今日は終戦の日です。過去エントリとなりますが、開戦の詔勅と終戦の詔勅については知っておくべきだと思います。


今日は歴史的な出来事ともいえるイスラエルとUAEの国交正常化の件が本題となります。どちらかといえば記事紹介がメインです。

まずは記事を紹介します。

【ワシントン=中村亮、イスタンブール=木寺もも子】米ホワイトハウスは13日、イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)が国交正常化に合意したと発表した。アラブでイスラエルと国交を持つのは3カ国目で、仲介役を果たしたトランプ政権の大きな外交の成果となる。中東で敵対するイランに対する包囲網を強化する。

米国とイスラエル、UAEの共同声明によると、トランプ大統領が13日に両国首脳と電話協議して合意した。イスラエルとUAEは互いに大使館を設け、大使を任命する。両国の代表団が数週間以内に会談し、投資や安全保障、通信、エネルギー、直行便などの分野で関係を深める合意文書に署名する。イスラエルはヨルダン川西岸の一部の入植地の併合計画を停止する。

トランプ氏は13日、ホワイトハウスで記者団に対し国交正常化合意について「歴史的」と自賛するとともに、「より平和で安全、繁栄した中東を建設するための重要な一歩だ」と強調した。イスラエルのネタニヤフ首相も13日夜にテレビ演説し「アラブ世界との新たな関係を刻む日だ」と誇った。

アラブ諸国はイスラエルと対立し、何度も戦火を交えてきた。パレスチナ問題のため、イスラエルとアラブ主要国の国交正常化は極めて難しいとみられてきた。アラブで正式な外交関係を持つのはこれまでにエジプトとヨルダンだけだった。

イスラエルとUAEの接近のきっかけは共通の敵としてイランが浮上したことだ。イランはミサイル開発や周辺国の武装勢力への支援を通じて中東で影響力を急速に高めたとされる。3カ国の共同声明は「(イスラエルが)さらに別の国とも外交的解決ができると確信している」と明記。サウジアラビアやオマーンなどを念頭に国交正常化を目指す考えを示したのもとみられ、イラン包囲網を形成する狙いがある。

一方で、パレスチナ自治政府のアッバス議長は声明で合意を「裏切りだ」としてUAEを非難した。イスラム原理主義組織ハマスの報道担当者は「我々を背中から刺す合意だ」と反発した。アラブ諸国がイスラエルに次々と接近する事態をけん制した。
あとは上記の記事について、イスラエルとアラブ諸国に関する記載です。
■イスラエルとアラブ諸国

イスラエルは第2次世界大戦後の1948年に建国した。アラブ系住民が居住していたパレスチナの土地を巡り周辺のアラブ諸国と対立。48~73年に4度にわたり中東戦争が起きた。その後、隣国のエジプトやヨルダンとは国交を樹立したが、ほかのアラブ諸国とは国交関係がない状態が続いていた。
 中東和平の実現に向けて米国は90年代から積極的に関与してきたが、パレスチナ問題は解決に至っていない。トランプ米大統領が2017年にエルサレムをイスラエルの「首都」に認定すると、パレスチナ自治政府やアラブ諸国は強硬に反発。トランプ氏が20年1月に示した中東和平案も「イスラエル寄り」との懸念が広がった。
 ただ、アラブ首長国連邦(UAE)やサウジアラビアは、イランへの対抗という点でイスラエルと利害関係が一致する。近年は米国を介して接近する動きも強まっていた。
・関連記事
イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)が国交正常化に合意したとの発表がありました。アラブ諸国でイスラエルとの正式な外交関係を持つのは、エジプトとヨルダンの2カ国となっておりましたが、UAEとの合意で3カ国との外交を持つことになります。

イスラエルとUAEについて、Wikipediaを紹介します。



そして、アメリカ合衆国、イスラエル国、ア​​ラブ首長国連邦の共同声明となります。
外務報道官の本件に関する談話となります。

1 今般、米国、イスラエル、アラブ首長国連邦(UAE)の共同声明により、イスラエルとUAEが国交正常化に合意した旨が発表されました。

2 本件合意によってイスラエルによるヨルダン川西岸地区への「主権適用」が一時停止されることは前向きな動きであり、我が国として、この動きを、地域の緊張緩和及び安定化に向けた第一歩として歓迎します。

3 また、我が国は、トランプ大統領をはじめとする米国の仲介努力を評価します。

4 我が国としては、中東和平問題は暴力や一方的行為でなく、当事者間の交渉によって解決されるべきとの考えであり、イスラエルと将来の独立したパレスチナ国家が平和かつ安全に共存する「二国家解決」を引き続き支持しています。
今回の国交正常化については、イランとの関係もありますが、ホントの意味としては、中東情勢全体への影響も出てくるだけの内容となっており、イランだけではなく、パレスチナ問題解決の糸口になるかもしれません。

解説については記事を何個か紹介します。
こちらの年表をお借りします。


4度にわたる中東戦争を経て、イスラエルは1979年にエジプト、1994年にヨルダンとの国交樹立に至ったが、それ以外のアラブ諸国とは正式な国交はなかったわけですが、今回の合意によって、イスラエルとアラブ諸国の間で国交正常化が実現できることを、「歴史的成果」、「中東の和平合意に前進させるもの」としての布石となるのは事実だと思います。

あとは重要となるのが、イスラム教のアラブ諸国も一枚岩ではないという点となります。近年では親米でスンナ派国家のサウジアラビアなどと、反米でシーア派国家イランとの関係が悪化しており、そのことも今回の合意の背景とも言えます。

スンナ派とシーア派について、Wikipediaから。



・国ごとのイスラム教の分布

緑系はスンナ派、赤紫系はシーア派、青はイバード派。

以下の記事を紹介します。
アメリカの調査機関、ピューリサーチセンターが2009年に発表した調査によると、全世界に住むイスラム教徒の87%から90%が「スンニ派」、10%から13%は「シーア派」と推定されており、地図で見ても、シーア派としては、イラン、イラク、レバノン、パキスタン、アフガニスタンあたりに多いようです。

あとは以下の記事を紹介します。
あとはこちらの記事も参考になると思います。


今回の国交正常化によって、UAEに続いてサウジやバーレーン、オマーンなどがイスラエルとの国交樹立の可能性も出てきており、中東のパワーバランスが変わってくるかもしれませんね。

それにより困ってるのが、イラン関係とパレスチナとなるわけですね。イラン関係とパレスチナ問題については、過去記事が少しは参考になるとは思います。



他にもイスラム原理主義組織ハマスもそうでしたね。これはこちらを紹介します。
今回のイスラエルとUAEの国交正常化の影響はかなり大きく、今まで歪んでいた中東情勢そのものを置き換える可能性もあり、パレスチナに対して、国家承認と自立を促し、そのための投資は惜しまないといったスタンスの案を出していることから、中東問題の本質が今後もう少し分かりやすくなるかもしれませんね。