個人的に取り上げたい記事がないので、極力は無理をしないように展開していきたいと思います。今は積極的に動く局面ではなく、何らかの案件に関しては国際協調主義という名目で、個々の案件には深入りしないで、国益は確保していくといった路線が必要となります。その点については、菅政権も理解しており、上手くコントロールできてると思います。


ミャンマーへの制裁は実施せずも新規ODAを見送る方針 日本政府 | ミャンマー | NHKニュース


今日は小泉環境相についてです。


記事を紹介します。

小泉環境相に関するインタビュー記事です。「地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案」と「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案」のセットになるかと思います。

地球温暖化対策法案については、以下の資料を案内します。


○地球温暖化対策推進法の一部を改正する法律案

http://www.env.go.jp/press/files/jp/115718.pdf




恐らく脱炭素社会については、根拠は不明ではありますが、長期的にはその路線に進んでいく可能性は高いし、炭素との因果関係も不明ではあっても、気候変動問題に対して取り組む姿勢というのが必要ではあるのも事実ともいえます。ゲームメーカーが変わればいいのですが、条件としてはディープステートの崩壊が前提となる以上は、根拠がなくても取り組まないといけない問題であるというのは否定はできないように思います。最もふざけたことを推進している欧州だけ隔離してしまえばいいというのが手っ取り早いのは言うまでもないwww


根拠はさておき、脱炭素は長期的な投資が呼び込めるというのは、逆を言えば、投資を凍結される可能性もあるともいえるし、現段階ではESG投資(環境・社会・企業統治に配慮している企業を重視・選別して行なう投資)もそれなりには有益なのでしょう。かといっても、こういったのも暗躍しているので、資金集めを口実とした動きなどにも注意が必要です。

脱線しましたが、小泉環境相の発言については、批判が殺到してはいると思いますが、意図としているのは、以下の部分に集約されると思います。


――プラ新法では「環境版トクホ」という、政府が環境に配慮した商品を認定する制度も盛り込まれていますが、あまりそちらは伝わっていないようですね。


小泉氏:

これも痛し痒しですが、おそらくスプーンの話題が広がらなかったらプラスチック新法の存在さえも知られなかったと思います。ただ一方でこの法案の最大のポイントは“環境配慮設計”です。


環境に配慮した商品を国が認定をするかたちで、環境版トクホのように商品が社会に出回り、消費者の皆さんがより環境に優しい商品を選択できる環境を作る。結果として使い捨てプラスチックを減らし、代替素材に置き換わるように進めていく。新しい技術や製品が開発され、結果新たな産業・雇用が拡大し、サーキュラーエコノミーにつなげていくということです。


「使い捨てプラスチックを減らし、代替素材に置き換わるように進めていく」というのが重要で、プラスチックをなくすというより、脱プラスチックを通じて、代替素材といった新しい技術や製品の開発することが、脱炭素社会に必要な部分ですし、例えば日本だと原油は輸入せざるを得ないことからも、国内で開発可能なものとか、チョークポイントといったリスクを分散させるためにも、代替素材の開発については、環境問題だけではなく、理にかなってる部分もあります。スエズ運河の件の過去記事を紹介します。


スエズ運河の件-ぱよぱよ日記


こういった取り組みをすることで海外からの投資も促し、研究開発を通じて知的財産を作るのと同時に、実利のない利権作りといった取り組みを葬るという意味でも、このような取り組みをやる分には悪くはないし、ゲームチェンジが行われた場合においても、無駄な取り組みであるわけではないです。国益を損ねてまで不毛なことに付き合う必要もないですし、そこらへんのバランスも重要になってくると思います。原理主義に付き合う必要もないしね。


小泉環境相に関する評価ですが、この人については一回も批判はしてないです。環境といった難しい問題については、これくらいの軽量級の人材の方が煙に巻くにも適してるし、実務面で優秀というわけでもないことから、ここのポジションは適材適所ですし、いい感じに流してやってる部分もあるわけです。小泉環境相の発言も、内閣や省庁の方針であって、この人が独断で決めてるわけではないという点も理解が必要となります。


ワクチンパスポートについて

ワクチンパスポート 日本、海外渡航者への発行検討も国内は慎重 - 産経ニュース


 日本政府は、海外で新型コロナウイルスワクチンの接種済み証明書(ワクチンパスポート)を公的に活用する動きが出ていること踏まえ、海外への渡航者を念頭に電子証明書を発行する方向で検討を進めている。一方、国内での活用には慎重な立場だ。


 「国際的にワクチンパスポートが必要という状況になれば、日本も検討せざるを得ない」


 河野太郎ワクチン担当相は3月15日の参院予算委員会でこう説明した。


 飛行機の搭乗時や宿泊先などで急に提示を求められた場合に対応できるよう、電子証明書としてスマートフォンのアプリを使った仕組みが想定されている。


 同時に、河野氏は「国内で証明書を使うことは今のところ考えていない」とも述べた。ワクチン未接種者への差別助長につながることなどを懸念している。


 河野氏を補佐する小林史明ワクチン担当大臣補佐官も3月28日のフジテレビ番組で、飲食店などが入店時に利用客に接種証明書の提示を求める動きが出た場合、「(政府に)今は止める権限がない」としつつ、科学的な根拠に基づいて慎重に議論する必要性を強調した。


ワクチンパスポートの件です。正直なところ、ワクチンパスポートについては、海外からの人受け入れの基準としては検査よりは有益ではあるので、証明を条件としてもいい部分もあるかもしれませんが、ワクチンパスポートを免罪符として使うことには反対ですし、日本国内で使うことについても反対なのは言うまでもないです。


実際問題、ワクチンパスポートは欧州でもこういった動きになっており、移動制限の緩和の手段として使う動きとなっております。

ワクチンパスポートの問題点としては、行動制限をなくすというリスクがかなり大きく、そのリスクは今までの比にはならない可能性があると思います。この点については、田村厚労相の発言が示唆していると思います。


“ワクチン接種後も感染対策を徹底する必要” 田村厚生労働相 | 新型コロナ ワクチン(日本国内) | NHKニュース


「接種後に感染するかや、仮に感染したあと他人にうつす能力があるかは、ワクチンを打ったあと時間が経過してからでないと検証できず、コメントできるだけのエビデンスがない。まだ分からないので、仮にワクチンを接種したとしても感染を防ぐための、いろいろな対応をお願いしたい」


大きな問題点としてはエビデンスがないというのに尽きますが、感染対策は必要である以上、コロナワクチンを免罪符には出来ないといったところにつきます。


・接種後に感染する可能性(特に無症状)

・感染後に他人に移す能力があるか

・ワクチンの効果期間

・変異株とワクチンの効能の因果関係


これらのものが不明なのもありますが、フロリダ州ではワクチンパスポートを禁止する動きも出ております。


米フロリダ州知事、「ワクチンパスポート」を禁止 「個人の自由を制限」 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News


【4月3日 AFP】米フロリダ州のロン・デサンティス(Ron DeSantis)知事は2日、「個人の自由」が制限されることを理由に、新型コロナウイルスのワクチンの接種を受けたことを証明する文書の使用を禁じる行政命令を出した。


 これにより、同州の公的機関は、ワクチンの接種を受けたことを証明する「規格化された文書」の発行が一切禁止される。同州の民間企業が顧客に、接種を受けたことや、いったん新型コロナウイルスに感染したものの回復して抗体ができていることを証明する文書の提示を求めることも禁止される。


 ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領の熱心な支持者である、共和党のデサンティス氏は、「新型コロナウイルスの、いわゆるワクチンパスポートは、個人の自由を制限し、患者のプライバシーを侵害する」と主張している。


 この種の文書は、人の往来や観光の活性化を目指す取り組みとして各国で議論されている。


 今回の命令に先立ち、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は、感染拡大防止の制限措置の解除を目指すジョー・バイデン(Joe Biden)政権が、ワクチンパスポート発行に向けたガイドライン策定を進めていると報じていた。

 

 中国は先月から、海外旅行をする中国国民を対象に、ワクチンの接種状況やウイルス検査結果を記録する電子証明書を発行している。


これについては、「個人の自由」が制限もありますが、「民間企業が顧客に、接種を受けたことや、いったん新型コロナウイルスに感染したものの回復して抗体ができていることを証明する文書の提示を求めること」や、「飲食店などが入店時に利用客に接種証明書の提示を求める動き」といった免罪符的用途に使われる可能性もあり、ワクチンパスポートを免罪符に基本的な感染症対策を行わない輩も出てくる可能性が極めて高くなることが予想されます。


「人の往来や観光の活性化を目指す取り組み」としても、ワクチンパスポートが現段階で機能するとは思えないのですが、外国の往来の基準としては、陰性証明やワクチンパスポートを補助ツールとして使う分にはいいのですが、経済活動等において使うことについては絶対に避けた方がいいように思います。ワクチンパスポートを基準に移動や行動の自由という免罪符的要素や、経済活動の基準といった観点でワクチンパスポートを定義するのは危険だし、あくまでワクチンや補助役としての機能であるという理解も必要だと思います。