今日で2019年も折り返し地点となりますね。平成が終わり、令和という時代となり、あっという間な感じの前半戦だったと思います。令和元年後半は激動の半年になりそうな気がします。

あとはブログ関係ですが、説明文を変更しました。あとはタイトルだけですが、変更するなら「トランキーロ速報」あたりですかね(笑)ブログの趣旨としては、こっちのほうが相応しいような気がしないでもないwww


2019年前半の締めとなりますが、G20大阪サミットは無事に成功に終わって何よりです。来月の参院選もありますので、メディアからのネガティブな報道が蔓延することが予想されますが、選挙ではお試しとかいうのはあり得ないし、一種のゴミ選別作業の場所とも言えます。ここを自民党としてきちんと勝ち切る事が、今後において重要ともいえるし、外交の立ち位置からしても、今が世界各国との関係が一番良好な状態ともいえるし、国益は重要なのは言うまでもありませんが、自国がよければそれでいいというのは違うと思うし、他国との共存だったり、公平なルールに基づいて、どのようにして国益を追求するかというのが、本来の外交の姿ともいえます。

今回のG20で一番重要だったのは、「各国の首脳たちがこんなに和気あいあいとした表情で集まっている姿」であって、これは安倍首相の人柄もあるんだけど、日本としての今までの取り組みが評価されたことを意味します。これこそがリーダーシップであって、国際情勢の緊張が高まる現状において、今回のサミットが、このような和やかな雰囲気で終わることが出来たということは、今後の国際情勢において大きな意味があると思いますよ。

写真を数枚。やっぱこれが一番好きかなー。


これも好きですね。


あとはこちらに25枚の写真がありますが、いい写真だと思います。

首脳宣言は以下となります。

・G20大阪首脳宣言
https://g20.org/pdf/documents/jp/FINAL_G20_Osaka_Leaders_Declaration.pdf

一連の資料は以下となります。

外務省の資料は以下となります。


首脳宣言全体としては、日本として求めてるものを纏めた印象があります。細かい部分は追いきれてないのですが、国際社会として首脳がどのような認識を持って取り組んでるのかというのかが見えてくると思います。国際情勢を追うのであれば、こういった資料は目を通して欲しいです。個別の解説までは、オーバーキャパなので申し訳ないwww


安倍首相のG20議長国記者会見の要旨は以下となります。
安倍首相のG20議長国記者会見の要旨  :日本経済新聞

安倍晋三首相による29日の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)議長国記者会見の要旨は以下の通り。

【世界経済】 世界経済には貿易を巡る緊張から依然として下振れのリスクがある。状況に注意しながらさらなる行動をとり、G20は力強い経済成長をけん引していく決意で一致した。

【貿易】 戦後の自由貿易体制の揺らぎへの懸念に対し必要なことは、世界経済を導く原則をしっかりと打ち立てることだ。そもそも私たちが求めていたのは原則だ。自由、公正、無差別、開かれた市場、公平な競争条件、こうした自由貿易の基本的原則を明確に確認できた。

【世界貿易機関(WTO)改革】 改革は避けられない。WTOはグローバル化、デジタル化といった近年の動きに必ずしも対応できていない。付加価値の源泉であるデータについて、新たなルールづくりが必要だ。WTO改革の流れに新風を吹き込む。

【データ流通】 データ・フリー・フロー・ウィズ・トラスト(自由なデータ流通圏)の考え方のもと新しいルールづくりを目指す「大阪トラック」の開始を宣言した。プライバシーやセキュリティーを保護しながら国境を越えたデータの自由な流通を確保するための国際的なルールづくりを進める。

7月にも大阪トラックの最初の会合を開催する。来年には実質的な進展が得られるようにスピード感をもって進める。

【環境問題】 環境と成長の好循環の実現に向けて世界が共に行動していくことが重要だ。(海洋プラスチックごみによる)新たな汚染を2050年までにゼロにすることを目指す「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」を共有できたことは問題解決に向けた大きな一歩だ。日本は途上国の廃棄物管理や人材育成支援をする。

【教育】 グローバル化は経済の成長を後押しする一方、格差の拡大にもしっかりと向き合い、成長の果実を社会の隅々にまで浸透させなければならない。教育の充実は持続可能な経済成長への最大のカギだ。途上国の女性たちに質の高い人材教育の機会を提供していく。

【イラン】 地域の緊張緩和が世界の繁栄、平和に極めて重要だというのは認識が一致している。それぞれがそれぞれの役割を果たしていく。日本は伝統的にイランと友好関係がある。今後とも国際社会と連携しながら緊張緩和に向けて努力をしていきたい。

【サミット成果】 私の思いはどの国にとってもウィンウィン、未来に向け持続可能な成長軌道を作る、その一点だった。粘り強く共通点を見いだすアプローチに多くの国は賛同してくれた。
最後の言葉が全てですが、「どの国にとってもウィンウィン、未来に向け持続可能な成長軌道を作る」という1点について、多くの国が賛同してくれたことに尽きます。

「自由、公正、無差別、開かれた市場、公平な競争条件、こうした自由貿易の基本的原則」もそうだし、WTOがグローバル化、デジタル化に適応出来ておらず、付加価値の源泉であるデータについてもルール化が必要だし、プライバシーやセキュリティーを保護しながら国境を越えたデータの自由な流通を確保するための国際的なルールも重要です。

環境面も「途上国の廃棄物管理や人材育成支援」というテクノロジーに争点をあてたのも素晴らしく、変な取引などが環境対策において何の意味をなさないことを明確にしたことを意味しますが、欺瞞だらけの環境問題の取り組みに一石を投じたわけですし、教育問題についても同じだし、格差の拡大を防ぐために、教育機会の平等にも言及しており、数字合わせというような議論になっていないことが重要なんだと思います。

見えにくい部分もあるかもしれないけど、今後の国際社会に向けての指針について、重要な議論を和やかにしたいという安倍首相の想いは、一定レベルで賛同してくれたものだと思うし、今まで抱えてた矛盾について踏み込んだ内容の議論を行ってたというのが、今回のG20において、一番重要な部分だったとも言えると思いますよ。


最後に中国関係についてです。
ファーウェイとの取引容認 トランプ氏表明  :日本経済新聞

トランプ米大統領は29日、20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)の閉幕後の記者会見で、中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ)への事実上の禁輸措置に関連し「アメリカ製品をこれからも売ることを認めていきたい」と述べ、米企業によるファーウェイへの部品販売などを認める考えを示した。「大量の米国製品がファーウェイのさまざまな製品に使われており、取引を続けてもかまわないと思っている」と述べた。

ただトランプ氏はファーウェイの安全保障上の懸念について「非常に複雑な問題だ。貿易協定でどうなるかを見ていきたい」と付け加え、引き続き注視する考えを示した。「安全保障上問題がないところは、装備・設備などを売ってもいい」と述べた。

ファーウェイを米国製品の輸出を事実上禁じる「エンティティー・リスト(EL)」から外すかどうかを習氏との会談で取り上げたか問われると、トランプ氏は「習氏とは話していない」と応じた。「明日か火曜日に協議する」としたうえで「我々のゴールを見極めたい。安全保障上の問題がある」と述べた。
重要なのは、「安全保障上問題がないところは、装備・設備などを売ってもいい」の部分であって、既定路線通りの対応であるというところに尽きます。

「エンティティー・リスト(EL)」については、過去記事を紹介します。
ぱよぱよ雑談~20190624-ぱよぱよ日記

エンティティリストとは、米国にとって貿易を行うには、大量破壊兵器の拡散懸念がある、米国の国家安全保障・外交政策上の利益に反するなどの理由から、好ましくない相手と判断された、米国外の個人・団体などが登録されたリストとなります。ここで重要なのは、米国の貿易管理規則違反は米国外でも適用されることからも、実質的にドル決済そのものがターゲットとなり得るものとなります。

それだけの武器なだけに、米中首脳会談においても一定の圧力になるし、一連の動きを見れば、アメリカに全面降伏しない限りは一連の制裁は続きますし、受け入れるまでは、経済的圧力が続くことになりますが、トランプ大統領としても焦ってはいないし、対話する用意があるなら、テーブル自体は用意するでしょう。
ここでトランプ氏の会見の該当箇所について引用します。
トランプ米大統領の記者会見の要旨  :日本経済新聞

29日のトランプ米大統領の記者会見の要旨は以下の通り。

■対中追加関税先送り 当面は中国に対する関税を引き上げない。米国が中国から輸入している3500億ドル(約38兆円)分の中国製品にも課税できるが、今はしない。中国とは以前に協議が中断していたところから協議を再開することになる。中国はまもなく多くの農産品を米国から買うことになる。買ってほしい品目のリストを(中国側に)提供する。交渉を急ぐつもりはない。正しい取引をしたい。

(米企業は)中国の華為技術(ファーウェイ)に対して製品を売り続けても構わない。ファーウェイに売れないことが、企業には問題になっている。ファーウェイを禁輸措置対象のリストから外すかどうかについては、まだ中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席と話していない。(外す前に、貿易協議の)ゴールを見極めたい。我々が抱えている安全保障上の問題が最優先だ。ファーウェイの問題は複雑なので最後まで残すことにした。貿易協議がどうなるかを見ていきたい。
重要なポイントとしてはあくまで追加関税の見送りであって、既存の関税で現段階では問題はないと言ってるに過ぎないです。ELについては、安全保障の問題であるということで切り離してるし、それに抵触しない部分について、現状では取引を容認しているだけともいえます。「交渉を急ぐつもりはない」というのは、干上がってからが交渉の時と言ってるんだけど、重要なのは現状維持の継続の1点に尽きると思います。