朝鮮関係を取り扱ってなかったので、乱暴ですが整理しときます。あんま関心がないので、優先順位が下がりつつあります。野党関係も一緒ですが・・・。

まずは鈴置さんの記事を紹介。

「言うことを聞け」と文在寅を叱ったトランプ:日経ビジネスオンライン

鈴置さんの書籍を紹介します。
米韓同盟消滅 (新潮新書) | 鈴置 高史 |本 | 通販 | Amazon

米朝首脳会談だけでなく、南北朝鮮の首脳が会談を重ねるなど、東アジア情勢は現在、大きく動きつつある。著者はこうした動きの本質を、「米韓同盟が破棄され、朝鮮半島全体が中立化することによって実質的に中国の属国へと『回帰』していく過程」と読み解く。韓国が中国の属国へと回帰すれば、日本は日清戦争以前の「大陸と直接対峙する」国際環境に身を置くことになる。朝鮮半島情勢「先読みのプロ」が描き出す冷徹な現実。

第1章 離婚する米韓
第2章 「外交自爆」は朴槿恵政権から始まった
第3章 中二病にかかった韓国人
第4章 「妄想外交」は止まらない

内容紹介を見れば、ある程度のことはお察しともいえます。余命さんでも触れてますが、米韓同盟消滅の統一朝鮮の流れになるのは高いと思われます。最早、文在寅も北朝鮮の使い走り以下の存在でしかなく、その程度の存在となっております。逆を言えば、朝鮮半島関係については、金正恩と話してた方がマシといった状況ですか(笑)

鈴置さんの記事にも触れてますが、東亜日報が米国、韓国の銀行に『対北制裁順守』を警告」といった趣旨の記事を掲載したようです。要旨は以下となります。
  • 9月20、21日の両日、米財務省がKDB産業銀行、IBK企業銀行、NH農協銀行、KB国民銀行など、国策銀行と都市銀行を合わせ6-7行と電話会議などを実施した。
  • 米国側からは財務省のテロ・金融情報局(TFI)幹部らが参加し、韓国の銀行の副頭取クラスから各行の対北事業の進行状況を聞きとったうえ、国連と米国の制裁に関し説明した。
  • 米財務省は(対北支援のトンネル事業となっている)金剛山観光と開城工業団地に関し集中的に聞いた。さらに「制裁が緩和する前に先走りしないよう」伝達した。
朝日新聞の報道。

北朝鮮との取引懸念 米財務省が韓国金融機関に事実確認:朝日新聞デジタル

米財務省が韓国政府ではなく、韓国の銀行に電話会議で釘をさしたわけですが、この意味は結構深刻であるわけですがね。本来であれば、韓国の財務省に該当する企画財政部に問い合わせたらいい話ともいえます。

他にもこういった話もありますしね。
鉄道連結、12月初旬までに着工式 南北閣僚級が合意  :日本経済新聞

【ソウル=恩地洋介】韓国と北朝鮮は15日、板門店の韓国側施設「平和の家」で閣僚級会談を開き、南北の鉄道・道路連結事業の着工式を11月末から12月初めに実施する日程で合意した。着工に備えた共同調査を今月下旬から始める。9月の南北首脳会談の平壌共同宣言に沿った内容だが、南北の経済協力への前のめり姿勢を警戒する米国の反発を招く可能性もある。
ここらへんも北朝鮮への制裁違反に該当する案件ですし、工事に関わった企業や銀行すべてがアメリカの制裁対象になるのは確かでしょう。まぁ、文在寅もアメリカの制裁を恐れないスタイルで貫いておりますし、北朝鮮の意図とは関係ない作り話をアメリカに垂れ流してるだけなので、北朝鮮の報道官になれてるかもあやしいですね。米朝にいい顔をしつつ、余計ややこしくしてるといったところですかwww

あとはこれを見ても、米韓同盟破棄を視野に入れてると思います。

(朝鮮日報日本語版) 在日米軍基地、韓国人訪問時の確認手続きを厳格化(朝鮮日報日本語版) - Yahoo!ニュース


北朝鮮関係ですがこんなところです。
正恩氏「まずは信頼関係」…核リスト申告を拒否 : 国際 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 【ソウル=豊浦潤一】北朝鮮の金正恩キムジョンウン朝鮮労働党委員長が、平壌ピョンヤンで7日にポンペオ米国務長官と会談した際、核リストの申告を拒否し、朝鮮戦争(1950~53年)の終戦宣言と経済制裁の解除を求めていたことがわかった。日米韓協議筋が読売新聞に明らかにした。

 米朝は、双方の主要な要求事項をめぐって立場の違いを残している。2回目の米朝首脳会談の成否は、今後行われる実務者協議の進展にかかっていると言えそうだ。

 会談で正恩氏は、「核リストの一部だけでも提出してほしい」と求めたポンペオ氏に対し、「信頼関係が構築されていない状態でリストを提出しても、米国が信用できないと言うだろう。再申告を求めかねない。そうなれば争いになる」として拒否した。

 正恩氏は、「非核化措置を取るには、米朝間の信頼構築がまず必要だ」とした上で、「終戦宣言を通じて米朝間の信頼が構築されれば、非核化は米国が心配しなくてもいいほどスピードを出すだろう」と語った。
案の定ですが、北朝鮮が核リストの申告を拒否したようです。アメリカの求めてる朝鮮半島の完全な非核化というのは、核リストの申告と査察の受け入れが最初の条件となり、最終的な非核化の期限については、2021年1月までとなります。
トランプ氏、北朝鮮の非核化時期「期限設けない」(1/2ページ) - 産経ニュース

 トランプ氏は「われわれは非常に重要な仕事に取り組もうとしているが、試合時間は決めていない」と語り、「2年や3年、あるいは5カ月かかっても構わない」と強調した。

 ポンペオ国務長官は今月19日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が「(トランプ氏の1期目の任期が終わる)2021年1月までの非核化を約束した」と指摘していた。
アメリカも北朝鮮のやり方は理解してるので、核リストの申告と査察の受け入れあたりを落とし所に定めてるようにも思えますが、これについては北朝鮮が飲むかどうかが鍵ですが、北朝鮮的な事情でいえば、核でアメリカを交渉のテーブルに乗せた地点で勝ちですし、朝鮮半島の窓口が実質的に北朝鮮になりつつあるわけで、この地点である程度の目的は実現出来てるわけですね。金正恩の信頼関係というのは、そういった意味の担保もあるともいえます。逆を言えば、これをクリアすれば、非核化を進める可能性も出てくるわけです。韓国の目的が、民族の核の保有であることからしても、朝鮮半島の非核化を進める上での一番の障害が韓国の存在になるわけです。ここらへんは拉致問題にも関係します。

拉致問題の記事を紹介します。
金正恩氏「日本に譲歩した」 日朝交渉促す米韓に反論 | 共同通信 - This kiji is

 北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、日本との直接交渉を促すトランプ米大統領や韓国の文在寅大統領らに対し、拉致被害者の横田めぐみさん=失跡当時(13)=の家族同士の面会を認めたことなども挙げ、日本には「多くの譲歩」をしていると主張、交渉停滞の責任は日本側にあると反論したとの説明が、党内で幹部らに行われていることが15日分かった。

 韓国の拉致被害者家族の会代表で北朝鮮内に独自の情報源を持つ崔成龍氏が、平壌の消息筋の話として明らかにした。

 崔氏は、めぐみさんが北朝鮮で韓国人拉致被害者と結婚したとの情報を入手した人物。情報は06年に事実と判明した。(共同)
北朝鮮に支局を置いてる共同通信の記事で、韓国の拉致被害者家族の会代表で北朝鮮内に独自の情報源を持つ崔成龍氏というフレーズからしても、この話については結構怪しいような気がします。金正恩からのルートではない可能性も出てくるわけですね。

ここで重要なポイントとなりますが、鈴置さんの記事に、【韓国が中国の属国へと回帰すれば、日本は日清戦争以前の「大陸と直接対峙する」国際環境に身を置くことになる】ということを避けるために何が出来るかということに尽きます。そうなると、この記事の意味も変わってくるわけです。

金正恩氏「適切な時期に日本と対話し、関係改善模索」 安倍首相に文在寅大統領伝える - 産経ニュース

関係改善の模索の道というのは、共通の利害としてあるのが、拉致問題の解決、負の遺産でもある総連の粛清というの現実味が出てくるわけですね。総連を手出ししない理由も、北朝鮮の手によって整理といった方向性も兼ねてるように思います。逆に北朝鮮がやらないと判断した時に日本政府は動き出すと見ています。