今年も施政方針演説をやってみます。

まずは全文については官邸HPを案内します。


適当な概要と雑感(短め)。

一 はじめに

(日本オリンピック)
  • 五輪史上初の衛星生中継。坂井義則(よしのり)さんは八月六日広島生まれ。戦後の焼け野原から復興を成し遂げ、自信と誇りを持って、高度成長の新しい時代へと踏み出していく。
  • 「日本オリンピック」。坂井さんがこう表現した六十四年大会は、まさに、国民が一丸となって成し遂げました。
  • 本年のオリンピック・パラリンピックもまた、日本全体が力を合わせて、世界中に感動を与える最高の大会とする。そして、そこから、国民一丸となって、新しい時代へと、皆さん、共に、踏み出していこう。

(新しい時代へ踏み出す)
  • 「日本はもう成長できない」。七年前、この「諦めの壁」に対して、まず、三本の矢を力強く放ちました。
  • 子育て支援、教育無償化、更には働き方改革。一億総活躍社会を目指し、まっすぐに進んでまいりました。
  • 平和安全法制を整備し、防衛力を抜本的に強化しました。地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、世界を駆け回り、ダイナミックな日本外交を展開した。
  • 我が国は、もはや、かつての日本ではありません。「諦めの壁」は、完全に打ち破ることができた。その自信と誇りと共に、今、ここから、日本の令和の新しい時代を、皆さん、共に、切り拓いていこう。

 今年はオリンピックを成功に終わらせることが大事です。7年前の暗黒の民主党政権の時は「諦めの壁」に覆われておりました。アベノミクスも一定の効果はあり、全て肯定するわけでもないが、それでも一歩ずつ進んでいることは確かです。

平和安全法制(安保法改正)については以下となります。

平和安全法制 - Wikipedia

他にもテロ3点セット(「(犯罪)収益移転防止」「テロ資金凍結法案」「犯罪資金提供防止法案」)、共謀罪成立によるパレルモ条約締結など、着実に進めております。

【拡散】テロ関連、三法案可決。その効果と説明。(サヨクへの牽制) | 小坪しんやのHP〜行橋市議会議員

国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約 - Wikipedia

地球儀を俯瞰する外交は以下となります。

二 復興五輪

  • 二〇二〇年の聖火が走り出す、そのスタート地点は、福島のJヴィレッジです。かつて原発事故対応の拠点となったその場所は、今、我が国最大のサッカーの聖地に生まれ変わった
  • 常磐自動車道に続き、本年三月、JR常磐線が全線開通
  • 双葉町、大熊町、富岡町の帰還困難区域における避難指示の一部解除
  • 浪江町では、世界最大級の、再生エネルギーによる水素製造施設が、本格稼働
  • リチウムイオン電池、AIロボット。未来を拓く産業が、今、福島から次々と生まれようとしている
  • 宮城県を訪れる外国人観光客は、震災前の二倍を超えました。岩手県では三倍となっている
  • 九年前、ファーディーさんは、ラグビーチームの一員として、釜石で、東日本大震災を経験
  • オーストラリア大使館から避難勧告を受け、家族から帰国を勧められても、ファーディーさんは、釜石に残り、救援物資の運搬、お年寄りや病人の搬送。困難に直面する被災者への支援を続けた
  • 釜石は、オリンピック・パラリンピックに際し、オーストラリアのホストタウンとなる
  • 岩手県野田村は台湾、福島県二本松市はクウェートなど、二十九の被災自治体が、支援を寄せてくれた人々との交流を深めます。
  • 心温まる支援のおかげで力強く復興しつつある被災地の姿を、その目で見て、そして、実感していただきたい。まさに「復興五輪」
  • 東日本大震災では、百六十三の国と地域から支援が寄せられました。我々が困難の時にあって、温かい支援の手を差し伸べてくれた世界の方々に、改めて、今、この場から、皆さんと共に、感謝の気持ちを表したい

台湾というキーワードが出たのは異例でしたが、支援してくれた人たちとの交流を深めることは大事ですし、我々が困難の時にあって、温かい支援の手を差し伸べてくれた世界の方々に、改めて、今、この場から、皆さんと共に、感謝の気持ちを表したいという気持ちは大事だと思います。


三 地方創生

(観光立国)
  • 全体で五百近い市町村が、今回、ホストタウンとなる
  • 北は北海道から、南は沖縄まで。アイヌの皆さんが受け継いできた伝統音楽や食文化、琉球舞踊など、我が国が誇る全国各地の地域文化に触れていただく「日本博」を、本年開催する
  • 自家用車による有償の運送サービス制度について規制緩和を行い、外国人観光客の皆さんの地方での足もしっかりと確保
  • 首里城の一日も早い復元に向け、全力を尽くす
  • 三月には、那覇空港第二滑走路の供用を開始します。発着枠を十万回以上拡大することにより、アジアのゲートウェイとして、沖縄の振興に取り組む
  • オリンピック・パラリンピックに向けて、サイバーセキュリティ対策、テロなど組織犯罪への対策に万全を期すことで、安全・安心を確保
  • 五年後の大阪・関西万博も視野に、多言語化、Wi‐Fi環境の整備など、観光立国の基盤づくりをすすめる
  • 高い独立性を持った管理委員会の下、厳正かつ公平・公正な審査を行いながら、複合観光施設の整備に取り組む
  • 外国人観光客の多様なニーズに応える宿泊施設など世界に冠たる観光インフラを整え、二〇三〇年六千万人目標の実現を目指す

自家用車による有償の運送サービス制度の規制緩和が気になるところ。地方創生の観点では観光は重要となりますが、観光業を今後発展するためにも、外国人観光客、日本人観光客の両方のバランスが重要で、観光公害によって一度観光客が離れると戻ってこないため、観光公害の対策も重要となります。


(農産物輸出)
  • 世界に目を向けることで、地方に新しいチャンスが広がる
  • 昨年、EUへの牛肉やコメの輸出は、約三割増えた
  • TPP諸国への乳製品の輸出も、二割を大きく上回る伸びた
  • さつまいもの輸出は、昨年、四割以上増加した
  • 中国への牛肉輸出について、解禁令が発出
  • 今月発効した日米貿易協定も活かし、おいしくて、安全な、日本の農林水産物の世界への挑戦を、力強く後押しする
  • 農地の大規模化、牛の増産や、水産業の生産性向上など、三千億円を超える予算で、生産基盤の強化
  • 神戸牛、ルビーロマン、ゆめぴりか。農家の皆さんの長年にわたる努力の結晶である、日本ブランドを、海外流出のリスクからしっかりと守る
  • CSF(豚コレラ)、ASF(アフリカ豚コレラ)対策の強化

農業政策の方向性については資料を見るのがいいと思います。以下の資料を見ればある程度の方向性は見えてくると思います。

農林水産業・地域の活力創造本部(第26回)議事次第

資料1 農林水産政策の展開方向について(PDF/2,351KB) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/nousui/dai26/siryou1.pdf

重要なのは、海外流出のリスクから守ることとなります。対策の一部は以下の記事を参考になると思います。


(地方創生)
  • 昨年の台風十九号では八ッ場ダムが利根川の被害防止に役立った
  • 水力発電や農業用水などを目的とするダムについても、一元的に活用するための対策を、全ての一級河川を対象とする
  • 相次ぐ自然災害の教訓を活かし、全国で、川底の掘削、堤防の整備、無電柱化を進める
  • 送電線の計画的な更新、電力会社、自衛隊、自治体の平時からの連携などにより、強靱(じん)な電力供給体制を構築する
  • 防災・減災、国土強靱化を進め、災害に強い故郷を創り上げる
  • 東京から鉄道で七時間。島根県江津市は「東京から一番遠いまち」で、二十年以上、転出超過が続き、人口の一割に当たる二千八百人が減少した
  • 若者の起業を積極的に促した結果、ついに、一昨年、転入が転出を上回り、人口の社会増が実現
  • 原田真宜(まさのり)さんは、パクチー栽培を行うため、東京から移住し、地域ぐるみで若者のチャレンジを後押しする環境が、原田さんの移住の決め手となった
  • 「地方にこそ、チャンスがある」。そう考え、地方に飛び込む若者を、力強く応援する
  • 東京から地方に移住して起業・就業する場合に最大三百万円支給する制度を、更に使いやすくする
  • 都市に住む皆さんの地方での兼業・副業を促すため、人材のマッチングや移動費の支援を行う新たな制度を創設
  • 企業版ふるさと納税を拡充し、地方における魅力ある仕事づくりを一層強化
  • まちづくりの基盤である地方の金融サービス、交通サービスをしっかりと維持・確保

災害対策は急務として、地方への移住にして起業するにしても、生活面もあるし、余程の覚悟か支援がなければ難しいように思います。300万円だと厳しいと思うし、失敗してもリカバリ出来る仕組みでないと、地方の移住は難しいでしょうね。起業が軌道に乗るまでは持ち出しも多いし、その点をどうするかが重要な気がします。

四 成長戦略

(中小・小規模事業者)
  • 全国各地の中小・小規模事業者の皆さんが、長年培ったオンリーワンの技術で、地域経済を支えている
  • 経営者の多くが六十歳を超え、事業承継は待ったなしの課題であります。そして、若い世代の承継を阻む最大の壁が、個人保証の慣行となっている
  • この春から、先代の経営者と後継者から個人保証を取る、いわゆる二重取りを原則禁止
  • 商工中金では、今月から、年間三万件、二兆円の新規融資について、個人保証なしの融資を原則とする運用を開始
  • 信用保証協会では、個人保証なしで後継者の皆さんの融資を保証する新制度を、四月からスタート
  • 経営の磨き上げ支援も行い、専門家の確認を得た後継者には、保証料をゼロとする
  • 七年前、十年ぶりの大改正を行った下請振興基準を、更に改正し、対象を拡大
  • 大企業に対しても、新たに金属産業、化学産業で、自主行動計画の策定を求める
  • 業界ごとの取引慣行に詳しい専門人材を下請Gメンに採用し、下請取引の更なる適正化に取り組む
  • デジタル取引透明化法を制定し、オンラインモールでの出店料の一方的引上げなど不透明な取引慣行を是正する

個人保証については以下の記事が参考になると思います。

事業承継も難しい問題ですが、人手不足倒産というのもいろいろと混ざっていて分かりにくいです。

去年の企業倒産増加 人手不足や後継難で事業継続断念 | NHKニュース

記事を見ると、460件は高齢になった経営者の後を継ぐ人材が見つからず、事業の継続を諦めたことが原因で、185件は、必要な従業員を確保できなかったことが理由となっております。事業承継をスムーズにして、必要な事業承継も重要ですし、廃業したくても廃業出来ないケースもありますので、こちら側の支援もやったほうがいいかと・・・。

下請け対策は当然として、「デジタル取引透明化法」についても、一方的引上げなど不透明な取引慣行を是正の観点から重要となります。以下の法案となります。


(規制改革)
  • IoT、ビッグデータ、人工知能。第四次産業革命の大きな変化の中で、デジタル時代の規制改革を大胆に進める
  • 本年から、無人自動運転を解禁し、中山間地域の皆さんに、安全で便利な移動手段を提供
  • 自動制御ブレーキを備えたサポートカーに限定した新たな免許制度を設け普及を拡大
  • フィンテックによる多様な決済サービスが登場する中、金融分野の業法による縦割り規制を抜本的に見直す
  • マイナンバーカードの取得を促し、来年度中に健康保険証としての利用を開始
  • あらゆる行政手続の電子化を進め、対面での確認が必要なものなどを除き、二〇二四年度までに完了させる
  • 個人データの利用停止を可能とするなど、個人情報保護を強化
  • あおり運転を刑罰の対象とし、道路へのカメラ設置などにより、悪質な運転者の取締りを徹底する
  • 空港施設へのドローン飛行を禁止し、飛行経路の安全を確保

デジタル時代の規制改革については以下の記事を紹介します。
無人自動運転を解禁と自動制御ブレーキを備えたサポートカーの普及の拡大も重要です。フィンテックについては、以下のような動きになっております。

マイナンバーカードの保険証利用については厚生労働省のページが参考になるかと。

マイナンバーカードの保険証利用について(被保険者証利用について)

ざっくりといえば、保険証の情報をマイナンバーカードに登録することが出来るといった感じで、事前に紐付けることで、保険証としての機能をマイナンバーカードに持たせることが可能です。

あおり運転については、悪質な運転者の取締りという意味では、こっちも取り締まったほうがいいでしょう。


(イノベーション)
  • 吉野先生に続く、未来を担う若手研究者に、大胆に投資
  • 自由な発想で挑戦的な研究に打ち込めるよう、資金配分を若手に思い切って重点化する
  • 安定的なポストを確保し、海外留学を含めたキャリアパスを確立することで、若者が将来に夢や希望を持って研究の世界に飛び込める環境を整える
  • 大企業などからベンチャー企業への投資を税制で支援し、いわゆる自前主義からの発想の転換を図る
  • 国の研究機関によるベンチャー企業への出資を促すことで、蓄積された研究成果や技術を新しい産業へと成長させる
  • 第四次産業革命がもたらすインパクトは、経済のみにとどまらず、安全保障をはじめ、社会のあらゆる分野に大きな影響を及ぼします。国家戦略としての取組が必要となる。
  • 5G、ポスト5G、更にその先を見据えながら、大胆な税制措置と予算により、イノベーションを力強く後押しする
  • 次世代暗号などの基盤となる量子技術について、国内外からトップクラスの研究者・企業を集める、イノベーション拠点の整備を進める
  • 月を周回する宇宙ステーションの整備、月面での有人探査などを目指す新たな国際プロジェクトに、我が国として、その持てる技術を駆使し貢献する
  • Society 5.0の時代にあって、。本年から小学校でプログラミング教育を開始し、四年以内に、全ての小学生、中学生に一人一台のIT端末を揃える
  • 企業エンジニアなど多様な外部人材を登用することで、新しい時代の教育改革を進める

Society 5.0についてです。

Society 5.0 - 科学技術政策 - 内閣府

あとは過去記事を紹介します。

Society5.0-ぱよぱよ日記


(アベノミクス)
  • 事業規模二十六兆円に及ぶ対策を講じることで、自然災害からの復旧・復興に加え、米中貿易摩擦、英国のEUからの離脱など海外発の下方リスクにも万全を期す
  • 日本経済は、この七年間で十三%成長し、来年度予算の税収は過去最高
  • 公債発行は八年連続での減額
  • 経済再生なくして財政健全化なし
  • この六年間、生産年齢人口が五百万人減少する一方で、雇用は三百八十万人増加
  • 最低賃金も現行方式で過去最高の上げ幅となり、史上初めて全国平均九百円を超えた
  • 九割近い中小企業で、賃上げが実現
  • 雇用環境が好転している今、就職氷河期世代の皆さんの就業を、三年間集中で一気に拡大させる
  • 兼業や副業をやりやすくするため、労働時間に関するルールを明確化
  • 労働施策総合推進法を改正し、大企業に中途採用・経験者採用比率の開示を求め、多様で柔軟な働き方が可能となるよう、改革を進める
  • 経済社会が大きく変化する中、ライフスタイルの多様化は時代の必然で、今こそ、日本の雇用慣行を大きく改め、働き方改革を進めましょう

問題は就職氷河期世代ですが、一応の対策はやってみたとしても、救済されることはないと思います。対策をやるなら、早期にやるべきでしたし、正直な感想でいえば、手遅れのように思います。就職氷河期世代に対する他の世代の理解の少なさも問題かもしれないし、思ってる以上に深刻な問題かもです。ここを早期にケアしてたら、少子化問題も多少はマシだったとは思います。

働き方改革については弊害も今後出てくると思いますので、対策も必要になってくると思います。収入減になれば、経済的にも悪効果ですし、収入が減ったのを兼業や副業で補うなら、全然改革にならないどころか、逆に悪化する可能性が高いです。

五 一億総活躍社会

(全世代型社会保障)
  • この春から、大企業では、同一労働同一賃金がスタート
  • 正規と非正規の壁がなくなる中で、パートの皆さんへの厚生年金の適用を更に広げる
  • 三千億円を上回る、ものづくり補助金、IT補助金、持続化補助金により生産性向上への支援、社会保険手続の負担軽減
  • 高齢者のうち、八割の方が、六十五歳を超えても働きたいと願ってる
  • 働く意欲のある皆さんに、七十歳までの就業機会を確保
  • 年金受給開始の選択肢を、七十五歳まで広げます。在職老齢年金についても、働くインセンティブを失わせることのないよう、見直しを行う
  • 七十五歳以上であっても一定以上の所得がある方には、窓口での二割負担を新たにお願いすることを検討する
  • かかりつけ医機能の強化を図るため、大病院の受診に定額負担を求めることで、現役世代の負担上昇を抑える

働き方改革と同一労働同一賃金の相性が最悪なところが気になります。

同一労働同一賃金特集ページ |厚生労働省

恐らく、これによって賃金が下がる人も出てくると思われます。そういう意味では、運用次第では結構危険な状態になることが予想されます。
最も、「六十五歳を超えても働きたい」というよりは、今の世の中で60歳で定年というのも微妙ですし、その後の生活を考えると働いた方がいいですし、定年は社会保障費の観点からも、上げたほうがいいでしょうね。


(子育て支援)
  • 昨年の幼児教育・保育の無償化のスタートに続き、この四月から、真に必要な子どもたちの高等教育の無償化が始まる
  • 私立高校の実質無償化も実現し、子どもたちの誰もが、家庭の経済事情にかかわらず、夢に向かって頑張ることができる社会を創り上げる
  • これまでの取組により、待機児童の数は、昨年、調査開始以来、最少となった
  • 妊娠、出産、子育てへの切れ目ない支援を行います。来年春までに、子育て世代包括支援センターを全ての市町村に設置する
  • 所得の低いひとり親世帯への支援を拡大し、子育てしやすい社会づくりを更に強化

 特にコメントはないです。


(一億総活躍社会)
  • この六年で、女性の就業者数は、新たに二百九十万人増加
  • 就業率は、二十五歳以上の全ての世代で米国を上回っている
  • 女性活躍の旗を高く掲げ、女性の皆さんが働きやすい環境づくり、女性リーダーの拡大に向けた取組を一層進める
  • 民間シェルター支援によるDV対策などに取り組む
  • 女性も男性も、若者もお年寄りも、障害や難病のある方も、更には一度失敗した方も、誰もが多様性を認め合いその個性を活かすことができる社会、思う存分その能力を発揮できる社会を作る
  • 一億総活躍社会の実現こそが、まさに少子高齢化を克服する鍵
  • バリアフリー社会の実現に向けて、公共交通機関における取組を強化
  • 中村先生の情熱によって、一九六四年、東京パラリンピック大会が実現しました。その後、パラリンピックは四年おきに継続的に実施されるようになった
  • 本年のパラリンピックを、世界中の人々に夢や感動を与える、素晴らしい大会とする。

一億総活躍社会はこちらも参考に・・・。

一億総活躍社会の実現 | 首相官邸ホームページ

パラリンピック大会は1964年の東京オリンピックが最初だったのですね。これは知らなかったけど、こういった取り組みはホント素晴らしいと思います。

六 外交・安全保障

(積極的平和主義)
  • 積極的平和主義の旗の下、戦後外交を総決算し、新しい時代の日本外交を確立する。その正念場となる一年となる
  • 日朝平壌宣言に基づき、北朝鮮との諸問題を解決し、不幸な過去を清算して、国交正常化を目指す
  • 何よりも重要な拉致問題の解決に向けて、条件を付けずに、私自身が金正恩委員長と向き合う決意
  • 米国、韓国をはじめ国際社会と緊密に連携
  • 韓国は、元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国であります。であればこそ、国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げることを、切に期待いたします。
  • プーチン大統領と長門で合意した、元島民の方々の航空機によるお墓参り、そして四島での共同経済活動は、着実に前進しています。一九五六年宣言を基礎として交渉を加速させ、領土問題を解決して、平和条約を締結する。
  • 日本と中国は、地域と世界の平和と繁栄に、共に大きな責任を有している
  • 首脳間の往来に加え、あらゆる分野での交流を深め、広げることで、新時代の成熟した日中関係を構築する

 重要なのは、「戦後外交を総決算し、新しい時代の日本外交を確立する。その正念場となる一年」と位置付けてる点となります。今は重要な局面ですし、ノイズに惑わされないでください。この時期のアベガーは全て反日と決めつけていいです、ハイ。

基本的な方向性はいいとして、韓国については、「元来、基本的価値と戦略的利益を共有する最も重要な隣国」というか、「元来」というワードが鍵です。「国と国との約束を守り、未来志向の両国関係を築き上げる」ときちんと釘をさしてるというか、一種の煽りのようで一番笑った部分ですwww重要なのは「元来」ですし、未来志向がなければ、未来はないといった意味も含んでるのでしょう。

中国も結構似てるんだけど、「地域と世界の平和と繁栄に、共に大きな責任を有している」というのと、新時代の日中関係の構築が出来るかが問われてきます。これが出来るかどうかが、今後重要になってくると思います。


(安全保障政策)
  • この春から、航空自衛隊に「宇宙作戦隊」を創設
  • サイバー、電磁波といった新領域における優位性を確保するため、その能力と体制を抜本的に強化
  • 昨日、日米安全保障条約は、改定の署名から六十年を迎えました。日米同盟は、今、かつてなく強固なものとなっている
  • 二〇二〇年代前半の海兵隊のグアム移転に向け、施設整備などの取組を進めます。抑止力を維持しながら、沖縄の基地負担軽減に、一つひとつ結果を出す
  • 日米同盟の強固な基盤の上に、欧州、インド、豪州、ASEANなど、基本的価値を共有する国々と共に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指す

「宇宙作戦隊」創設、サイバー、電磁波などの体制強化は重要です。
日米安保条約60周年については以下を紹介します。 日米同盟の強固な基盤の上に、欧州、インド、豪州、ASEANなど、「基本的価値を共有する国々」と共にというのが重要です。共有できない場合は致し方ないでしょう。

「自由で開かれたインド太平洋」は以下の資料を参考に・・・。

自由で開かれたインド太平洋 | 外務省


(国際社会の課題解決)
  • この七年間、八十の国・地域を訪問し、八百回を超える会談を重ねた
  • 各国首脳との信頼関係の上に、国際社会が直面する共通課題の解決に向け、世界の中で、主導的な役割を果たしていく
  • 中東地域における緊張の高まりを深く憂慮します。我が国は、全ての関係者に、対話による問題解決と自制的な対応を求める
  • これまで培ってきた中東諸国との友好関係の上に、この地域の緊張緩和と情勢の安定化のために、これからも、日本ならではの平和外交を粘り強く展開する
  • エネルギー資源の多くをこの地域に依存する我が国として、こうした外交努力と併せて、自衛隊による情報収集態勢を整え、日本関係船舶の安全を確保する
  • 自由貿易の旗手として、二十一世紀の経済秩序を世界へと広げる
  • EUから離脱する英国とも、速やかに通商交渉を開始
  • TPPの更なる拡大や、インドを含めたRCEP交渉を主導する
  • データ流通の新たな国際ルールづくりを、大阪トラックでリードする
  • G20で合意したブルー・オーシャン・ビジョンには、既に五十九の国から賛同
  • 二〇五〇年までの海洋プラスチックごみによる新たな汚染ゼロの実現を目指す
  • 我が国は、五年連続で温室効果ガスの削減を実現いたしました。二〇一三年度比で十一・八%の削減は、G7の中で英国に次ぐ削減量
  • 長期戦略に掲げた脱炭素社会を早期に達成するため、ゼロエミッション国際共同研究拠点を立ち上げる
  • 米国、EUなどG20の研究機関の叡智を結集し、産業革命以来増加を続けてきたCO2を、減少へと転じさせる、「Beyondゼロ」を目指し、人工光合成をはじめ革新的イノベーションを牽引する
  • 世界の平和と安定、自由で公正で開かれた国際ルールの構築、気候変動をはじめとした地球環境問題への挑戦

かなり濃い内容で説明しきれないwww

デジタル経済,特にデータ流通や電子商取引に関する国際的なルール作りの大阪トラックについては以下となります。

大阪トラック・プロセス | 外務省

ブルー・オーシャン・ビジョンは以下となります。

大阪ブルー・オーシャン・ビジョン実現のための 日本の「マリーン(MARINE)・イニシアティブ」 | 外務省

CO2については以下のスピーチに方向性が示されております。
平成31年1月23日 世界経済フォーラム年次総会 安倍総理スピーチ | 令和元年 | 総理の演説・記者会見など | ニュース | 首相官邸ホームページ

 今や、手遅れになる前に、より多く、更に多くの、非連続的イノベーションを導き入れなくてはなりません。二酸化炭素というのは、皆様、事と次第によっては、一番優れた、しかも最も手に入れやすい、多くの用途に適した資源になるかもしれません。例えば、人工光合成です。これにとって鍵を握るのが、光触媒の発見でしたが、手掛けたのは日本の科学者で、藤嶋昭(ふじしまあきら)という人です。メタネーションというと年季の入った技術ですが、CO2除去との関連で、新たな脚光を浴びています。今こそCCUを、つまり炭素吸着に加え、その活用を、考えるときなのです。それから水素です。水素は、一次エネルギーであるだけでなく、エネルギーのキャリアでもあって、むしろそちらの方が重要なくらいですが、価格が安く、かつ、手に入れやすくならないといけません。我が政府は、水素の製造コストを2050年までに今の1割以下に下げる。それで、天然ガスよりも割安にする、ということを目指す考えです。
お金ではなく、イノベーションによってネガティブな考えではなく、前向きに問題を解決するというのが方針であって、一部の連中が利権作りに励んでる中で、日本の気候変動に関するこういった取り組みについては、きちんと理解して欲しいです。

七 おわりに

  • 国のかたちを語るもの。それは憲法です。未来に向かってどのような国を目指すのか。その案を示すのは、私たち国会議員の責任ではないでしょうか。
  • 新たな時代を迎えた今こそ、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすため、憲法審査会の場で、共に、その責任を果たしていく
  • 世界の真ん中で輝く日本、希望にあふれ誇りある日本を創り上げる。その大きな夢に向かって、この七年間、全力を尽くしてきました。夢を夢のままで終わらせてはならない。
「国のかたちを語るもの」が憲法です。未来に向かってどのような国を目指すかというのが重要で、都合のいい形を作るために憲法を考えるのではないし、その点は重要ですし、未来を見つめ、歴史的な使命を果たすためにも、日本国民は真剣に憲法について向き合うべきだと思います。これは9条とかいう話ではないし、国の骨幹こそが憲法であって、政治的道具ではないと言っておきます。