自民党総裁選関係です。

見苦しい一面もあった総裁選ではありますが、取り敢えず無事に消化して見苦しい報道が減るのが何よりです。
総裁選 安倍晋三氏が3選果たす|総裁選関連ニュース|総裁選2018|自由民主党

総裁選の開票が9月20日行われ、安倍晋三氏が3選を果たしました。
同7日に告示された総裁選は、安倍氏と石破茂氏の両衆院議員が立候補。約104万人の有権者による党員投票と党所属国会議員405人による議員投票で行われました。今回から党員投票の総党員算定票と国会議員票が同数となり、以前よりも党員・党友の意思が反映されやすくなったほか、18・19歳の党員による投票も可能となりました。
議員投票は午後1時から党本部ホールで行われ、党員投票とあわせた開票結果は、安倍氏が553票、石破氏が254票を獲得。当選した安倍氏は、大きな拍手と歓声が沸き起こる中、ゆっくりと立ち上がり、四方に一礼しました。

開票結果は以下の通りです。

▽安倍晋三候補
議員票:329票(81.8%)
党員算定票:224票(55.3%)
合計:553票(68.5%)

▽石破茂候補
議員票:73票(18.2%)
党員算定票:181票(44.7%)
合計:254票(31.5%)
党員票は、こんな感じでした。

選挙人数:1042647人
投票総数:643681票
投票率:61.74%

安倍晋三:355487票
石破茂:286003票

石破茂氏の勝った県は以下の10県。地元の鳥取は95%が石破氏だったようです。
地方票、10県で石破氏が上回る 自民総裁選  :日本経済新聞

 自民党は20日午後、党総裁選の党員・党友による地方票の結果の詳細を発表した。山形、茨城、群馬、富山、三重、島根、鳥取、徳島、高知、宮崎の10県で石破茂元幹事長が安倍晋三首相(総裁)の得票を上回った。地方票の投票率は61.74%で、2012年の前回選よりも0.77ポイント下回った。
石破氏の取った地域というのは、島根・鳥取、徳島・高知は、合区の影響が大きいと思われます。それだけ地域の党員にとって、支援する議員が減るというのは死活問題ですし、合区解消のために動いてくれる石破議員というのは重要な存在なわけですね。基本的に非主流派の地盤の固い議員のいる地域といったところでしょう。

最もこれが善戦というか惨敗というかは解釈次第ではありますが、これに尽きるのではないのではないのかなぁwww


石破氏の党員票ですが、2012年の総裁選の時よりも比率は落としております。そういう意味では、今後の総裁選に出るとしても、これ以上の数字の積み上げは苦しいですし、自民党の議員からの支持についてはないに等しいので、今後の伸びしろはないと思います。

石破氏への票というのは、安倍首相に議員票が集まりすぎないように配慮してたようにも見える(小泉進次郎氏はその系譜)し、党員票についても、安倍首相にとって必要なのは過半数以上だったので、党員の動向を見ていたようにも思います。自民党員といってもピンキリですし、昔からの党員、与党という理由の党員など、基本的に国益や政策を見て党員になる人という印象はあるし、元々地方組織というのはそんなものです。

今回の総裁選で重視していたことは、総裁選としての体裁を整えることで、安倍首相の勝ちすぎを避けたかったと思いますので、いろんな意味で理想的な終わり方だったと思いますし、それ以上でもそれ以下でもないというところだと思います。

この結果の一番の意味は、石破氏が党員票を45%近く集めたことで、自民党から身動きが取れなくなったことに尽きます。さすがに総裁選で党員票を半数近く集めて離党となれば、石破氏に投票した党員を裏切る行為となるしね。総裁選から政界再編を目論んでいた野党やマスゴミあたりが、一番悔しい結果になるでしょうなぁwww


総裁選については通過イベントですし、意味合いとしては自民党員の状況把握、改憲を通じた護憲派のあぶり出しといった感じになると思います。ホントの敵は外部ではなく、内部にあるわけで、ここを可視化しないとここから先へ進めるのは困難となります。今までは野党だけ見ていればよかったのですが、今後は与党内で日本再生を阻害する勢力に目を向ける必要があります。

党員票などを通じても、そこまで言うほど自民党内でも安倍首相はそこまで言うほど強いわけではないです。ギリギリのタイミングでつなぎ留めてる事が安倍首相の強さでもあり、弱点でもある部分となります。自民党として一番恐れてるのは党内が割れることで、この点については谷垣総裁の時も細心してた部分ではあるわけですね。石破氏に3年間の冷や飯と次の総裁選の希望で繋ぎ止めるのもそこまで言うほど悪いことではないです。

次の人事で今後の傾向が見えてくると思うのでかなり重要です。石破派については、斎藤農水相の件もあって、人事面の配慮はないと思われます。少数枠は用意されてるとは思いますがそんな程度でしょう。恐らく人事というよりは派閥で見れば、竹下派は自主投票で一枚岩ではないことが露呈したことから、竹下派で石破氏を支持した議員が一番厳しい対応になると思います。派閥勢力の拡大を考えると草刈場にしやすいですしね(笑)特に二階派としては一番望む展開ですので・・・。

あとは岸田派というより岸田氏個人なんだけど、今回の総裁選を通じて、総裁になるつもりがないことが露呈した形になりました。ポスト安倍からは一歩後退でしょうね。そうなれば、岸田氏の派閥からの求心力が失われる可能性が出てきます。優柔不断な対応で逆に墓穴を掘った形になります。岸田氏に捧げる曲は、「ファイト! 闘う君の歌を 闘わない奴等が笑うだろう」といったところでしょうね。


そして安倍首相に突きつけられる課題関係。簡単にコメント。

安倍首相の続投が決まった。日本でこれから何が起きるのか 5つのポイント(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース

1.アベノミクスからの出口戦略は

アベノミクスは、「金融政策」「財政政策」「成長戦略」となります。何の出口なのでしょうか??実質的に「金融政策」だけ進めたようにしか思えないけどね。

2.2019年10月に消費増税の構え

ここが一番の死活問題でしょう。増税を阻止することが当面の目標でしょう。

3.北朝鮮、ロシア、中国...「戦後総決算外交」の行方は

国内の大掃除が先です。

4.憲法改正は具体化するのか

議論を通じたあぶり出しが具現化されるだけと思われます。

5.内閣改造で「冷や飯」を食べるのは?

石破派、竹下派になるでしょう。

ホントに重要なのはメディア関係で、押し紙対策、電波オークション、放送法改正あたりになると思います。他には司法関係も重要でしょう。戦後や平成の総決算ということで、この半年でそれなりに動くことが予想されます。