ウマル氏の会見については、「諦めたら試合終了」からのイスラムダンク、ウマルン滞在記とか、ニダールなどパワーワード満載の会見で、腹筋を殺しにかかってたとしか思えなかったですwww

安田純平さん会見詳報(5)「私はアラブの名前で『ニダール』と呼ばれていた」(1/3ページ) - 産経ニュース


本題の入管法改正案について、今一度整理しておきます。過去記事を紹介。

在留資格と不法滞在|ぱよぱよ日記

移民と滞在資格|ぱよぱよ日記

まずは日経新聞の記事を紹介します。一部抜粋。
入管法改正案を閣議決定 単純労働で外国人受け入れへ  :日本経済新聞

入管法改正案は、新たな在留資格「特定技能」を2段階で設ける。「相当程度の知識または経験を要する技能」を持つ外国人に就労可能な「特定技能1号」を与える。最長5年の技能実習を修了するか、技能と日本語能力の試験に合格すれば資格を得られる。在留期間は通算5年で、家族の帯同は認めない。

さらに高度な試験に合格し、熟練した技能を持つ人には「特定技能2号」の資格を与える。1~3年ごとなどの期間更新が可能で、更新回数に制限はない。配偶者や子どもなどの家族の帯同も認める。更新時の審査を通過すれば長期の就労も可能だ。10年の滞在で永住権の取得要件の一つを満たし、将来の永住にも道が開ける。

受け入れ先機関は日本人と同等以上の報酬を支払うなど、雇用契約で一定の基準を満たす必要がある。直接雇用を原則とし、分野に応じて例外的に派遣も認める。生活や仕事の支援計画を作り、日本社会になじめるよう後押しする。政府は日本語教育など環境整備の具体策を盛る「外国人材の受け入れ・共生のための総合的対応策(仮称)」を年内にまとめる。

受け入れは生産性向上や女性、高齢者など日本人の労働者を確保する努力をしても人材が足りない分野に限定。具体的には農業や介護、建設、造船、宿泊など14業種を想定している。なし崩し的な受け入れを防ぐため、人材が確保されれば受け入れを停止する措置を盛り込み、施行3年後に制度を見直す。景気の悪化も想定し、国内の働き手を前提とした補助的な受け入れにとどめる。

(中略)

「移民政策はとらない」との政府の姿勢には、与党内からも「移民政策ではないと言い切れるのか」との声も上がっている。野党は、外国人の人口が大幅に増えるにもかかわらず、移民としないことで抜本的な制度の改革などが後回しになる恐れがあるとして国会で追及する。治安面の不安や日本人社会との共生への対策なども論点となる。

外国人労働者数は2017年10月時点の厚生労働省の調査で127万人と過去最高だった。新制度で大幅に増える可能性もある。政府は法務省入国管理局を改組し、受け入れや在留管理を一元的に担う「出入国在留管理庁」を設ける。不法就労の温床とならないよう、日本から強制送還された自国民の受け入れを拒否した国などからは受け入れを制限する。

これらを見て、どのように考えるかが重要です。移民政策という話もあるけど、移民の定義というのが難しいです。

国際的には移民は、「通常の居住地以外の国に移動し、少なくとも12ヶ月間当該国に居住する人のこと」を意味し、長期留学生や長期赴任、長期旅行者も「移民」として定義されています。

自民党の特命委員会においては、「移民とは、入国の時点でいわゆる永住権を有する者」と定義し、「就労目的の在留資格による受入れは「移民」には当たらない」と整理されています。

どっちも実態として詭弁でしかなく、入国の地点で永住権を有することは出来ません。ここらへんについては、法務省のページを紹介します。
法務省:永住許可に関するガイドライン(平成29年4月26日改定)

(1)素行が善良であること
法律を遵守し日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいること。

(2)独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること
日常生活において公共の負担にならず,その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること。

(3)その者の永住が日本国の利益に合すると認められること
ア 原則として引き続き10年以上本邦に在留していること。ただし,この期間のうち,就労資格又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する。
イ 罰金刑や懲役刑などを受けていないこと。納税義務等公的義務を履行していること。
ウ 現に有している在留資格について,出入国管理及び難民認定法施行規則別表第2に規定されている最長の在留期間をもって在留していること。
エ 公衆衛生上の観点から有害となるおそれがないこと。

※ ただし,日本人,永住者又は特別永住者の配偶者又は子である場合には,(1)及び(2)に適合することを要しない。また,難民の認定を受けている者の場合には,(2)に適合することを要しない。
永住許可のガイドラインというのは、原則として、「引き続き10年以上本邦に在留している」、「就労資格又は居住資格をもって引き続き5年以上在留していることを要する」とあることから、「入国の時点でいわゆる永住権を有する者」というのはあり得ないわけで、そういう意味では、自民党の特命委員会の移民の定義もおかしいです。

日本における移民の定義は、永住許可のガイドラインを満たしているものとすればいいだけの話なんだけど、これを満たしていない連中に永久許可を認定していることから、変なガイドラインになってるようにも思います。だからこそ、噛み合うことがないというか、特別永住許可を廃止すれば、移民の定義も明白になるというのが実態ともいえます。

こんな閣議決定もされてるので、これを守ってほしいと思います。

「移民政策とることは考えていない」 政府答弁書を閣議決定 - 産経ニュース


脱線しましたが、特定技能1号と2号については、以下の整理となります。
  • 1号:在留期間は5年で延長なし
  • 2号:更新回数に制限はないが、1~3年の期間で更新が必要
法律が厳格に運用されていれば、真面目に働く人については、日本人と同等の条件以上で直接雇用して、外国人人材の受け入れのための整備を行うことから、条件が緩和されますが、制度を悪用するための防止策を取るということを意味します。悪質ブローカー対策も行うことと、人材が確保されれば受け入れを停止する措置や、国内の働き手を前提とした補助的な受け入れに留めるといった感じで、制度の趣旨を理解してくれる人に対しての受け入れ強化というのが本質ともいえます。

問題となるのは、外国人技能実習と熟練した技能というビザに、経営・管理ビザが含まれていないかといったところになります。

外国人技能実習に関しては、悪質ブローカー対策や日本人と同等の条件以上で直接雇用で、雇用主に一定の責任を取らせるということが重要になります。

経営・管理ビザの件はこちらですかね。

来日中国人が日本の医療費を不正受給している…国民健康保険に加入できる「経営・管理ビザ」を悪用!? | 日刊SPA!

ここの対策と外国人の送還を拒む国、不法就労目的の難民認定申請や不法滞在者が多い国の審査を厳密に行うことが、「出入国在留管理庁」で機能を果たせるかに尽きます。ここらへんの前提については、省令で潰せば問題はないと思うので、課題は世論の声を伝えるのがいいと思います。


在留資格別不法残留者数について、紹介します。

法務省:本邦における不法残留者数について(平成30年7月1日現在)

在留資格別の不法滞在者数の割合ですが、上位3位の短期滞在、技能実習、留学という名目をどのようにするかが重要です。

短期ビザは以下の記事を紹介します。

在留資格「短期滞在」(短期ビザ)とは?

重要なポイントですが、正規の就労ビザによる不法滞在の比率は低く、外国人技能実習制度は問題はありますが、就労ビザについては問題にはなっていないことです。そういう意味では、今回の緩和そのものについては、制度を正しく運用出来れば、大きな問題ではないというのが実態だと思います。

当然反対の声があるのは言うまでもないからこそ、抜け穴の問題を議論するという意味でも、一定の反対意見も必要ですし、法律が正しく運用されるためにも、補完となる省令において、厳密に運用出来るような提言は必要だと思います。副作用があるのは事実ですし、だからこそ法案の趣旨を理解した上で批判しないといけないと思います。


因みに野党の反対意見はこんな感じですww
国民・玉木代表「欧米的な移民受け入れを」  :日本経済新聞

国民民主党の玉木雄一郎代表は31日の記者会見で、党がめざす外国人受け入れ政策について「家族の帯同や同一労働同一賃金のしくみを総合的に整備する。欧米的な移民政策だ」と語った。主要政党が「移民」との表現を使って受け入れを提言するのは初めて。

政府が今国会に提出予定の出入国管理法改正案をめぐり、安倍晋三首相は「移民政策をとることは考えていない」としている。玉木氏は会見で「ごまかしの中から正しい政策は生まれない」と首相を批判した。

野党第1党の立憲民主党は安倍内閣が進める政策を「事実上の移民だ」と追及する一方、党として「移民」を認めるかは明らかにしていない。野党第2党の国民は「移民」の概念に前向きな姿勢を示すことで、社会保障や日本語学習といった具体的な政策論議を与野党に促す方針だ。
要するに「欧米的な移民受け入れ」というのは、なし崩しで失敗例ともいえる移民の受け入れを求めてるわけですね。だからこその反対であって、移民とされる連中の受け入れの強化がホントの目的であって、移民の定義が定められていないのと、社会保障や日本語学習と総量規制の話もあったが、定めてる総量規制の外国人を欧米的な移民の受け入れ基準にしろといってるだけの話だと思います。1万人という枠を作るなら、1万人に対して、社会保障や日本語学習とか言ってるだけの話ですので注意してくださいwww日本死ねをモットーとしてる連中から、マトモな意見などでないと思うしね。