まずは最後通牒について何個か。

米中関係

リンクのみ。

・米中、内憂抱え一時休戦 90日協議の合意見えず  「中国製造2025」は触れず



どうやら来年の1月からの2000億ドル相当の関税の引き上げず、90日以内に結論を出すとのことです。実質的な期限は2019年の2月末くらいになるのではないのでしょうか。とはいえ、協議の様子を見る限り、平行線に終わる可能性が高いと思われます。習政権は貿易・投資を巡って米国に142の改善項目を示して懐柔を図った。トランプ氏は「重要な4、5項目が残っており受け入れられない」と言っており、その項目は上の図の協議の内容にかかってくると思われます。

中国共産党としては飲めない内容となることが予想されることから、習政権が満額回答を持ってこない限りは硬直状態が続くと見ていいでしょう。アメリカとして譲歩する必要性は皆無ですし、中国の一帯一路構想も足並みを乱しております。記事を何個か。

・EUが対アジア新戦略立ち上げへ、中国の「一帯一路」に対抗

・東欧諸国、中国の思惑になびかず 「16プラス1」失望感広がる

・「一帯一路」覚書署名せず スペインのサンチェス首相

・ポルトガル首相、「一帯一路」に協力の方針 習国家主席と合意文書署名へ

上記を見る限りでは、一帯一路についての足並みは揃っておらず、EUからもハシゴを外されつつある状況で、中国の思惑通りに動いていないことだったり、G20の採択においても中国の意向を織り込んだものはないと思われます。

・G20「保護主義と闘う」明記せず 首脳宣言採択し閉幕

そういった状況で、90日以内というタイムリミットが設けられたことになります。普通に最後通牒の期限を示しており、習近平の覚悟を示すことになると思われます。


もう一つのタイムリミットの件。

リンクのみです。

米朝首脳会談の件

・トランプ大統領、2回目の米朝首脳会談は「来年1月か2月にも」

米朝首脳会談の件ですが、前提として板門店宣言と6月の米朝首脳会談の内容を踏まえて、来年の1月か2月に実施といった意向のように思います。内容は以下の通り。重要な部分のみ抜粋。

板門店宣言 - Wikipedia

  • 朝鮮半島の完全な非核化を南北の共同目標とし、積極的に努力をすること
  • 休戦状態の朝鮮戦争の終戦を2018年内に目指して停戦協定を平和協定に転換し、恒久的な平和構築に向けた南・北・米3者、または南・北・米・中4者会談の開催を積極的に推進すること

2018年米朝首脳会談 - Wikipedia

  • アメリカ合衆国と朝鮮民主主義人民共和国は、平和と繁栄を求める両国国民の希望に基づき、新たな米朝関係の構築に取り組む。
  • アメリカ合衆国と朝鮮民主主義人民共和国は、朝鮮半島での恒久的で安定的な平和体制の構築に向け、協力する。
  • 2018年4月27日の「板門店宣言」を再確認し、朝鮮民主主義人民共和国は朝鮮半島の完全な非核化に向け取り組む。

要約すると、年内に「板門店宣言」の通り、朝鮮戦争の終戦を年内に定めて、完全な非核化に向けて取り組むことが求められることになります。「完全な非核化」というのは、核保有リストの提出、査察の受け入れ、非核化計画(2021年がリミット)といったことを意味します。

・2度目の米朝会談、完全なリスト提出を前提条件にせず ペンス氏

・トランプ米大統領:北朝鮮の非核化計画で工程表は必要ない

・「2021年までの非核化を」 米、北朝鮮との協議再開に意欲

ブルームバーグの記事ですが、「2年でも3年でも5カ月でも問題ない」とありますが、BBCの記事を見ても、2021年というのは共通しているわけですね。見方を変えれば、年内に、核保有リストの提出、査察の受け入れ、非核化計画の3点セットを出せと言ってるに等しいのと同時に、拉致問題の解決も含まれてるわけです。トランプ大統領の拉致問題の発言を見れば、その重要性は理解していると思うし、決してトランプ大統領の発言や行動からしても、拉致問題を軽視しているわけではないと思います。

・トランプは拉致問題の完全解決を狙っている

その上で来年の会談条件となるか、最後通牒の場になるかの二択といった感じになるといった内容でしょうし、金正恩の覚悟が求められることになります。


これらの時期が重複しているのは気の所為でしょうし、最後にフランス関係。

パリは燃えているか

パリだけで400人拘束 仏の反マクロンデモ、死者も:朝日新聞デジタル

 燃料税の引き上げをきっかけにフランスで起こった反マクロン政権のデモが1日、全国であった。仏メディアによると、13万6千人が参加し、デモの影響で1人が死亡。パリだけで一時400人以上が拘束された。マクロン大統領は「暴徒は混乱を望んでいるだけだ」と非難したが、「庶民に冷たい大統領」との不満は増すばかりだ。

 パリでは車両や建物が次々と放火され、レストランなども壊された。鎮圧に向かう消防や警察の車両のサイレンが一日中鳴り響き、爆発音も繰り返し起きた。凱旋門付近は、治安当局が使ったとみられる催涙ガスが充満し、発煙筒や炎上車両の煙も重なって視界がかすんでいた。

 デモに参加した、パリ郊外に住む年金生活者のメレ・ダニエルさん(70)は「私の年金は、家賃が払えない48歳の娘の仕送りに消えていく。大統領は庶民の惨めな暮らしぶりが分かっていない」と憤った。別の年金生活の女性(70)は「フランス全土が怒っている。私たちは団結している。ここは革命の国だ」とまくしたてた。人々は「マクロン辞任」を訴え、フランス国歌を歌った。AFP通信によると、南部アルルではデモによる渋滞で停車中のトラックに車が突っ込み、運転していた男性が死亡した。

欧州の韓国のフランスのデモの件です。マカロンなのかマネロンなのかアクロンなのかよく分かりませんが、かなり反発しておりますね。燃料税だけではなく、他の要因も大きいように思います。

就任から1年が経過したマクロン仏大統領の経済改革~労働市場改革を中心に一定の進捗~ | 調査レポート | 分析レポート | 経済レポート | シンクタンクレポート | 三菱UFJリサーチ&コンサルティング

これらを見ると、典型的な新自由主義を進めてるだけの話ですし、富裕層を優遇して中間層を切り捨ててるという政策を進めてることが問題としか思えないです。マクロンはロスチャイルド家との関わりの強い投資銀行との関わりは強いですしね。

エマニュエル・マクロン - Wikipedia

そういう意味では、マクロンは新自由主義者の一面と、ルノーと日産の件を通じた国策による介入による私物化といった社会主義者の一面を持っております。最も、これらはイコールの関係であるのは言うまでもないのですし、燃料税の関係についても、環境利権という問題になるわけですし、新自由主義に関する反発が背景にあるのと同時に、こういった暴動を抑えるというか、寧ろ過激化することを望んでるようにも邪推したくもなります。このデモ自体は悪政の抗議の一面もあるのですが、敢えて過激化させて、自らの政策を強行するために行ってるようにも思えますがねwwwこういったデモで都合のいいのは、マクロン側ですし、背後にどのような連中がいるかも注意が必要だと思います。