連休中ということで、雑感記事となります。余命さん更新してましたね。

2710 お知らせ 9月22日 – 余命三年時事日記

余命さんの読者であれば、「沙汰がないのは無事のたより」なのはお約束なので、不安に思う部分はありますが、トランキーロでいいと思います。余命さんの行動については、既に次の段階に進んでおり、相手の動きも考慮しないといけないので、進行形の事案については、当ブログも過去形で取り上げることになりそうです。


今回は安倍一強というか、自民党関係の話題なんですが、現状認識って難しいと改めて痛感します。宮脇睦氏の記事を紹介します。

「安倍一強」報道こそ印象操作。1分でわかるマスコミの重病度 - まぐまぐニュース!

安倍一強がそもそもミスリードということは言うまでもないのですが、そこまで言うほど安倍首相が強いかと言われたらそうでもなく、実際は弱い立場でありながらも、耐え忍んで少しずつ実績を積み重ねているといったところです。もうすぐ第二次安倍政権が発足してから6年近くなりますが、何も出来てないように思って苛立ってる保守界隈の方々はいますが、政権を担ってるという立場からいえば、そう簡単に出来るわけもなく、やってないことについては、やらないのではなく出来ない理由があります。こういった点からの安倍首相への批判については、国益には全く役には立ちませんし、既に評論の域は超えています。今後の保守界隈??については結構揺れていくのかなと思っております。

ここで2012年の総裁選について振り返ってみましょう。

2012年自由民主党総裁選挙 - Wikipedia

ここで谷垣氏の総裁断念に追い込まれたことが自民党の迷走でもあるのですが、これによって安倍首相が総裁になれた部分もあったので、ある意味奇跡的とも言えます。

谷垣氏が立候補断念 自民総裁選、石原氏は出馬へ  :日本経済新聞

実際は谷垣氏が立候補を断念して石原氏が出馬することで本人の資質によって、党内がまとまらずに決選投票まで進んで紙一重で石破氏を下したことで総裁になりました。決選投票も、108/89票といった結果だったし、石破氏の正体がバレてないのもあったかもですが、2012年の安倍首相の返り咲きについては、かなり奇跡的だったと思います。

こんな状況での第二次安倍政権の発足なので、第一次政権の失敗もあるので、自民党内の立場としては脆弱な状態で政治的にはいつでも潰せる状況にありました。恐らく、自民党内の安倍首相支持派は、3割くらいだったのではないかと思いますがね。国民世論的には民主党政権のアレルギーがあったのと、毎年首相を変えてた状況で国際的な立場もなく、惨めな立場にあったというのがスタートラインです。本人の資質はあるけど、こんな状態だったわけです、ハイ。


民主党アレルギーの中で実績を積むことだけが、安倍政権に求められてたことでありました。政権的には脆弱だったので、政治的に見た場合、消費税8%は受け入れないと潰される状況だったと思います。財務省だけではなく、自民党税調の影響もあったのですが、これを2013年の段階で潰すことは無理でした。消費税増税延期が可能になったのは、2014年の消費税増税で想定以上に経済が悪化したことと、増税凍結を目的とした総選挙によって、初めて戦える状況になりました。2014年11月の記事ね。

想定以上に消費税増税の影響大きく マイナス成長、冷え込む個人消費 (1/4ページ) - SankeiBiz(サンケイビズ)

因みに1997年の5%への増税の時は同時に引き締めを行ってたので地獄を見ましたが、8%の増税で緩和しても、悪影響は避けることが出来なかったというのが、消費税増税の影響ですし、消費税という税制は、税制として最悪の性質を持ってるので始末が悪いです。消費税というのは欧州で最初に取り入れましたが、最高の芸術作品が「EU」となりますので、狂った理想主義で何が起きたかという顛末は分かりやすいと思うけどwww


脱線してますが、2014年の総選挙を乗り切ったとしても、増税圧力は軽減したのですが、直近の課題として、2015年の安保法案改正があったわけですが、これも改正するのにかなり抵抗がありました。公明党が反対すれば、多分無理だったと思います。

【図解・行政】成立した安全保障関連法(2015年9月):時事ドットコム

多分2014年に選挙しなければ、2015年に安保改正は出来なかったと思います。そして2016年には参院選が控えておりますので、公明党との関係も苦慮があったと思います。自民党内部にもいろんな人がいるので、自民党だけで進めるのはかなり危険でした。そういう意味では、周辺に対して配慮しないと政権維持が出来ないというのは、昔も今も変わっていないと思います。この地点でも安倍首相の党員支持率は半数あったかは分かりません。自民党の議員についても、安倍政権への支持があるなら乗っかりますが、そうでなければ、安倍おろし予備軍だらけの状況ですしね。


外交観点ですと、国際的には毎年首相が変わってたことで、日本の外交としては信頼を落としてました。個々では一定の信頼度や存在感はありましたが、外交の本格的な流れを変えたのは、2015年の米議会の演説にあったと思います。日米との和解というメッセージはそれだけ大きかったわけです。

平成27年4月29日 米国連邦議会上下両院合同会議における安倍内閣総理大臣演説 | 平成27年 | 総理の演説・記者会見など | 記者会見 | 首相官邸ホームページ

これもオバマ政権がレームダック化が進んだことにも起因してると思うので、そういう意味でも運がよかったともいえます。他の国でも政治的に不安定だったのもあるしね。国際的な立場の改善や日米の和解の演出によって、日本の外交の信頼を取り戻して、安倍政権への国際的な信頼は高まったともいえます。そういう意味では、安倍おろしは国際社会からの反発を招くかもといった程度の牽制にはなるしね。


結構綱渡りなことをやりながらも、実績を積むことで安倍首相への支持が一定のレベルで安定してるから、政権は維持できてますし、かといって、自民党の議員や党員に対して何か出来てるわけではないというのが今の状況です。ここらへんは総裁選の内容からしても、自民党内に国益とか日本再生を望む人が多数派とは限らない現実を突きつけられるし、経団連などについても、利益がなければ平然と安倍政権など切り捨てるでしょう。官僚からも文科省の件からしても反発を招いており、世論だったり経済界からの支援などがなければ、かなり厳しい状況に立たされるのが現実でしょうね。

結局は利益のために動いてる人によって安倍政権が維持出来てる部分もありますので、このような状況が安倍一強と言えるかは疑問です。今回の総裁選についても、二階氏が安倍政権を支えることで派閥共に利益が得られるから支持を得られたのと、公明党を繋ぎ止めてるから、政権は維持できてる状況です。二階派や公明党の動き次第では、安倍首相は負けてた可能性は高いです。足元の状況がこんな感じなので、安倍首相も改憲のために動ける状況どころか、現状においても人気取りの政策が打てる状況ではないし、表立って分かりやすい政策は取れる状況ではないと思います。だからこそ慎重に進めてる状況で安倍一強とかいうような話ではないと思うし、無理筋な批判をするということは、野党のやってることと同じといった話になるわけですなwww

安倍一強というのが何かは分かりませんが、ある意味、天変地異を操れるアベさんが、ポスト安倍として一番相応しいのではないかと思うくらい厳しい状況です(ぉぃ