まずは記事を何個か紹介。一部登録要。

中国との冷戦を宣言したペンス副大統領:日経ビジネスオンライン

久々に鈴置さんの記事。
ベースとなるのは、恒例のペンス副大統領の演説となります。

【ペンス副大統領演説:全文翻訳】「中国は米国の民主主義に介入している」:ハドソン研究所にて | 海外ニュース翻訳情報局海外ニュース翻訳情報局

あとはフィナンシャル・タイムズの記事です。同じ内容となります。

米国の通商タカ派、対中関係リセットの好機つかむ 貿易戦争というより冷戦の始まり、企業は政治を超越できるのか?(1/5) | JBpress(日本ビジネスプレス)

[FT]対中冷戦へと進む米国  :日本経済新聞

何度か書いたとは思いますが、米中貿易戦争というのは本質的な話ではなく、関税というのは実質的にサプライチェーンを中国に移してきた企業への制裁を意味します。そして、IT業界も標的にしていることから、基本的には無国籍企業全体に対して、政治的圧力をかけようとしているともいえます。

トランプ大統領の思いつきだけではなく、アメリカの右派も左派も対中政策のリセットが共通の利益になりつつあるので、トランプ大統領以上に、米議会の方が強硬派の状態にあるともいえます。右派と左派共通で、対中関係の見直しについてはコンセンサスを得ていることから、トランプ大統領を辞めさせたらいいという話ではないともいえます。

ペンス副大統領の演説からも、アメリカの本気というのは見えると思います。この演説で宗教的要素にも踏み込んでるわけですね。鈴置さんの記事を引用します。
★中国の「罪状」②中国での人権侵害★

・自由と人権の尊重に向け歩み始めたこともあった。しかし近年、国民を支配・圧迫する方向に明らかに逆戻りした。

・ネットによる中国の国民の自由な情報への接近への規制を強化している。

・2020年までに人間のあらゆる側面を管理するジョージ・オーウェル的な世界の構築を狙う。

・中国のクリスチャン、仏教徒、イスラム教徒が新たな迫害を受けている。

・先月、中国最大の地下教会が閉鎖された。全国的にも当局は十字架を壊し聖書を燃やし、信者を投獄している。今や無神論者の共産党がカトリックの神父を任命できるよう、バチカンと交渉中だ。

・チベットでは過去10年間で150人の僧侶が中国に抗議して焼身自殺した。新疆で共産党は100万人ものイスラム教徒のウイグル人を投獄している。
こういった要素については、右派も左派も共感出来る部分もあります。日本のパヨクは論外ですがwww

FTの記事ではこのように書かれてます。
米国の通商タカ派、対中関係リセットの好機つかむ 貿易戦争というより冷戦の始まり、企業は政治を超越できるのか?(2/5) | JBpress(日本ビジネスプレス)

 中国との経済的な関係を絶ち切ることが長期的には米国の国益にかなう、と考えているのだ。

 これに賛同する人が国防総省には大勢いる。進歩主義的な左派の、労働運動にかかわる人の中にも一部いる。

 彼らの多くは、トランプ氏がホワイトハウスを去った後も、権限のある地位に長くとどまるだろう。

 それぞれの思惑は異なるが、米国と中国は長期的には戦略的なライバル関係にあるということ、そしてそれゆえに米国の通商政策と国家安全保障政策はもう切り離すべきでないということの2点で手を結んでいる。

 グローバルなビジネスにとって、これは根底的な状況の変化となる。

 多国籍企業の最高経営責任者(CEO)たちは、追加関税は対象範囲が広いうえに税率も高いため目に見えるインフレ圧力が生じるとか、販売価格を引き上げざるを得なくなるといった不満を口にしているが、経済タカ派はこれにほとんど理解を示していない。

 それどころか、西側諸国とは価値観が根本的に異なるうえに、市場へのイコールアクセス(国内事業者と同じ条件での市場参入を外国の事業者にも認めること)をいつまでも認めないだろうと思われる国で短期的な利益を得るために、世間知らずにも寝返った裏切り者だと考えている。
米国の国益を考えた場合、中国との経済関係を断ち切ることに賛同していることから、トランプ大統領の手を離れてるわけです。そしてグローバル化の方向性が根本的に変わることになります。所謂、多国籍企業というか無国籍企業について、国益を考えた場合、理解を全く示してないし、寧ろ裏切り者扱いしてるわけですね。

こういう構図になってることから、今の流れは当然の話ですし、今のグローバル化とかいうのは、国籍を壊して人もモノも無国籍化することを前提としておりますので、この流れが本格化すれば、全てが逆流することになるともいえます。

表向きはトランプ大統領のアメリカ・ファーストの流れのように見えますが、それはきっかけの一つでしかなく、本質的にはグローバル化の方向性の転換を意味しており、ゲームのルールが変わるといったところになるのではないかと思います。

ここで重要なのは、日本がこの流れにどのように乗っていくのように思います。当然の話ですが、アメリカの国益=日本の国益という単純な構図ではないので、こういったコントロールが必要になるわけです。安倍首相とトランプ大統領のラインで進められるのが最適だとは思いますが、こればかりは保証もないのも事実です。

米中冷戦において、日本がどのような形で国益を勝ち取れるかということも求められてきますし、これからの情勢は今以上に厳しくなると思っています。


朝鮮情勢については、時限爆弾が発動できる状況というのが望ましいし、その上で国内の大掃除というオペレーションがいいと思われます。枝葉にこだわっても仕方ないし、どっちにしても、根本から潰さないと解決しないしね。

北朝鮮関係だとこんな話があります。
キタ━━(゚∀゚)━━!!!「国連加盟国は、2019年12月22日までに北朝鮮人を帰国させよ」国連安保理決議 | もえるあじあ(・∀・)

8.決議第2375号(2017年)17の規定の採択にもかかわらず、北朝鮮国民が、北朝鮮の禁止されている核及び弾道ミサイル計画を支援するために北朝鮮が使用する対外輸出収入を生み出す目的で、他国で引き続き働いていることに懸念を表明し、加盟国が、当該北朝鮮国民が当該加盟国の自国民である、又は、適用可能な国内法及び国際法(国際難民法、国際人権法、国際連合本部協定並びに国際連合の特権及び免除に関する条約を含む。)に従って送還が禁止されていると認定する場合を除くほか、加盟国が、直ちに、ただし、この決議の採択の日から24か月以内に、当該加盟国の管轄権内において収入を得ている全ての北朝鮮国民及び海外の北朝鮮労働者を監視する全ての北朝鮮政府の安全監督員を北朝鮮に送還することを決定するとともに、さらに、全ての加盟国が、この決議の採択の日から15か月以内に、この決議の採択の日から12か月間に送還された、当該加盟国の管轄権内において収入を得ていた全ての北朝鮮国民に関する中間報告(該当する場合には、なぜそのような北朝鮮国民の半数に満たない数しか当該12か月の期間終了までに送還されなかったのかについての理由の説明を含む。)を提出すること、及び、全ての加盟国が、この決議の採択の日から27か月以内に、最終報告を提出することを決定する。

https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000325985.pdf
国連の制裁に関する内容ですが、こんな感じのようですね。

・国連加盟国は2019年12月22日までに北朝鮮人を北朝鮮本国に送還しなければならない。
・国連加盟国は2019年03月22日までに北朝鮮人送還に関し中間報告しなければならない。
・国連加盟国は2020年03月22日までに北朝鮮人送還に関し最終報告しなければならない。

既に南北同一のような動きですし、総連と民団が送還対象になりそうですね。有田先生のツイートを見る限り、こんな感じですしwww