まずはお知らせから。

新型コロナウイルス関係について、毎日アップしてましたが、これについては、今回からの報告は辞めるようにします。長期戦は必須ですしね。なのでサイドバーから、飛べるようにしました。取り敢えず、以下の項目だけでいいと思っております。

・厚生労働省
新型コロナウイルス感染症について

・官邸
新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~

・世界の状況
Coronavirus Update (Live)

安倍首相の会見について

官邸のHPのテキストはまだですが、明日にはアップされるでしょう。

令和2年3月28日 安倍内閣総理大臣記者会見 | 首相官邸ホームページ

産経新聞の全文のリンクと概要を紹介します。

1~4までが安倍首相の会見、5~11は質疑となります。

首相記者会見全文(1)「医療崩壊 対岸の火事でない」「最悪の事態想定し全力尽くす」(1/2ページ) - 産経ニュース

・いくつかの国々で医療崩壊ともいうべき事態も発生している。これは決して対岸の火事ではない。
・日本でも短期間のうちに同じ状況になっているかもしれないので、最大限の警戒を国民の皆さまにお願いします。
・感染経路がわからない患者が東京や大阪など都市部を中心に増加
・制御できない感染の連鎖が生じれば、どこかで爆発的な感染拡大が発生しかねない
・イベントの自粛、人混みへの不要不急の外出自粛などの自治体の呼びかけにご協力いただくよう、深く、お願いします。
・爆発的な感染拡大が発生すると、わずか2週間で感染者数が今の30倍以上に跳ね上がる。
・そうなれば、感染のスピードを極力抑えながら、ピークを後ろ倒ししていくとのわれわれの戦略が一気に崩れる。
・爆発的な感染拡大が発生していていたとしてもすぐには、察知することが出来ない。

首相記者会見全文(2)「密閉・密集・密接を避けて」「戦いは長期戦覚悟」(1/2ページ) - 産経ニュース

・国民の皆さんにも、不要不急の渡航の自粛をお願いします。
・三つの密(密閉・密集・密接)を避ける行動をお願いします。
・新学期からの学校再開にあたり、来週にも専門家会議を開き、専門的な見地から意見を伺う。
・大規模イベントの中止・延期、規模縮小等を要請するなどのご協力に心から感謝します。
・いわばコロナ疲れ、自粛疲れとも呼ぶべきストレスを感じておられる方も多いかもしれません。
・爆発的患者急増すれば、都市を封鎖したり、強制的な外出禁止などの、強硬な措置を講じざるを得なくなる。
・現在、大変ご不便をおかけをしてるが、一層厳しい、強硬措置を回避するため。
・日本は欧米とは異なって、現状ではまだギリギリ持ちこたえてる。
・少しでも気を緩めれば、いつ急拡大しても、おかしくない。
・この戦いは長期戦を覚悟していただく必要がある。
・感染拡大の防止に引き続き、国民の皆さまのご協力を賜りますようお願いします。
・有効な治療薬やワクチンの開発を世界の英知を結集して加速させる。

首相記者会見全文(3)「『フサン』投与もスタート」「かつてない強大な政策パッケージ」(1/2ページ) - 産経ニュース

・『アビガン』は臨床研究を拡大と薬の増産をスタート。
・エボラ出血熱の治療薬として開発されていた『レムデシビル』は国際共同治験がスタート。
・膵炎の治療薬に承認されている『フサン』は観察研究として、事前に同意を得た患者への投与をスタート。
・世界中を未曽有の不安と恐怖が覆う中で、日本は持ち前のイノベーションの力で希望の灯をともす存在でありたい。
・厳しい状況に陥っている現下の経済情勢に対しても、思い切った手を打つ。
・医療や介護など社会保障の充実、高等教育の無償化など、予算を切れ目なく新年度から執行する。
・国税・地方税の減免、金融措置も含めあらゆる政策を総動員して、かつてない強大な政策パッケージを実行に移す。
・さまざまな活動の自粛などに伴って、日本経済全体に渡って極めて甚大な影響が生じている。
・来月のバス予約は前年比で9割減。航空業界もすでに年間の営業利益が全て吹っ飛ぶぐらいの減収。
・宿泊や飲食といった業界でも売り上げが8割、9割減
・音楽業界ではイベントが中止となり、売り上げはゼロどころかマイナス
・中小・小規模事業者の皆さんからは、まさに死活問題であるとの悲痛な声がある
・政府として、こうした窮状を徹底的に下支えし、地域の雇用、働く場所はしっかりと守り抜く。
・文化や芸術、スポーツの力が必要。
・文化の灯は絶対に絶やしてはならない。
・感染拡大の防止が最優先となる現状を乗り切ることにに重点を置いた対策を進める。

首相記者会見全文(4)「一気に日本経済をV字回復」「来年の五輪・パラを成功させる」 - 産経ニュース

・中小・小規模事業者の皆さんには、すでに実質無利子・無担保、最大5年間、元本返済据え置きという資金繰り支援策を講じてきた。
・無利子融資を民間金融機関でも受けられるようにする。
・生活に困難を来すおそれがあるご家庭には、返済免除も可能な小口資金支援、税や公共料金の支払いの猶予などを進めてきた。
・感染の拡大が抑制され、社会的な不安が払拭された段階では、一気に日本経済をV字回復させていく。
・全国津々浦々、皆さんの笑顔を取り戻すため、旅行、運輸、外食、イベントなどについて、短期集中で大胆な需要喚起策を講じる
・世界が協調し、強大な経済財政政策を実行する。
・リーマン・ショック時の経済対策を上回る、かつてない規模の対策。
・東京2020オリンピック・パラリンピックについては、やむを得ず延期し、遅くとも来年夏までに開催。
・人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして、国民の皆さんとともに、来年のオリンピック・パラリンピックを必ずや成功させていきたい。


質疑については、重要な箇所のみ。総理の会見のコメントと重複する分は割愛。

首相記者会見全文(5)「生活維持のため現金給付」 - 産経ニュース

・補正予算の編成は今後10日程度のうちに取りまとめ、速やかに国会に提出する。
・日々の資金繰り、当面のキャッシュがないという方々もたくさんおられる
・事業を継続、生活を維持をするために現金給付を行いたいと考えている。


首相記者会見全文(6)「緊急事態宣言ではないが、瀬戸際の状況」(1/2ページ) - 産経ニュース

記事の見出しで十分。

首相記者会見全文(7)「ターゲットおいて思い切った給付」(1/2ページ) - 産経ニュース

・安倍政権は、経済においては、一番大切な使命は雇用を守ること。
・雇用を生み出すことに最も力を入れて、7年間で400万人以上の雇用を創出してきた。
・こういう厳しいときに、何をやらなければいけないか、それは雇用を守ること。
・リーマンショックのときの経験で、一番苦しいのは中小企業、小規模事業者で、雇用を継続していかないといけない。
・雇用調整助成金の助成率について、解雇等を問わず、雇用を維持する企業に対して、正規・非正規に関わらず、中小企業は90%、大企業でも75%に引き上げる。
・日本国民にとって最も重要な雇用の維持に全力を挙げて参りたい。
・中小・小規模事業者の皆さんや個人事業主の方々も、いわば経営を継続していく上において、給付金、現金の給付を考えていきたい。
・リーマン・ショックのときも給付金を行ったが、効果等を考えれば、ターゲットをある程度おいて、思い切った給付を行っていくべきと考えてる。
・コロナとの戦いが終わるのか、終息するのか、今、答えられる、現時点で答えられる世界の首脳は1人もいない
・今はこの感染症との闘いに集中したい


首相記者会見全文(8)「学校再開、専門家の判断仰ぐ」(1/2ページ) - 産経ニュース

・学校の再開については、感染症の厳しい地域、出てない地域などを踏まえて、専門家の判断を仰ぎたい。
・文化・スポーツなどのイベント自粛の損失を税金で補償するするのは難しいが、そうではない補償の仕方を考えている。
・キャッシュフロー自体に大変な困難を抱えた方々に対する支援は、無利子・無担保で5年間据え置きの融資や給付金を考えている。


首相記者会見全文(9)「補正予算案、緊急事態宣言を想定」(1/2ページ) - 産経ニュース

・経済対策は緊急事態宣言を出すことを想定して、医療提供態勢の整備などを進めている。
・新しい給付金の制度等も厳しい状況も踏まえて対応していきたい
・マスクは8割近く中国に生産を依存していた中で、国内で気持ちがある企業にはお願いをして、助成金と補助金を出してやってもらってる。
・例えばシャープはマスクを作るということは全く関係なかった企業ではなかったが、こういった本格的に作る努力もしている。
・今月は国内で6億枚を超える規模で供給をして、これは平年の需要を上回る供給量を確保した。
・来月はさらなる生産の増強および輸入の増加によってですね、7億前を超える供給を行う。
・例年を大幅に上回るマスク需要が発生をしているため、供給が追いつかずに国民の皆さまに大変なご不便をおかけをしているのは事実。
・全国の医療機関に対しては、1500万枚以上の医療用マスクを確保。
・北海道など17都府県の医療機関に200万枚を超えるマスクを配布済みで、来週までには全ての都道府県に行き渡らせる。
・介護施設、高齢者施設向けにはですね、布製のマスクを配布する方針。
・来週半ばまでには2200万枚以上の確保を完了し、全国50万カ所の施設に、施設職員および利用者に順次必要な枚数を配布。
・小中校生が900万人でありますが、それを上回る教職員等も含めて1100万枚の布製のマスクを今後確保して4月中を目途に配布。
・布製マスクは洗剤で洗えばですね、もう一度使っていくことができる。
・布製マスクは急激に拡大している需要に対応する鍵となる。
・感染拡大防止の観点から、必要な皆さんに幅広く配布をしていきたい
・ロックダウンのような状況は強制的ではなく、要請と指示ということになり、ご協力をいただかなければならない。


首相記者会見全文(10)「消費税は全世代型改革に必要な税」(1/2ページ) - 産経ニュース

・学校再開については、これはあくまでもその時々、これは欧米の例をみても、たった3日、4日で急激に変わる。
・前に決定したからということはこだわってはならないし、専門家の皆様の判断を仰ぎたい。
・給付金については、どれぐらいの額かということについては、10日以内にまとめたい。
・与党の方とも深い議論をしているわけではないが、私の感じで申しあげれば、今、本当に皆さん、お話を伺っている中において、生活自体がいきなり立ち行かなくなっている。
・インバウンドというのは、安倍政権において成長の大きなエンジンだった。
・このエンジンを担っていた人たちが、ほとんど現金収入がなくなってる状況にぶつかってるので、事業の継続とともに生活を維持するために思い切った額を考えていきたい。
・消費税は若者からお年寄りまで全世代型社会保障改革を進めていく上においては、どうしても必要な税である。
・今般の経済政策においては、党においてもさまざまな議論が行われているというふうに考えますが、私は効果がなければならないし、なるべく即効性のあるものがいいと思ってる。
・大変影響を受けている旅行や運輸、イベントなどにフォーカスをして短期集中で大胆な需要喚起策を講じていきたい。
・大変な状況下にある方々に対して、直接手が届く効果的な支援策を実施していきたい。


首相記者会見全文(11完)「PCR検査少ないが死者多いわけではない」 - 産経ニュース

・中国に対しては、武漢、湖北省、浙江省に対して入国禁止の措置を取った日本は、決して遅い方ではない。
・中国全土に対して入国禁止の措置もそれほど遅くない。
・韓国に対しても大邱、また周辺に対する入国の国境措置は、日本は取ったのは早い方で遅かったとは考えてない。
・欧米諸国と比べてPCR検査が少ないが、医師が必要とする、判断すれば、必ずPCR検査できるようにして欲しいと言ってる。
・日本はそれを隠しているのかという議論については違うと思ってる。
・肺炎で亡くなった方については、基本的に肺炎になって最後はCTを必ず撮る。
・CTにおいて、間質性肺炎の症状が出た方は必ずコロナを疑ってる。
・そういう方は、必ずだいたいPCRを実施している。
・例えば細菌性等々の肺炎で亡くなられた方などについては、コロナではなくて肺炎で亡くなったという説明で納得した。

個人的雑感

ざっくりとした纏めですが、質疑の内容については、いろんな意味でお察し案件なんだなと思ったよ。いい質問をしている記者もいるけど、首相記者会見全文(6)は論外だし、出禁にしていいと思いますよ。こんなもんwww

それはさておき、今後の政策におけるポイントは見えてきたのではないでしょうか??以下の記事を紹介します。
緊急経済対策は「5本柱」 首相、政府対策本部で指示 - 産経ニュース

 緊急経済対策は、(1)感染拡大防止策の充実や治療薬の開発(2)雇用の維持と事業の継続(3)官民を挙げた経済活動の回復(4)強靱(きょうじん)な経済構造の構築(5)今後の感染状況への備え-の5本柱から編成した。

 雇用対策では、中小事業者向けに新しい給付金制度を創設。感染拡大を受けた休業などで生活が困窮する世帯には生活維持のための資金を交付する。

 経済の回復に向けては、東京五輪・パラリンピックの1年程度の延期によって打撃を受けている観光やエンターテインメント業界などに官民を挙げた支援策を講じる。オーバーシュート(爆発的患者急増)など感染の今後の展開に備えた予備費の創設にも取り組む。
個人的な認識として、以下の認識でいます。

政策の基本として、目的を実現するために、意図した方向に人々を導いていくものであることが重要だと思います。それが意図しない方向にいくものは、政策として失格ですし、課題を解決するために最適な方法を取ろうと模索することが重要だと思います。そして、方法論についても、最大公約数が100%正しいものではないし、理想と現実は一致していない点の理解は必要だと思います。物事は優先順位をつけて、それぞれのフェイズにおいて、出来る限り最適なプランを構築することが重要です。

現状における優先順位は以下となります。

1.
感染症の拡大の抑制と、社会的な不安の払拭

2.
一連の自粛によるダメージを受けている旅行、運輸、外食、イベントなどの業界における短期集中で大胆な需要喚起策

中長期だと、サプライチェーンの再構築とかが重要となってきます。マスク騒動が分かりやすいが、急な調達は無理なので、ある程度の内製化出来る体制が必要となってきます。ホントに困ってる時に、原料や製造ラインが外にあれば、緊急的な対応は困難ですし、平時の対応にリソースを外に集中してると、対応が難しくなります。

工場の製造余力があっても、他の要因で制約されることがあるのも事実で、買い占め騒動における急激に人為的行為によって引き起こされる物不足によるリソースの混乱も見えてきたと思います。マスクは外的要因もあったが、トイレットペーパーなどについては、不要不急なものを買い占めないといけない心理に立たされてることが問題なわけです。

事象によって要因は異なりますし、こういうときは不安の払拭が重要なだけに不安を煽ることを目的としている連中もいるからややこしくなるんだよねwww

ここで以下の記事を紹介します。
新型コロナウイルス、第三弾の緊急経済対策はどうなるか? | ニッセイ基礎研究所

2008年のリーマン・ショックは、生産などが3割以上減少するなど、実体経済に甚大な影響を与えた。その際、2009年4月に麻生内閣が出した経済対策は、事業規模で56.8兆円(真水15.4兆円)に上るものであった。安倍第二次政権における最大級の経済対策は、2016年8月「未来への投資を実現する経済対策」であり、事業規模は28.1兆円(真水6.2兆円)であった。今回策定される経済対策も、これらと同程度か、それ以上の規模が視野に入ってくるだろう。 
経済対策への真水は20~30兆円程度で、今回の騒動で傷ついた部門への支援を重点に置いた内容になると思います。大胆な対策といっても、こういったバランスになるだろうし、現金支給の対象も限られるし、一律的な対応は考えていないと思います。こんなのもいるしねwww



現金の一律給付については、不適切なところにも現金を支給することになり、これがテロ資金だったり、不適切な海外送金に繋がりかねない要素もあることからも、対象を絞った支援策というのは重要になるわけです。


安倍首相の意識することとして、「安倍政権は、経済においては、一番大切な使命は雇用を守ること」の通り、個人ではなく雇用の観点で見ているわけです。なので、個人向けの現金支給については、ホントの意味で困ってる人に対して、他の方法で埋めきれない場合という感じで考えてるわけですね。社会的には正しい方法だと思ってるし、重要なのは誰もが利益を得るような方法ではなく、セーフティーネットの観点で、どこにリソースを費やすという意味で、自民党内に問いかけてると思ってるかなー。