今日は参院選関係です。

産経新聞の午前1時の状況となります。

参院選2019特集 - 産経ニュース


議席数からすれば、下馬評に限りなく近いですし、自民党としても2016年の参院選より割り込むのは避けたかったことからしても、妥当な水準ともいえます。自+公+維で2/3以上の議席は避けたいのと、国民民主党を合わせての2/3という形が最適ですし、試合としては理想的な勝ち方であったともいえます。自+公+維で改憲を進めるなら、公明党と維新に妥協しないといけないし、改憲としての牽制としても、国民民主党の存在が大きくなるわけですね。

そして、出来過ぎの2013年の参院選以上に勝ってしまうのも、現段階では避けたかったというのはあると思います。2013年以上に勝つと、自民党の単独過半数が確立することを意味します。政治のバランスって難しいのですが、現段階だと参議院の自民党の単独過半数というのも少し危険な部分もあって、参院自民に力を持たせすぎると、逆に安倍首相として何も出来なくなることを意味します。自民党も安倍首相支持の一枚岩ではありませんし、親中派や親韓派などもいますので、この点からも連立している公明党の存在をちらつかせることで、自民党の内紛を防ぐための牽制となっているというのも、自公連立政権のもう一つの役割とも言えます。案外ここらへんって見えてない部分でもあるけどねww

選挙区の勝敗ですが、1人区では前回の21勝11敗を上回ったのはよかったし、北海道で自民党が2議席確保出来たのも快挙に近いです。

自民、1人区で22勝10敗 前回参院選上回る  :日本経済新聞

「民主王国」の北海道、自民が牙城を崩す 2議席獲得 - 2019参議院選挙(参院選):朝日新聞デジタル

確かに一部の選挙区を落としたし、東北はホント厳しかったです。。。自民党が東北で弱い理由としては、以下のようになっております。

とはいえ、今回は2勝(青森・福島)4敗(宮城・岩手・山形・秋田)でしたので、前回よりはマシだったともいえるが、ここをもう少し勝てるようになるのも、今後の鍵ですかね。野党統一候補は結構効いてるのも事実で、これがなければもっと勝てるのですが、こればかりは受け入れて戦うしかないのでしょうね。


ここらへんからは記事の紹介。
中国、改憲3分の2届かず歓迎 対日改善も安倍首相に根強い不信 | 共同通信

 【北京共同】中国は参院選で自民党など憲法改正に前向きな勢力が全議席の3分の2に届かなかったことを歓迎している。米国と貿易や安全保障を巡り対立する中、日本とは関係改善を推し進めるが、安倍晋三首相に対する不信感も根強いからだ。

 安倍首相が在任中の2013年に靖国神社を参拝したこともあり、中国は改憲議論の行方を用心深く見守ってきた。国営通信新華社は5日の評論で「安倍は平和憲法、特にその核心である9条の改正を一貫して追い求めている」と指摘した。

 一方で習近平国家主席は先月、来春の国賓訪日に賛同。首脳往来を通じた一層の関係改善に前向きな姿勢を示している。
マスコミがどこ向いてるか分かるよね(笑)

朝日新聞は中国と同じように歓迎してるようですねwwwメディアとしては、「日本とは関係改善を推し進めるが、安倍晋三首相に対する不信感も根強い」という意向のようで、日本との関係改善の意味がどこにあるかというのは明白でしょうね。そして、習近平国家主席の姿勢とは若干の相違があるということもね(笑)


以下の記事も紹介。
改憲の国民投票、首相「21年9月までに」  :日本経済新聞

安倍晋三首相(自民党総裁)は21日夜の民放番組で、自らの総裁任期である2021年9月までに憲法改正の国会発議と国民投票を目指すと表明した。総裁任期中に国会発議と国民投票を実施したいかを問われ「期限ありきではないが私の任期中に何とか実現したい」と述べた。発議に必要な衆参各院での3分の2以上の合意形成に向け、国民民主党などとの連携に期待を示した。

首相は民放番組で与党が改選過半数を確保したことを踏まえ「国会で議論が進んでいくと期待したい」と語った。国民民主党の玉木雄一郎代表は22日未明の記者会見で「憲法の議論には参加する。環境をきちんと整えてほしい」と指摘した。

首相は元徴用工訴訟などを契機に悪化する日韓関係に関して民放番組で「韓国側が日韓請求権協定に反する対応をしているのは本当に残念だ」と話した。「韓国側が答えを持ってこないと建設的な議論にならない」と日本が受け入れ可能な解決案を示すよう韓国に求めた。

米国は日本を含む各国にホルムズ海峡での民間船舶の防護に向けた有志連合を呼び掛けている。首相はNHK番組で「米側に考え方を聞き取っている。見極めたい」と述べた。イランとの友好関係に触れ「ホルムズ海峡が波静かになるように日本の役割を果たしたい」と強調した。
「国民民主党との連携」こそがいろんな意味で重要で、国会の議論を進めていくためには、少数の政党による改憲議論より、多くの政党による改憲議論によって、世論に訴えたいというのが方向性の一つともいえますかね。改憲の最初の一歩というのは慎重になるべきだし、今重要なのは改憲ではなく、改憲の議論の方だと思います。

「期限ありきではないが私の任期中に何とか実現したい」というのが、安倍首相の意思ですし、そのためにも安倍首相の4期目という選択肢も一つとも言えます。


総裁の4選については、今のところは否定しております。
任期中の解散「選択肢」=自民総裁4選は否定-安倍首相【19参院選】:時事ドットコム

 安倍晋三首相は21日夜、テレビ各局の番組に出演し、自民党総裁任期中の衆院解散・総選挙について「選択肢から外しているわけではない」と述べ、自ら踏み切る可能性に含みを残した。一方、党総裁4選に関しては「全く考えていない」と否定した。

 首相の党総裁任期は2021年9月まで。この間の衆院選について、首相は「衆院議員は常に緊張感を持たなければいけない」と強調した。
 自民党の党則は総裁連続4選を禁じており、首相は「(総裁任期は)ルールで決まっている」と指摘。北朝鮮による日本人拉致問題の解決やロシアとの平和条約締結交渉、デフレからの脱却を例に挙げ、「残りの任期でしっかりやるべきことをやっていきたい」と述べた。
 「ポスト安倍」候補については「次の方も準備を整えている。たくさん私の後に続く人はいる」と語った。
 今後の政治日程に関しては、参院選後の臨時国会を「できるだけ早い段階で召集したい」と表明。政府・与党は8月1日に召集し、会期5日間とする日程を検討している。
 内閣改造・党役員人事について、首相は9月中旬を軸に調整する見通しだ。12年の第2次安倍政権発足以降、一貫して首相を支える麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官の処遇が焦点となる。政府・与党内には、続投するとの見方が出ている。3年近く党務を担う二階俊博幹事長を続投させるかも注目される。
 一方、10月の消費税率10%への引き上げに関し、首相は「私は必要だと考えている」と述べ、予定通り実施する意向を示した。
今後の政治日程になりますが、衆院の任期は2021年10月までとなります。時期的に見ても、総裁任期中の解散は当然ともいえるし、どこを選挙のタイミングに持ってくるかになりますが、可能性として一番濃厚なのは、来年秋ともいえるし、次点としては安倍首相4選を視野に入れて、2021年の7月あたりに持ってくるのも悪くはありません。個人的には、2024年までは、安倍・トランプ体制を維持してほしいけどね。いろんな状況を想定しても、衆参同日選はやらずに参院選単独で行い、衆院選のカードを残しておく方が今後にとっても重要だったともいえます。首相として切れるカードは案外少ないですし、首相としても絶対権力ではないので、カードの使い方は重要だと思いますよ。

そして、次の内閣改造・党役員人事なんだけど、これも重要になると思います。特に重要なのは、岩屋防衛相の留任ともいえるし、ここのメッセージに今後の国際情勢の見通しが見えてくるとも言えます。安全運転に徹するなら留任させるのが確実ですし、この人が交代するなら、別の選択肢が視野に入ることを意味します。恐らく、今回も政権の枢軸は維持すると思いますが、個人的には甘利氏の人事も重要な気がします。

消費税の10%への引き上げを延期することに意味はなく、施行されている法律を廃案に持ち込むのも難しいのも事実です。政治的手続きにおいては、一度決まった法律を否定するためには相応の理由が必要ですし、発動させない限りは政治的評価が難しいというのはあるように思います。ある意味、一時は民主党政権を選択した有権者へのペナルティみたいなものですしねww

どっちにしても、消費税の扱いですが、次の衆院選が鍵になるとは思います。