先週の安倍首相の決意と覚悟を決めた会見から、いろいろと動き出しましたね。

改めて、最後の部分だけ紹介します。
令和2年2月29日 安倍内閣総理大臣記者会見 | 首相官邸ホームページ

 今回のウイルスについては、いまだ未知の部分がたくさんあります。よく見えない、よく分からない敵との闘いは容易なものではありません。率直に申し上げて、政府の力だけでこの闘いに勝利を収めることはできません。最終的な終息に向けては、医療機関、御家庭、企業、自治体を始め、一人一人の国民の皆さんの御理解と御協力が欠かせません。
 皆さんの暮らしに直結する決断には、当然、様々な御意見、御批判が伴います。内閣総理大臣として、そうした声に真摯に耳を傾けるべきは当然です。しかし、それでもなお内閣総理大臣として国民の命と暮らしを守る。その大きな責任を果たすため、これからも先頭に立って、為すべきことは決断していく。その決意であります。
 終息への道のりは予断を許しません。険しく厳しい闘いが続いていく。そのことも覚悟しなければなりません。本当に大変な御苦労を国民の皆様にはおかけしますが、改めてお一人お一人の御協力を、深く深くお願いする次第であります。しかし、私たちは必ず乗り越えることができる。そう確信しています。
この言葉の意味を今後知ることになると思います。今回はウイルスの戦いとなりますが、そのまま日本を取り戻す戦いにも言える話ともいえます。一人一人の国民の皆さんの御理解と御協力がなければ、戦後構造からを取り除くことは出来ないと思います。

新型コロナウイルス関係

3/5の12時地点の状況です。

新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年3月5日版)


世界の状況(12時現在)です。

Coronavirus Update (Live): 96,955 Cases and 3,310 Deaths from COVID-19 Wuhan China Virus Outbreak - Worldometer


ついに、ドイツとフランスが日本を抜きました。正直ざまぁwwwとは思っております、ハイ。それはさておき、日本の今までの一連の対応について、メディアと一部で批判されておりましたが、全体的な対応においては、当初から適切な対応をしてるから、感染者数の増加を減らし、亡くなる人も抑制出来ております。。チャーター機からの帰還者、クルーズ船の4000名近い対応をしながらも、医療システムを崩壊させずに、ここまで対応しきれてるというのは、普通に凄いことだと思いますし、同じことを他の国がやれと言われても、実現出来るだけのリソースも含め、対応出来る国はないと思いますよ。

今後に向けた実験的な取り組みも行ってるのもありますが、混乱も決して小さくないのは事実ですが、それでも経済面以外においては、限られたところに留まっており、大きな混乱は生じていないと思います。その点からも、安倍政権はきちんと対応出来てるし、国民から支持されている長期政権だからこそ出来てる部分もあることも重要です。政権が弱ければ、政治判断というものが出来なくなり、慣例通りの対応ならまだマシといった事態を引き起こします。トップが無能なら、パフォーマンスに走り、分かりやすいものを求める傾向が出てきます。民主党政権の悪夢の正体はこういった要因もあります。

新たな水際対策について

中韓から入国、2週間待機 ビザの効力停止 首相表明  :日本経済新聞

安倍晋三首相は5日夜の新型コロナウイルス感染症対策本部で、感染が拡大する中国や韓国からの入国を3月末まで大幅に制限する方針を表明した。両国からの入国者に対し、感染しているかどうかにかかわらず、宿泊施設や医療施設などに2週間の待機を要請する。短期滞在向けを中心にビザ(査証)の効力を停止する考えも示した。

人の往来が細くなる状態が長引けば観光業や小売業への影響は大きくなる。制限措置の多くは3月末までとなっているが、長引くようなら企業活動や日本経済全体を冷え込ませるおそれもある。

首相は「いまが正念場であり、機動的な水際対策についてもちゅうちょなく断行していくことが不可欠だ。積極果敢な措置を講じる」と理解を求めた。5日時点で中国での新型コロナウイルスの感染者は8万人を超え、韓国も5千人超に上る。

「中韓両国からの入国者に対する検疫を強化し、指定する場所で2週間の待機を要請する」と言明した。香港やマカオから入国する場合も対象になる。日本人を含む措置で、9日午前0時から実施する。入国者に公共交通機関の利用も控えてもらう考えも示した。

首相は「中国、韓国からの入国者総数を抑制する」と、航空便の到着を成田国際空港と関西国際空港に限定するよう求めた。船舶についても、両国からの旅客運送の停止を提起した。

ビザの効力停止をめぐっては、中国と韓国にある日本大使館や総領事館で発給されたビザを対象とする。韓国と香港、マカオに対するビザ免除は停止する。入国済みの外国人には柔軟に対応する。

入国拒否の拡大にも言及した。韓国の慶尚北道の一部地域やイランのコム州などに滞在歴がある外国人を対象に加える。これまでは中国の湖北、浙江両省や、韓国の大邱市と慶尚北道清道郡を対象としていた。

この適用期間は7日午前0時から当分の間とする。テロリストなどを想定した出入国管理法5条1項14号を根拠としており、5日の国家安全保障会議(NSC)の緊急事態大臣会合で確認した。(後略)

官邸の記事も紹介します。

令和2年3月5日 新型コロナウイルス感染症対策本部(第17回) | 首相官邸ホームページ

中韓両国からの入国者に対する検疫の強化というのも、一部地域の入国拒否措置を講じてもなお、中国や韓国全土から本邦への人の流入は続いていることからも、こういった措置を取るのと同時に、入り口を成田と関空に絞り、船舶の停止まで踏み込んでますね。日本人を含む措置であって、あくまでも中韓両国からの入国については、2週間指定の場所で待機させるのと同時に、ビザの効力停止、ビザ免除阻止の停止、入国拒否の対象拡大なども含めて、かなり厳しい措置を取ってるように思います。

ここで、テロリストなどを想定した「出入国管理法5条1項14号」について紹介します。
出入国管理及び難民認定法

十四 前各号に掲げる者を除くほか、法務大臣において日本国の利益又は公安を害する行為を行うおそれがあると認めるに足りる相当の理由がある者
これを国家安全保障会議にて確認したのと、官邸の記事には、「中国及び韓国に対する措置については、周知期間をおき、週明け9日午前0時から運用を開始し、まずは3月末日までの間実施する」という記載からも、この期間がどれくらいになるかは状況次第といったところになると思います。

当然、他の空港へのダメージは小さくないし、日本人の帰国者も対象となることも踏まえたら、この措置はかなりの影響を与えることを意味します。2週間指定の場所で待機すれば問題はないし、その点では一定の配慮はしていると思いますし、そういう意味の周知期間だと思います。2週間拘束されてまで日本に来たい人はいないでしょうしね。

水際対策とは異なりますが、メディア関係で気になるツイートを紹介します。




直接番組名指しでコメントしたという意味も、本気を見える部分があります。水際対策という意味かは不明ですが、今回の新型コロナウイルスに関する報道で、大きな混乱を引き起こしてるのも事実で、被害を減らすためには、こういったのを減らさないといけないのも事実だと思います。インフォデミック要素が多いし、混乱の多くの原因は、マスコミにあるのはあるし、その中でも情報バラエティ(ワイドショー)の有害さが際立っております。こういったのを放映せずに、公的機関の発する情報は、基本的に間違いは少ないですし、災害や感染病対策において、この手の情報が一番の被害を引き起こします。

こういった意味での、水際対策も重要となってくると思いますwww

部品供給網について

部品供給網、国内回帰を促進 新型肺炎で中国依存低減―未来投資会議:時事ドットコム

  政府の未来投資会議(議長・安倍晋三首相)は5日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた国内経済対策について討議した。製造業のサプライチェーン(部品供給網)は新型コロナの発生源となった中国への依存度が高いとして、国内生産を増やすことを検討。低迷する観光業の復興に向け、感染終息後に思い切った支援策を講じる方針も打ち出した。

 会議は一連の具体策の取りまとめを急ぎ、緊急を要する事業は今夏の成長戦略策定を待たずに実行する方針。財源を手当てするため、2020年度補正予算案の編成が必要になる可能性もある。
 首相は会議の席上、「一国への依存度が高い製品で付加価値が高いものについてはわが国への生産拠点の回帰を図る」と述べた。
 日本は中国を取引先とする部材・部品など「中間財」の輸出入割合が主要先進国の中で最も高く、中国で不測の事態が起きれば日本の部品供給が脅かされかねない。このため、中国依存度が高い製品は東南アジアなど他国からの調達を拡大し、一部の自動車部品など高い収益性が見込める品目については国内生産拠点に移す方向で検討。対象企業への補助金などが課題となりそうだ。
製造業のサプライチェーンの見直しについて、政府の未来投資会議で検討しているようです。「一国への依存度が高い製品で付加価値が高いものについてはわが国への生産拠点の回帰を図る」という意向ですが、中国への「中間財」の輸出入割合が主要先進国の中で最も高いことからも、今回のような事態が起きれば、日本の部品供給に支障が出ることからも、一部の製品は東南アジアなどに含めて分散し、収益性が見込めるものは国内生産に移すような検討をしております。

リスクは分散させるのと同時に、外国に依存するということは、特定の国の事情で部品供給網が崩壊することから、日本の製造業へのダメージも小さくないです。カントリーリスクの観点からも、代用可能な部品については、多くの国から調達可能であることが重要で、こういった対策は極めて重要だと思います。

習近平国家主席の国賓来日について

令和2年3月5日(木)午後 | 首相官邸ホームページ

習近平・中国国家主席の訪日延期について

 習近平国家主席の国賓訪日については、先般、楊潔篪(ようけつち)中国共産党中央政治局委員が訪日した際に、日中の間で率直に意見交換を行い、それを踏まえて、引き続きやり取りを行いました。その結果、双方は、現下の最大の課題である新型コロナウイルス感染症の拡大防止を最優先する必要があり、また、習主席の国賓訪日を十分な成果が上がるものとするためには、両者がしっかりと準備を行う必要があるとの認識で一致をいたしました。このような観点から、習主席の国賓訪日については、双方の都合の良い時期に行うことになりました。具体的な時期については、今後、両国間で外交ルートを通じて、改めて緊密に調整をしていくこととします。
状況的に致し方ないが、習近平国家主席の国賓来日の延期の正式発表がありました。状況的に今ではない感はあったし、直近の新型コロナウイルスの問題の解消もそうだし、「習主席の国賓訪日を十分な成果が上がるものとするためには、両者がしっかりと準備を行う必要がある」という認識で一致したようです。

時期については今後の調整次第ですが、「双方の都合の良い時期」という意味がとても気になります。ただ新型コロナウイルスによる延期であれば、数ヶ月程度でいいと思いますし、延期時期が見えてこないことからも、小幅の延期の可能性もあり得る話だし、11月あたりか、もしくは来年の桜の時期でもよさそうな気がします。

「双方の都合の良い時期」であれば、ゴミ掃除も想定してるようにも思えるのですがね。ここらへんが片付けば障害はないですし、拉致問題の解決など、いろいろと共同作業が必要な部分もありますし、日中共通で大掃除をするのが前提かもしれません。

あとは外務省の記事も紹介します。一部の質疑応答についてです。
茂木外務大臣臨時会見記録|外務省

【記者】時期が具体的には今後調整ということなんですが,秋以降が有力という見方も一部にありますけれども,それについてどうお考えかという点と,成果について,第五の政治文書というものを念頭に今後模索するのか教えてください。

【茂木外務大臣】今春予定しておりました,国賓訪日,日程を改めて調整するということに今日決まったわけでありますから,今後の日程についてはさらにですね,これから外交ルートで調整を行っていきたい,こんな風に思っておりますが,当然様々な外交スケジュール・政治日程等等もあるわけでありまして,そういったものをお互いに睨みながら決定をしていきたいそんな風に思います。

【記者】第五の政治文書についてはどうでしょうか。

【茂木外務大臣】様々な準備,しっかりと成果があるようにですね,準備を進めていきたいと思います。
第五の政治文書についてです。


こういったところから、「第五の政治文書」や「日中新時代」について、消極的なものであるのであれば、その観点からいえば、この手の連中にとっての脅威である一面も持ち合わせてることは確かだと思います。その点からも、これを纏めてほしくない意思を感じるからこそ、「第五の政治文書」や「日中新時代」も実現するなら、決して悪いものではないと思ってます。

水際対策の強化も、習近平国家主席の国賓来日延期についても、特定保守層のウケのいい内容であることからも、その点も注目のポイントかもしれませんね。。。安倍首相が覚悟を決めてる節もあるので、今後の流れは注目したほうがいいかと・・・。