ぱよぱよ雑談~20210605
明日は定休日なので、今週最後の更新となります。
プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律案が成立しました。
これについては過去記事も紹介します。
ここらへんは仕方ない部分ではありますが、代替素材への切り替えへと進めるためには必要な枠組みでしょうし、不便だったり不衛生にならないように進めるというのが重要になるとは思います。文明の進化でデグレードというのも本末転倒だし、そういった流れは避けて欲しいとは思います。
台湾へのワクチン提供の件
新型コロナ: 台湾にワクチン124万回分、外相が提供発表: 日本経済新聞
茂木敏充外相は4日の閣議後の記者会見で、政府が新型コロナウイルスのワクチン124万回分を台湾に提供すると発表した。日本で製造した英アストラゼネカのワクチンを無償で贈る。台湾側の要請を受けたもので、同日航空機で発送し午後に現地に届く予定だ。
茂木氏は「台湾とのパートナーシップや友情に基づく提供だ」と述べた。台湾側の対日窓口機関の台湾日本関係協会を通じて供与する。
菅義偉首相は2日、ワクチンが不足する国や地域に国内で生産した3000万回分を供給する方針を示した。日本が議長を務めたオンラインの国際会議「ワクチンサミット」で表明した。台湾が第1弾となる。
茂木氏は今後の対象国について、感染状況や日本との関係などを踏まえて判断する方針を示した。
アストラゼネカのワクチンは日本国内で生産が続く。厚生労働省はアストラゼネカ製を当面、公的接種で使わないと決めた。政府は国内製造分を対外援助に活用できるよう、同社と再交渉して許可を得た。
台湾はワクチンの確保が難航する。蔡英文(ツァイ・インウェン)総統はメーカーからの買い付けで「中国が介入したため契約が遅れている」と非難した。中国が台湾へワクチンの緊急支援を申し出たものの、台湾側は断った。
台湾へのワクチン提供の件です。台湾側の要請を受けたもので、日本で製造した英アストラゼネカのワクチンを無償で贈ることが正式に決定しました。台湾へのワクチン調達については、中国が妨害しており、中国製のワクチンを支援といっても、いろんな事情からも断って当然のように思います。
以下の記事を紹介しますが、実際に接種率が高い一方で感染者が増えているこれらの国では、多くが中国のシノファーム(中国医薬集団)製のワクチンを使用しているみたいで、ワクチンの信頼度といった問題も多少はあるかもしれません。
この件については、日本政府にも5月の大型連休明け以降に打診があったみたいですが、安倍前首相らも動いたことによって、1ヶ月程度で124万回分の提供を決めたあたりも、早い対応のようには思います。最も、日本はアストラゼネカ製のワクチンを公的接種では当面使わないので、それを台湾に譲るというのもかなりいいアイデアだったとは思います。
外務省は当初、コバックスを通じた提供を検討したが、安倍氏らから「それでは時間がかかりすぎる」との声が上がった。台湾側からは「数量はともかく、スピード重視で対応してもらいたい」との意向が伝えられていたこともあり、コバックスではなく日台間の相互援助の一環として提供する方針に転換した。
ここでコバックスについて簡単に紹介します。
恐らく、コバックスといったワクチンを共同購入し途上国に分配するという枠組みが正解ですが、それでも時間がかかるといった問題もあります。供給自体の問題もありますが、スピード感というのを考えると、特許放棄しても製造は出来ないことから供給そのものの解決は難しく、スピードを重視するとこういった対応になるとは思います。
あとは共同通信の見出しは気に食わないけど、アメリカも台湾にワクチンを提供することが決定しましたね。わざわざ日本を含める必要があるのかは疑問ですが・・・。
尾身氏の発言について
以下の記事を紹介します。
尾身氏の発言について、意図的に曲解しており騒動にしている部分があったりもします。自民の幹部とかについても、具体名を出すべきですし、あまりに意図を読めないのか、意図的に読み違えてるのかが何とも言えませんね。
趣旨については、以下のツイートを紹介します。
尾身会長が「オリンピック開催は普通でない」と踏み込んだとの報道。ひどい切り方で、前後を見ればそんな趣旨ではありません。私もその場にいました。
— いさ進一 (@isashinichi) June 3, 2021
普通の状態でやるオリンピックでないので、「管理体制の強化が必要」という趣旨でした。 pic.twitter.com/6ZkTL8uICI
趣旨として、「パンデミックというのが普通ではない」であって、「オリンピックを開催することが普通ではない」といった形に捻じ曲げて、本来なら抗議してもいいような内容ではあります。元々は専門家としての意見を提言することが目的であって、いろんなところから盛り上がってるところが実にくだらないともいえます。
開催を決めるのはIOCですが、尾身氏は別に五輪の開催は否定はしていません。以下のツイートを紹介します。
尾身会長「個人的には可能なら東京五輪で選手に成果を示すチャンスを。感染症はコロナで終わりではなく今後何回も来る恐れがあるので、開催ならIT技術を使い“今まで会場で共有した五輪のドラマ・感動”を世界の各家庭で共有する契機にしてほしい」
— Dappi (@dappi2019) June 4, 2021
五輪潰しを目論むマスコミはこの発言は報じないと思う pic.twitter.com/dLtbpUVAru
【東京五輪大会を契機に】尾身茂会長「選手は非常に困難な状況の中で今までの成果を示したいという気持ちはわかる。こうした感染症、これで終わるわけではない。これから何回も来る可能性があり、今回の大会を契機に新しい感染症に対する開催方法の始まり、きっかけになればと期待している」 pic.twitter.com/MfgE0xI2tV
— Mi2 (@mi2_yes) June 4, 2021
開催するのであれば、感染リスクを最小化する必要があるわけで、そのために感染症の専門家としての意見を提言することが目的であって、今回の大会を契機に新しい感染症に対する開催方法やきっかけになって欲しいから提言していることが分かると思います。ここらへんもフェイクだとは思いますが、尾身氏は専門家としての提言という自分の仕事をきちんとやってるわけで、それについてどこにいる関係者か知りませんが不快感とかいって対立を煽ろうとしてることだけは明白でしょう。
専門家としての提言を受け取ってから、あとは開催側や政府などの関係者全体で方針に落とし込めばいいわけで、こういった発言についても、いろいろと履き違えてるような気がしてならないです。
以前から言ってるけど、「収容人数の50%まで観客を入れての開催」がベストですし、そのためにも上手く落とし込む必要があると思いますがね。以下の記事にもありますが、重要なのは「選手のリスクは低いと思う。しかし、ジャーナリストやスポンサー、政府要人ら大会関係者の管理はそう簡単ではない」の部分になると思いますがねwww
因みに東京五輪はの開催は100%で進めてるし、あとは開催に向けての調整あるのみだと思います。個人的には消化試合だし、これ以上くだらないやり取りは見たくもないです。
半導体・デジタル産業戦略について
半導体確保、国家事業に 産業戦略を正式発表―経産省:時事ドットコム
経済産業省は4日、世界的に需要が急増する半導体の確保を国家事業と位置付けた「半導体・デジタル産業戦略」を正式に発表した。デジタル産業の基盤となる半導体の安定供給やデータセンターの整備に向け、「通常の産業政策を越えた特例扱いの措置」を講じることを明記。今後の予算編成作業などへの反映を目指す。
戦略は、データ処理に用いる「先端ロジック半導体」に関し、台湾積体電路製造(TSMC)をはじめとする海外企業と連携し、国内製造基盤の確保を目指す方針も盛り込んだ。
半導体関係です。経産省のプレスリリースを紹介します。
「半導体・デジタル産業戦略」を取りまとめました (METI/経済産業省)
概要は以下となります。
半導体産業
1.先端半導体製造技術の共同開発と生産能力確保
2.デジタル投資の加速と先端ロジック半導体の設計・開発の強化
3.グリーンイノベーション促進
4.国内半導体産業のポートフォリオとレジリエンス強靭化
デジタルインフラ
1.データセンターの国内立地、新規拠点整備(最適配置)の促進
2.グリーンなデータセンターの構築
3.5G、Beyond5Gなどの通信インフラ整備の推進等
4.次世代技術開発
デジタル産業
1.クオリティクラウドの推進と市場創出
2.日本に根ざしてサービスを提供するデジタル産業の育成
3.クオリティクラウドの実現に向けた次世代技術開発
横断的取組
1.省庁横断的、産学官連携の体制構築
2.産業政策への反映
3.グリーン政策やエネルギー政策との連携
○半導体・デジタル産業戦略(概要)
https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210604008/20210603008-3.pdf
○半導体戦略
https://www.meti.go.jp/press/2021/06/20210604008/20210603008-4.pdf
日本の半導体事業の凋落の原因は以下とされております。結論から言えば、投資の縮小が原因というか、グローバル化とコモディティー化が主原因になるかと・・・。
そして各国の産業政策となります。ここらへんを見ても、日本の政策面は弱い部分もありますし、相応の投資が必要であるのは事実で、TSMCに依存した戦略というのが、危険な気しかしないです。
以下の記事を紹介します。
そもそもの話、半導体問題が出た発端というのが、先端半導体を製造可能なのが、TSMCとサムスンのみといった要因が大きく、特定の企業に依存するのはダメなのと、TSMCというのは台湾企業ではあるが、そうなると中国リスクを考慮しないといけない企業なわけで、経済安全保障の観点からも、TSMCを巻き込む戦略は本末転倒で、経産省の産業戦略というのが、半導体業界を殺してきたといった一面もあるわけです。日本国内での先端半導体の設計や開発、製造能力を持つための政策というのが、経済安全保障の半導体における位置付けで、正直なところ、中途半端な戦略のように思います。