懲戒請求が動き出しました。

懲戒請求の件

「在日コリアン」理由に懲戒請求、弁護士への名誉毀損認定…男性に33万円の賠償命令 - 弁護士ドットコム

口頭弁論期日に出廷せず、さらに答弁書なども提出しなかった事が理由名誉毀損認定されたようです。判決自体は当然とも言えるし、どのような方法で訴状を作成したかというのは気になります。

前提として士業に懲戒請求に関する個人情報の取扱いについて、小坪市議が各士業界に照会をかけていますので、その記事を紹介します。

【懲戒請求戦線】国会議員に対する監督官庁からの回答 | 小坪しんやのHP~行橋市議会議員

弁護士会からの公式回答~懲戒請求制度について | 小坪しんやのHP~行橋市議会議員

懲戒請求に関する発言も紹介します。

【弁護士の問題発言】懲戒請求に関する発言資料集(他士業会幹部も閲覧) | 小坪しんやのHP~行橋市議会議員

士業全体で考えた場合、出所を表沙汰に出来ない情報を元に訴状を作成して訴訟を行ってるというのが一つのポイントとなります。口頭弁論期日に出廷せず答弁書も提出していない状態の判決なら妥当のように見えるかもですが、今回の件で東京地裁の判決については、別の問題が生じてきます。判例通りの判決ではありますが、訴訟要件に該当するかというのが一つのポイントとなります。

訴訟要件 - Wikipedia

当然の話ですが、訴状が適式であることが求められます。今回の訴状作成にあたり、不適切な方法で個人情報を入手して作成した場合は、訴状の適式に関わる問題となります。訴状を受理した地点で、裁判所側にも問題が生じる部分もあると思います。

重要なのは、懲戒請求は所属する弁護士会に対して出されるもので、対象となる弁護士に出すものではないということと、日弁連として懲戒請求として取り上げることが相当ではないという談話が出されていることになります。

日本弁護士連合会:全国各地における弁護士会員多数に対する懲戒請求についての会長談話

日弁連としては懲戒請求に相当しないものに対して、名誉毀損が成立するかという問題も生じてきます。いろんな意味で矛盾が生じてるわけですが、今回の東京地裁の判決によって、東京地裁にダメージがいきそうな流れのように思います。

中国関係

対中ODAから。
対中ODA終了を伝達へ 安倍晋三首相、7年ぶり25日から中国訪問(1/2ページ) - 産経ニュース

 安倍晋三首相は25日から中国を訪問し、26日に習近平国家主席、李克強首相と北京市内でそれぞれ会談する。安倍首相は北朝鮮の非核化に向けた連携を確認するとともに、中国向けの政府開発援助(対中ODA)の終了を伝達し、平和友好条約の発効から23日で40年を迎えた日中関係を「新たな段階」に押し上げたい考えだ。

 国際会議への出席を除き日本の首相が中国を公式訪問するのは平成23年12月の野田佳彦首相以来、約7年ぶりとなる。

 李氏とは26日午前に会談し、金融危機で互いの通貨を融通し合う通貨交換(スワップ)協定について上限額を3兆円規模とし5年ぶりの再開で合意。両国の周辺海域での海難事故への対処について定める海上捜索・救助(SAR)協定などにも署名する見通しだ。

 今年5月に合意した第3国でのインフラ投資に対する日中企業の協力の具体化も含め、経済・金融や海洋安全保障といった分野での協力についても協議する。

 26日午後の習氏との会談では、北朝鮮の完全な非核化に向けた日中連携の重要性を重ねて確認し、北朝鮮による日本人拉致問題の早期解決のために改めて協力を求める。

 また、一連の会談で、昭和54年の開始以来、計3兆6千億円超を供与してきた対中ODAについて、今年度の新規案件限りで終了する方針を伝える。

 菅義偉官房長官は23日の記者会見で、対中ODAについて「既に一定の役割を果たした」と指摘。河野太郎外相も記者会見で「今の中国の経済レベルを考えれば、おそらく必要はない」と強調した。安倍首相は25日の北京到着後、平和友好条約40年を記念するレセプションに出席。26日には北京大学学生との交流も予定している。27日に帰国する。
対中ODAの終了を中国に伝達するようです。外務省のHPを紹介します。

(ODA)中国 対中ODA概要 | 外務省

実績については以下となります。


円借款については、返済義務のあるお金なので、対中援助そのものについては、累計でみてもそこまで大きくはないです。

対中ODAの円借款が完了、中国からの返済に延滞はなし=「資金援助には感謝」「中国人は約束を守る」―中国ネット(2017年9月29日) - エキサイトニュース

【緯度経度】世界第2の経済大国、中国にODA「完全卒業」を迫る好機だ 上海支局長・河崎真澄(1/2ページ) - 産経ニュース

あとはこちらの記事も紹介します。

中国政府、日本のODA貢献で報道指示 | 共同通信 - This kiji is

中国も円借款については対応して、円借款も終了したことで、ホントの意味で対等に話の出来る状況(変な配慮はしないでいいという意味)となったわけです。日中の新たな関係を考える上では、ODAの終了というのは、前向きの判断であるということも重要です。

日中のスワップ協定(通貨交換)についても、金融危機が生じた時に融通することで金融危機を回避するものであって、あくまで3兆という枠組みの契約更新付きの協定であって、3兆円を援助するという性質ではないです。

中国への3兆円規模のスワップ協定の意味というのは、中国が先進国として相応しい姿であれるかという意味の投資になるか、日系企業に向けた手切れ金といった意味のいずれかになると思います。人民元建てのスワップなので、日系企業が逃げるための支援といった性質もあるので、これだけをみて反対とまでは言えないです。

以下の記事を紹介します。
麻生財務相、中国支援の転換を=自由貿易の重要性確認-ADB総会:時事ドットコム

 【マニラ時事】フィリピンの首都マニラで開かれているアジア開発銀行(ADB)の年次総会は5日、自由貿易の重要性を確認した。地域の経済成長に必要なインフラ整備などに関する討議では、麻生太郎財務相が中国を念頭に、「高中所得国」向け支援について「量から質への転換を図り、支援分野を重点化するべきだ」と主張。ADBからの支援を環境分野などの投資に限るべきだとの考えを示した。
ADBの投資の性質を変えるのと、質を求めることからも、5月の地点でADBの支援についても制約を持たせようとしているわけですね。一帯一路への協力というのも、こういった意味があるわけで、構想に乗っかっって、質の高い投資という意味合いで、日本企業を加えた形で協力するといった話なわけですね。

そういう意味では、実質的な最後通牒ともいえる一面もある日中首脳会談であるわけで、中国が日本と対等に付き合える関係を構築出来なければ、日中関係の新たな関係を築くことは出来ないと思います。野村のファンドも投資価値があるかというのは、中国政府の対応次第ですしね。
野村HD、中国政府系と共同でファンド設立へ : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 野村ホールディングス(HD)は、中国の政府系ファンド「中国投資」と共同で新たなファンドを設立する方向で最終調整に入った。26日の日中首脳会談に合わせ、基本合意することを目指している。国内外の機関投資家などから1000億円を超える資金を集めて運用することを想定している。
国内外の機関投資家からの資金集めというのは、中国が対応しない限りは集まらないファンドとなりますし、資金を呼び込むためには、中国の対応は必須ですし、習近平や李克強がホントの意味で対等の関係を築けるかが鍵ですし、そのためには負の亡霊の整理も踏まえた覚悟を問うことになると思います。