まずはこちらの話題から。

消費税関係


 新型コロナウイルスの感染拡大による景気悪化を受け、経済のてこ入れを目指す安倍晋三首相が消費税率を8%に引き下げる検討を始めた。主導しているのは、経済産業省出身の「官邸官僚」。財務省のトップ人事で地ならしを進め、減税の是非を問う名目の衆院解散・総選挙を10月に設定するべく、安倍首相らと協議をしているという。
 7月20日、財務省事務次官に太田充主計局長が就任した。安倍首相は、森友学園を巡る公文書改ざん問題で理財局長として国会で対応した太田氏を高く評価していた。さらにコロナ禍に対応するため、今井尚哉首相補佐官や佐伯耕三秘書官ら経産省出身の側近の振り付けで超大型の補正予算を2回編成したが、財務省側で奮闘したのが太田氏だった。もともと太田事務次官の誕生は予想されていたものの「減税には徹底抗戦する財務省を説き伏せる上で、これほどうってつけのトップはいない」(官邸関係者)。
 安倍首相は3月の国会答弁で、コロナ対策について「自民党の若手有志から、消費税について思い切った対策を採るべきだという提言も出ている。経済への影響が相当あるため、十分な政策を間髪を入れずに講じていきたい」と語っていた。自民党幹部は「補正予算に続き、景気を刺激する『第三の矢』として消費減税が浮上している。8%どころか5%まで一気に引き下げる可能性もある」と明かす。
 安倍首相は、麻生太郎財務相と会食などの際にこまめに相談。早期の衆院解散を進言している麻生氏は「消費減税なら解散総選挙の大義名分になる」と指摘しているという。1989年に3%で導入されて以来、下がったことがない消費税。安倍首相が「禁断のカード」を切るか注目される。
関連記事です。
消費税関係です。昨年の段階で衆参同日選挙を否定した理由、そして衆院選を温存しないといけなかった理由については、昨年の参院選の時に書いたので参考までに・・・。

となれば、今回10%に上げることで増税対策のシステムも稼働することになるので、そのシステムの転用も可能となります。次の衆院選が出来るのは、来年の10~11月くらいなので、キャッシュレス消費者還元事業の延期して繋ぎつつ、このシステムを利用した減税を視野に入れて衆院選に挑むというのも一つの手かもしれません。どっちにしても、民主党政権の増税法案をどのようにして処理するかというのが、問われる局面ともいえます。
新型コロナで少し状況は変わりましたが、10月解散の大義名分の消費税減税については、恐らく既定路線だったようには思っています。一度決まった法案を廃止にするのは難しいですし、10%への引き上げを決意した地点で、東京五輪後の景気対策などの観点からも、五輪後の衆議院選挙を想定していたように思います。最も、選挙のタイミングが今年の10~11月が本命であったのは、ある程度は読みやすいのはあるんだけどねw

麻生氏の「消費減税なら解散総選挙の大義名分になる」というのは事実で、国の大きな政策を変えるという意味でも、錦の御旗としても十分な意味合いを持っていますし、検討しているのが、今井尚哉首相補佐官や佐伯耕三秘書官ら経産省出身の側近あたりからしても、このシナリオの可能性は大いに考えられると思います。

そして分かりやすいタイミングでこんな記事が出てましたw
CSISについては以下の記事の「アメリカの南シナ海介入への転換について」のところで触れております。


そんなところのレポートで、「対中融和派」として今井尚哉首相補佐官の名前があげられてますが、このレポートによると、「二階・今井派」が都合が悪いことが概ねの内容と思われます。

最も10%にあげた理由は、民主党政権の増税法案を施行して法案を処理しないと、消費税減税の手続きは難しいですし、そのためには相応の手続きが必要です。

これについては以下の記事を紹介します。

そういう意味では、以下の手続きが必要です。

1.増税しても逆効果
2.あらゆる手段を尽くしたが経済的影響が大きかった
3.国家としての方針(骨太の方針)として定める

1.はいろんな数字が混在するので観測するのが困難であるからこそ、2.と3.が重要になってきます。今回は初めて増税対策のための予算を投じて、景気悪化の対策を行ったのと、増税と機動的経済対策を骨太の方針に定めたことになります。これがダメなら、方針転換する必要があるし、大義名分を立てるために必要な手続きだったかもです。
新型コロナの影響で見えにくい部分はありますが、一定レベルの政治的手続きは踏んでいるわけですね。そして、新型コロナの経済的な悪影響は想定以上であるのは事実で、その点も考えても、総選挙の大義名分としての条件を満たしてるわけですね。

だからこそ、昨年に衆参同日選挙を行わなかったし、それを煽ろうとしてる連中が何を目論んでるかというのがよく分かるよねwww

ポジショントークとしてこういった記事も出てます。
次の選挙は確実に消費税減税が争点になることは明白ですし、与党がそれを打ち出せば、野党は打つ手がなくなるので、そういう意味でも有効でしょう。最もマスコミやそれに踊らされる一定の層だけは仕方ないので、これについては時間で解決するしかないですし、サイレントマジョリティー的には固定化しているので、その点の心配はないと思われます。

日中外相電話会談


 7月29日午後12時頃から約1時間20分間、茂木敏充外務大臣は、先方の求めに応じて、王毅(おう・き)国務委員兼外交部長との間で、新型コロナウイルス感染症への対応等について電話会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 両外相から両国において発生している自然災害について、それぞれのお見舞いを伝達しました。その上で、新型コロナウイルス感染症に関して、引き続き、自由・透明・迅速な形での情報・教訓・知見の共有、国際的な公衆衛生対策への協力等を含め、両国が外交当局間を含む様々なルートで引き続き連携していくことを確認しました。

2 両外相は、今般、日本政府が発表した方針も踏まえつつ、往来の再開に向けた調整をできるだけ早期に行っていくことを確認しました。

3 茂木大臣から、尖閣諸島周辺海域等の海洋分野の課題を改めて提起し、中国側の行動を強く求めました。また、茂木大臣からは、香港に関する日本側の懸念を伝達しました。さらに、南シナ海問題及び軍備管理・軍縮についても議論しました。

4 両外相は、日本産食品輸入規制問題を含む二国間の経済関係についても議論しました。両外相は、二国間の懸案事項のみならず地域・国際社会の課題について引き続き緊密に意思疎通していくことで一致しました。
今回の電話会談は中国側の呼びかけで行われました。

2については、ビジネス目的の渡航者らの入国を相互に認める方向で調整をできるだけ早期に行うことで一致したようです。

方針については以下となります。




3については、日本からは、尖閣諸島周辺海域等の海洋分野の課題を改めて提起、香港の民主的な発展や日本企業の経済活動を妨げる懸念などを伝え、南シナ海問題及び軍備管理・軍縮についても議論したようです。

恐らくこちらも含まれてるかもしれませんね。
4の日本産食品輸入規制問題については、以下の内容となります。
基本的には外相間との連携は問題はないと思いますし、一方的な譲歩は論外ですが、言うべきことはきちんと言いながら、厄介な部分もありますが、付き合っていく必要があるのは事実ですし、国際情勢を見極めながら、国益を追求するのが定石だと思います。

ツイッターのトランプ氏長男のアカウントの制限の件


トランプ米大統領の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏のツイッターアカウントが、新型コロナウイルス感染症(COVID19)に関する誤った情報を拡散させるとして一時的に停止された。同氏は、抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンが治療薬として効果的とする動画を投稿していた。

  米食品医薬品局(FDA)は先月、ヒドロキシクロロキンについて、深刻な副作用を招く恐れがあるとして、新型コロナ治療での緊急使用許可(EUA)を取り消している。世界保健機関(WHO)も効果を確かめる臨床試験の中断を発表した。

  ツイッターは発表文でトランプ・ジュニア氏のアカウント停止は恒久的な措置ではないとした上で、今回のツイートは新型コロナに関する誤情報拡散防止の同社規則に反しているため削除が必要だとし、「アカウントの機能は12時間制限される」と説明した。

  この動画はフェイスブックにも投稿された。フェイスブックの広報担当者は、新型コロナの治療法に関する誤情報が含まれていたとして投稿を削除したと明らかにした。
トランプ大統領の長男のTwitterアカウントですが、COVID19に関して抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンが治療薬として効果的とする動画を投稿を拡散されるとして、一時的に停止されたようです。

抗マラリア薬ヒドロキシクロロキンについては以下となります。


少なくとも、ヒドロキシクロロキンで症状が改善された症例はあったわけで、副作用などもありますが、どちらかといえば政治的に潰された印象もあるのも事実です。

これは日本感染症学会のレポートです。

・ヒドロキシクロロキンを使用し症状が改善した COVID-19 の 2 例

・ヒドロキシクロロキンを投与した新型コロナウイルス肺炎患者30例の検討

以下の記事を紹介します。
あとこちらの記事を紹介します。
ヒドロキシクロロキンの基本情報です。


薬価・規格 424円(200mg1錠)となっております。


恐らく、ヒドロキシクロロキンは新型コロナへの効果はあるけど、ワクチンビジネスを考えた場合、薬価もそこまで高くはないことからも、そういった意味でも都合が悪い部分もあって、米食品医薬品局(FDA)や世界保健機関(WHO)が動いた可能性もあるわけですね。

現在の状況からも、ヒドロキシクロロキンは効果はあるが、副作用もありますが、まだ臨床データが必要といった位置づけとみてよさそうです。となると、TwitterやFacebookの対応については、若干行き過ぎな印象しか抱けないです。