第4次安倍改造内閣が発足しました。名前のところにWikipediaのリンクを貼っときます。

第4次安倍改造内閣 閣僚等名簿 | 首相官邸ホームページ

職名氏名備考
内閣総理大臣安倍 晋三 
内閣法第九条の第一順位指定大臣(副総理)
財務大臣
内閣府特命担当大臣
(金融)
デフレ脱却担当
麻生 太郎 
総務大臣
内閣府特命担当大臣
(マイナンバー制度)
石田 真敏 
法務大臣山下 貴司
外務大臣河野 太郎 
文部科学大臣
教育再生担当
柴山 昌彦 
厚生労働大臣
働き方改革担当
根本 匠
農林水産大臣𠮷川 貴盛 
経済産業大臣
産業競争力担当
ロシア経済分野協力担当
原子力経済被害担当
内閣府特命担当大臣
(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)
世耕 弘成 
国土交通大臣
水循環政策担当
石井 啓一 
環境大臣
内閣府特命担当大臣
(原子力防災)
原田 義昭
防衛大臣岩屋 毅
内閣官房長官
沖縄基地負担軽減担当
拉致問題担当
菅 義偉
復興大臣
福島原発事故再生総括担当
渡辺 博道 
国家公安委員会委員長
国土強靱化担当
内閣府特命担当大臣
(防災)
山本 順三 
一億総活躍担当
行政改革担当
国家公務員制度担当
領土問題担当
内閣府特命担当大臣
(沖縄及び北方対策
消費者及び食品安全
少子化対策
海洋政策)
宮腰 光寛 
情報通信技術(IT)政策担当
内閣府特命担当大臣
(クールジャパン戦略
知的財産戦略
科学技術政策
宇宙政策)
平井 卓也 
経済再生担当
全世代型社会保障改革担当
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策)
茂木 敏充 
内閣府特命担当大臣
(地方創生
規制改革
男女共同参画)
女性活躍担当
まち・ひと・しごと創生担当
片山 さつき 
東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当櫻田 義孝 


職名氏名備考
内閣官房副長官西村 康稔 
内閣官房副長官野上 浩太郎
内閣官房副長官杉田 和博 
内閣法制局長官横畠 裕介

自民党執行部は以下の通り。

新役員決定 一致結束し時代を拓く | 党内活動 | ニュース | 自由民主党

●決定した新役員(10月2日)

幹事長     二階 俊博
総務会長    加藤 勝信
政務調査会長  岸田 文雄
選挙対策委員長 甘利 明
組織運動本部長 山口 泰明
広報本部長   松島 みどり
国会対策委員長 森山 裕
幹事長代行   萩生田 光一
あとこちらの記事も紹介。政治系記事は日経新聞の紹介が多いですねww

首相「全員野球内閣」 第4次改造内閣発足、新任は12人  :日本経済新聞

人事全体としての雑感として、長期政権ということで大臣待機組が多いので消化のために新任を多めに入れて、総裁選の貢献などを考慮して派閥ごとにバランスを取っただけの所謂「在庫一掃内閣」といった位置付けもあるように思います。そういう意味では、全てにおいて適材適所というよりは、配慮重視といった苦しい事情も見えます。職務だけ考えたら、小野寺防衛相と上村法相あたりは留任でよかったと思いますが。。。

表向き異質に見えるのは、石破派の3回生の山下貴司氏の法相の抜擢となります。これについては、石破派への配慮の人事ではなく、ホントに経歴から実績まで素晴らしく、石破派にいることに違和感を感じるくらいの人物と思います(笑)

記事を部分抜粋。
安倍首相が山下貴司法相を抜擢した理由 - 産経ニュース

 山下氏は平成14年から約3年間、在ワシントン日本大使館に法律顧問として赴任。米国内で、日本政府を相手取った慰安婦訴訟で指揮を取り、米連邦最高裁まで争った末に勝訴した。

 国政進出後は憲法改正にも意欲的だ。昨年の月刊「正論」3月号では、「憲法を変えるかどうか最終的に決めるのは国民投票であり(議員が)議論から逃げてはならない」と、訴えた。首相の「国民から国民投票の権利を奪ってはならない」という主張と重なる。

あとは山下貴司氏のWikipediaより。
大学在学中に司法試験に合格。司法修習修了後、検事任官。その後、法務省、東京地検、鳥取地検、横浜地検、盛岡地検、東京地検特捜部に勤務。外交官として、在ワシントン大使館で一等書記官・法律顧問を務める。大使館在任中、日本政府や日本企業を相手取ってアメリカの裁判所で提起された従軍慰安婦訴訟や戦時捕虜訴訟を担当。複雑な訴訟の経過を全て追い、アメリカ合衆国司法省と情報を交換し、作戦を立てる中心的役割を果たす。いずれも勝訴。日米刑事共助条約締結を担当。当時、在アメリカ合衆国日本国大使館広報文化センター所長兼公使であった阿川尚之は、「法律家として優秀のみならず、カラオケもうまい。スポーツも万能。既存の検事らしからぬ明るくさわやかな山下氏の活躍は印象に残った。」と評している。
こちらの記事も紹介。

死刑制度について、山下貴司法務大臣「凶悪犯罪を犯したものに対しては死刑を課することもやむを得ず、死刑を廃止することは適当ではない」

【金曜討論】投票権年齢の引き下げ 山下貴司氏「ほとんどの国が18歳以上 西田昌司氏「与えるなら罰則も義務も」(1/5ページ) - 産経ニュース

法務族で議員立法も成立させてきた実績もあるし、法律家として優秀で検察出身ということで、検察の問題も認識していると思います。憲法改正にも前向きともいえるので、法相としても一定の期待が出来るかもです。


今回の人事でホントに異質なのは、岩屋防衛相と、石田総務相になります。岩屋氏は分かりやすいし、恐らくボロが出ると思われます。早速こんな話してるし(笑)

岩屋毅防衛相、防衛費のGDP比2%「リアリティーない」 自民党提言を否定 - 産経ニュース

典型的なパチンコ族でもあり、じゃあのさんでも取り上げられてた人が防衛相なわけですね。以下の記事を紹介します。

小桜通信 岩屋 毅 氏に関するじゃあのさん関連レスまとめ

このような人を防衛相として登用するということは、何かの踏み絵を踏ませるための人事と見るのが妥当です。そういう意味では、まだ防衛省に何かあるのかもしれません。どっちにしても、防衛相としてきちんと仕事すればいいだけですし、様子見ですかねwww

石田総務相なんだけど、悪名高い日朝国交正常化推進議員連盟にいたし、ところどころに疑問を抱く部分はあります。ここらへんは参考になると思います。

第48回衆院選 自民 和歌山2区 石田 真敏 - 毎日新聞

最も仕事をしてくれたらそれでいいし、潰されても問題はないといったところですかね。今後重要な案件を取り扱うのに相応しいかといえば、適材適所とはどうしても思えない人事と特に感じるのは、岩屋防衛相と、石田総務相ともいえます。普通に考えたら、小野寺防衛相の留任、高市総務相でもよかったと思うだけに、違和感があるわけですね。


ここで安倍首相三選の意味ですが、安倍首相を支持した派閥が安倍首相をホントに支持してるとは限らないし、人事やポスト安倍を考えてのポジションを取ったことに尽きます。安倍政権が倒れて禅譲してもらったほうが確実ですし、来年は統一地方選と参院選が控えております。これらの選挙に勝つためには、安倍首相を降ろして、次の総裁で心機一転の方が勝率は高くなると思われます。そして、財務省として一番都合がいいのは、安倍首相に消費税増税を決めて退陣してもらって、岸田首相あたりではないんですかね(笑)

安倍首相を潰せば改憲も潰せるし、敵の思惑はここにあると思います。石破氏を自民党から離党させてからの政界再編より確率は高いですし、こんな賭けなどしないでも、単純に安倍首相を潰した方が手っ取り早いです。トランプ氏を潰すにしても、安倍首相を潰した方がいいし、安倍首相三選というのは、オバマ氏の二期目と性質は似ております。オバマ氏の二期目もレームダック状態にあったしね。

こういった前提にあるので、安倍首相が今の状況を打破するためには賭けに出るしかないとも言えるし、憲法改正に本格的に動くというより、動かざるを得ない状況の中でどのようにして動くかが問われてきます。今後においてどのような選択を取るかが、第4次安倍改造内閣の最初の壁と思います。