かれなかった。

日本からは梶山弘志経済産業相、議長国の中国は鍾山商務相、韓国は成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源相がそれぞれ出席した。会合終了後に発表した共同声明には「あらゆる形態の保護主義に反対することを再確認した」と盛り込んだ。

日中韓にインドや東南アジア諸国連合(ASEAN)などを加えた計16カ国で交渉しているRCEPはインドとの調整が難航し、19年中の合意を見送った。梶山経産相は22日の経済貿易相会合で「早期署名に向け、インドの重要課題の解決のために16カ国が取り組むことが重要だ」と強調し、交渉国の一部で浮上しているインド抜きでの合意論をけん制した。
経産省の内容も紹介します。
梶山経済産業大臣が中華人民共和国に出張しました (METI/経済産業省)

1.12月22日(日曜日)、中国・北京で第12回日中韓経済貿易大臣会合が開催され、日本からは梶山弘志 経済産業大臣、中国からは鍾山(ショウ・ザン)商務部部長、韓国からは成允模(ソン・ユンモ)産業通商資源部長官が出席しました。RCEP、日中韓FTA、三国間協力(デジタル経済等)などについて議論を行い、共同声明(別紙)を採択しました。

2.RCEPについては、16カ国でのRCEPの早期署名に向け、今年11月に発出された共同首脳声明に基づいてより一層の努力をすることで一致しました。日中韓FTAについては、まずは16カ国でのRCEP妥結・署名を実現し、それを踏まえ、独自の価値を有する、包括的で、質の高い互恵的な協定実現のため協力することを確認しました。

3.さらに、デジタル経済に関する国際ルール作りを加速すべく、WTOにおける電子商取引交渉などにおいて三カ国で協力していくことを確認しました。
RCEPについて紹介します。

東アジア地域包括的経済連携(RCEP) | 外務省

・東アジア地域包括的経済連携(RCEP)(概要)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000231134.pdf



交渉参加国は「ASEAN10か国+6か国(日本,中国,韓国,オーストラリア,ニュージーランド,インド)」となっており、ASEANとの話も重要となります。先月のASEANに関する記事を紹介します。

ASEAN関係-ぱよぱよ日記

実質的に交渉は日本が主導しており、デジタル経済に関する国際ルール作りについても、一定の協力関係は得られてることからも、通商関係における交渉は進んでおり、RCEPの合意は重要ですが、日中韓FTAについては、この場で話も出ていないことからも、纏まる見込みは現段階ではないと見ていいです。