いよいよ明日になりましたね。文在寅がどのような会見を開くかによって今後の展開が見えてくると思われます。とはいっても、所謂徴用工訴訟問題、火器管制レーダーの件について、具体的に触れない可能性が高いとは思いますがね。

日経ビジネスの鈴置さんの「早読み 深読み 朝鮮半島」の連載が先日の更新をもって、最終回となりました。

うまく纏められてる優良記事ですので、一度目を通すことをおすすめします。余談ですが、歴代韓国大統領の末路を紹介します。


⑫文在寅(2017年5月ー2019年?月)←ご自由のお書きください??

という展開になるかどうかは本人次第ともいえますが、アメリカでは在韓米軍の削減・撤収まで公言し始めたし、日本としても、相手がどちら側につくかによって、今後の対応が変わってくると思います。韓国の場合は、安倍首相、河野外相、岩屋防衛相の3人がどのように動くかだけ見ていれば問題はないと思います。

北朝鮮の訪中の件

米朝会談へ方針協議 正恩氏訪中、習主席と会談 (写真=共同) :日本経済新聞

【北京=永井央紀】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は8日、専用列車で北京入りした。中国の習近平(シー・ジンピン)国家主席らと会談し、調整が遅れている2回目の米朝首脳会談に向けた方針を協議したもようだ。4度目となる訪中で金正恩氏は非核化を目指す意思を改めて示す一方、習氏に制裁緩和や経済協力を求めたとみられる。
(中略)

対米交渉を担当する金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長や党で外交を統括する李洙墉(リ・スヨン)同副委員長、経済などを担当する朴泰成(パク・テソン同副委員長のほか、李雪主(リ・ソルジュ)夫人、妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長らが同行した。

両首脳は中朝が10月に国交樹立70年を迎えることを踏まえ、両国間の伝統的な友好関係を確認したとみられる。朝鮮半島の平和体制構築に向けた中国を含めた多国間協議や、金正恩氏のソウル訪問も議題となった可能性がある。中国は完全な非核化を進めるよう改めて求めつつ、進展に応じて段階的に制裁緩和する方式を支持し、国連安全保障理事会に働きかける考えを伝えたもようだ。
金正恩氏が非核化を目指す意思というのは、あくまで意思があるだけという見方で、習近平氏は完全な非核化を進めるように求めるというのは本音のように思います。北朝鮮は中国の傀儡であって、パワーバランスで見れば、以前は江沢民派、昨年の3月に訪中してから、北京派と江沢民派の両天秤といったところですかね。そういう意味では、経済を考えると習近平氏にすり寄った方がメリットがあるので、制裁緩和と経済協力目的で訪中しているといったところでしょう。

最も北朝鮮の非核化については、北京派にとってもメリットある(北朝鮮の核は北京に向けられてる??)ことからも、その点は日米と利害関係が一致しているし、北朝鮮の非核化については、中国の協調路線で進めるのが現実的ともいえます。

ここで北朝鮮の外交関係について触れておきます。

朝鮮民主主義人民共和国の国際関係 - Wikipedia

結構欧州あたりを見ると面白いですね。国連制裁もあって労働者覇権は減りましたが、留学に関しては人気のようです。


そういう意味では、国連制裁以前は、日本が思っているほど、北朝鮮と他の国の国際関係はそこまで悪くはなかったように思います。今は不明ですし、北朝鮮と英国の合弁鉱山会社がロンドンで上場したという話もあるし、元々江沢民派などの国際金融勢力側とズブズブの関係でしたしね。

英国との合弁鉱山会社、ロンドンAIMへ上場推進│北朝鮮│韓国ドラマ・韓流ドラマ 韓国芸能ならワウコリア

脱線しましたが、国連制裁緩和の条件は、北朝鮮の非核化と拉致問題含む一連の人権問題ともいえるので、これが解決するまでは、制裁緩和の道はないということは、中国は当然として北朝鮮も理解はしているでしょう。習近平&金正恩+文在寅が、日米協調などの協調路線に向かうかが鍵であって、今回の金正恩の訪中と明日の文在寅の会見が一つの鍵になるかもしれませんね。

今後において、日本も例外ではありませんが、「アメリカ側に付くのか中共側に付くのか」という踏み絵を踏まされることになります。ここで重要なポイントとして、アメリカが中国共産党に宣戦布告してるが、中国と分けて考えてる意味がどこにあるということに尽きると思います。どっちにしても、アメリカ側に付かない場合は、いろんなオプションを駆使して制裁を加えることになるでしょう。どっちにしても、これらの国々はその場しのぎのウソでごまかして延命を図ることも想定内の話ですし、中国共産党の正体を見極めた上での覚悟みたいなものが見えなければ、切り捨て路線で動くしかないと思います。

米中通商交渉について

米中通商交渉について触れておきます。
通商分野における米中対立解消への期待高まる | マーケット速報 | 企業情報FISCO

 ロス米商務長官は7日の米CNBCとのインタビューで、「米中双方が受け入れ可能な案で妥結することは可能」との認識を示した。ただ、ロス商務長官は「貿易を巡る構造問題や順守に関する問題の解決は困難である」と指摘している。一方、中国外務省報道官は、「通商問題の解決に向け中国は米国と誠意を持って取り組んでいる」と表明し、「両国首脳が得たコンセンサスに沿って前向きかつ建設的な協議と対話を行うことで一致した」と伝えている。

 8日の会合では、中国の知的財産権侵害問題、対米貿易黒字の削減策などが話し合われるとみられているが、市場関係者の間からは「交渉期限となる3月1日までに妥協点を見出すことは十分可能」との声が聞かれている。今回の次官級の会合では、できるだけ多くの問題点を洗い出し、次につなげることが期待されている。一部の市場関係者は「中国側では中国製造2025におけるハイテク強国化戦略で外資の参入を認め、知的財産権の問題などの解決に向けて法制化、制度化される動きが出てくるのではないか?」と予想している。
重要なのは、「貿易を巡る構造問題や順守に関する問題の解決は困難である」の部分で、ここをどのように落とし所をつけるかが、一連の交渉のポイントとなります。対米貿易黒字の削減というより、知的財産の収奪、強制的な技術移転、貿易を歪曲する産業補助金、国有企業による歪曲化や過剰生産を含む不公正な貿易慣行などが重要であって、ここを解消しない限りは、米中対立解消の道はないと思います。


中国関係だと、ファイブアイズあたりも今後鍵になるかもです。
米英豪などファイブアイズ、中国スパイ行為で秘密協議 華為排除の契機か - 産経ニュース

 【シンガポール=吉村英輝】米英豪とニュージーランド、カナダで機密情報を共有する枠組み「ファイブアイズ」が今年7月に5カ国の情報機関トップによる会合を開き、中国によるスパイ活動への対応で合意し、その脅威を公表する方向で秘密協議をしていた-。豪紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー(電子版)は29日までに、中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)などの事実上の排除を決めた豪州政府の対応の背景を報じた。

 同紙によると、5カ国の情報機関トップは7月17日、カナダのノバスコシア州にある安全が確保されたリゾート地で、年次の非公式会合を開いた。カナダのトルドー首相も顔を出し、安全保障上の脅威について意見交換したという。
ファイブアイズについて、Wikipediaの記事と関連記事を紹介します。

UKUSA協定 - Wikipedia

ファーウェイ孟氏アメリカへ引き渡し~“ファイブ・アイズ VS 中国”の構図が浮き彫り|ニフティニュース

そして、ファイブアイズに日本を加えるべきといった記事もあります。英文記事のみ。

New Report Suggests Closer Integration With Japan, Including Addition to '5 Eyes' Intel Sharing - USNI News

Google翻訳はこちら。
https://translate.google.co.jp/translate?hl=ja&sl=auto&tl=ja&u=https%3A%2F%2Fnews.usni.org%2F2018%2F10%2F03%2Fnew-report-suggests-closer-integration-with-japan-including-addition-to-5-eyes-intel-sharing

UKUSA協定ということで、実質的に英米協定に近いわけですが、ファーウェイだけではなく、機密情報を共有する枠組みということで、中共の5G網の締め出しだけではなく、一帯一路に協力とか、中共に加担する日本企業のリストなども、ファイブアイズに共有されている可能性はあり得るし、そういう意味では、ソフトバンクも注意が必要かもしれません。あとはソフトバンク傘下のARMあたりもきな臭いかもしれませんね。

そして台湾でもこのような動きを見せており、半導体技術の関係においても、ドイツあたりも注意が必要になるかもしれません。

一連の問題は、米中通商交渉だけではなく、機密情報関係、半導体関係といった方向に波及するようにも見えるし、これらに加担する企業については、今後の締め付けが厳しくなることが予想されると思います。